RSSフィード:http://alpha-ralpha.com/diary/index.rdf
RSSフィード:https://alpha-ralpha.com/diary/index.rdf
2025-03-02 [長年日記]
_ [米沢街道][戯れ歌] 米沢街道十首。
「光の春」から「光」が取れて本当の春を迎えつつある。
-猫柳の柔らかき芽をまた見たし 春風の北に母に抱(いだ)かれ
-このところ 猫柳の芽を見た折は 福島の旅したる時にか
-古(いにし)への人の辿りし米沢へ通ずる道は吾の他無し
-「この石碑いずくにやある」土地の人に教えられたる郷土史家に聞く
-郷土史家の記憶明るし 地形図に石仏石碑の丸記(しる)すなり
-「道端に生(お)ゆ桑の木や玉竜(たまりゅう)は 道の記憶の名残なりけり」
-地形図を読みてしるしをつけ置きし 道は確かに川で途切られ
-古道にて 何時かしたしと思ひたる 徒歩(かち)渡しにて川を越えなむ
-辿り着きし上杉廟で馳走(ちそう)さる 五加木(うこぎ)の茶好(よ)し 五加木植えたし
-今もなお 城下の家の生垣は 鷹山(ようざん)公の奨(すす)めし五加木
米沢街道行脚は2008年と2013年に行なった(と、この日記に書いてある)。9.11を挟んで踏破したのだったが、2013年の旅の前に当時通っていた英会話教室で会話のネタにしたら、牛が被曝しているのではと心配された事を覚えている。日記によると全工程はのべ6日だったようだが、何だか1日か2日で踏破してしまったように記憶が改竄されていた。歌の切っ掛けになった猫柳の画像も載っていた。自己模倣のように言葉から言葉を作っている。寂しい手すさびのようでもある。「吾の他無し」はちょっと嘘だけど庭坂から米沢にかけての道は確かにそうだったと思う。