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2025-04-01 [長年日記]
_ [音楽] "Wee", Charlie Parker.
中学や高校の頃にカセットテープに録音してずっと聞いてた音楽の中には、曲名を間違えてレーベルに書き込んでそのまま覚えてしまっていたものがいくつかあると思う。音源はだいたいFM放送で、番組表の載っているFM雑誌をいつも買えるというものでもなかった。だから曲名はアナウンサーとかディスクジョッキーが発音した音声から判別するしかなかった。自分史上最大の間違いは、The Whoを「ザ・スー」と聞き取ってしばらくそう覚えていて友人に馬鹿にされたことであろうか。でもたぶん、広い世の中には「ザ・スー」というバンドは存在していて、しかしながら彼らは「トミー」の映画音楽を担当したりなどしていないはずである。それはともかく、ジャズってどんなもんかなあと思ってたまたまエアチェックしたチャーリー・パーカーの曲の一つになかなか軽快で忘れがたいものがあった。僕のカセットテープのレーベルにはその曲の名は「チェロキー」と書かれていたので、そういう曲名だとしばらく思い込んでいた。しかし、後年YouTubeなんかが発達してきたときにこの曲名で検索して聞いた曲は、僕の記憶とは全く異なるものだったのである。あんな曲本当にあったんだろうか。自分の記憶を疑い掛けていたころ、昨年末あたりだろうか。良く行くスーパーマーケットの店内BGMに、その聞き覚えのあるフレーズが流れてきた。あわててスピーカーの近くに行ってSoundHoundで曲を検索すれば…と思った時自分はサッキング(なんか響きがイヤラシイなあ。袋詰めのつもりで書いたんだが)の真っ最中で手が離せず、作業が終わった時には曲も終わっていた。しかし、やはりあの曲は存在していたのだ、という確証が持てたのは大きい。以来チャーリー・パーカーの曲を探し続けて今日タイトルの曲Wee(意味はたぶん”非常に速い”、なのだろう。曲から考えて)に行きつくことができたのだった。愛でたし。
2025-04-07 [長年日記]
_ [秩父往還][スケッチ] 大麻生から明戸まで。
日曜に、旅の続きを歩いてきた。この旅は熊谷から中山道と別れて秩父に向かう巡礼の道で、先月の春分過ぎの日曜にスタートした。例によって埼玉県歴史の道を参照して沢山の遺跡−ほとんどは石仏の類−の位置を1/25000地形図に書き込んで出かけた。熊谷を首都圏に加えるかどうかは微妙なところで、電車で2時間くらいはかかってしまう遠出である。春分の頃はすでに早咲きの「熊谷桜」が咲いていた。先陣を切って作と言うことで熊谷直実になぞらえたとのことだった。そして今回はいよいよいろいろな桜が咲いていたが、蕾が目立った。熊谷からのルートはおおむね荒川沿いと言うことになるが、実際に川を見たのは今回が最初となる。嬉しかったのでいつもは先を急ぐところをスケッチなどしてみた。川の色はとても水色とは言えなかったのだが、水を表現するのにはやはり水色を使うに限るなあなどと思った。水色は水のシンボル。でも他の人はどう描くんだろう。他人の作品もたくさん見るようにしたいものだ。もうちょっと遠近の表現を工夫した方が良いな、川がどこから流れてきているのかよくわからない。描きながらGoing Undergroundの「かよわきエナジー」を口ずさんだりしてた。この曲はジョン・デンバーのカントリーロードを一部借用している:Country road take me home
to the place I belong
Ara river mountain mamma
Take me home country road
松本素生(←”そう”と読むのは昨日知った)さんは出身地の桶川をうたったということらしい。オリジナルのCountry Roadは亡きオリビア・ニュートン・ジョンのカバーで聞いたのが初めてだったな、なんてことも今思い出した。
2025-04-09 初めてのタマリンド。 [長年日記]
_ 先週、良く行くスーパーに見慣れないフルーツがあった。タマリンドである。カレーの味付けに使うことは知っていたが、入手したことはなかった。赤い箱の中に30本くらい入っている。
硬いが薄い鞘。見た感じはカリントみたい。ということは○○○にも見える。こんなのが箱に30本ほど入っているわけだ。長さ10cmくらい。
割ると果肉が出てくるが、4、5本ほど筋が付いているのでこれを取って食べる。甘酸っぱい。チャツネのようにカレーに入れると風味が増しそうだ、とは思う。
中には硬い種が何個も入っている。マメ科なのだそうだがタネは食べられるのかな?とりあえず水栽培してみようと思う。まだたくさん残ってる。当面カレーを作る予定は無かったが、せっかくだから味付けに使ってみようかな。でも果肉を取り出すのが面倒だ。
2025-04-12 [長年日記]
_ [戯れ歌] 今週。
− 板チョコの如き四角に眺め入り 散る花びらもチョコ越しに見るか
− 嚔(くさめ)するに「はっくしょん」の「しょん」も言い切らねば気の済まぬ女(ひと)スカジャン着たり
− 咲き誇る−と云ふ程もなき山椒を 青虫の母訪ね子を産む
− 吾(あ)が庭の山椒やはり実るまじ 常世の虫の贄(にへ)となりせば
− アブダクションに一息入れし金小僧は 鼻糞掘りて食べたまふなり
_ [音楽] ビゼー、交響曲ハ長調
北海道で生活していたころに北海道新聞のニュースがテレビで流れており、そのオープニング曲が耳に残っているのだが、それが何なのかを永年知らずにいた。なかなか何処かで流れることも無く、よく使っているアプリSoundHoundも役に立たないでいた。最近のこと、書店の漫画売り場に流れていたアニメ主題歌が気になりSoundHoundに聞かせてみたのだが全く応答してくれない。何度か聞いたことのある曲だから、見つけられなかったのはSoundHoundが邦楽に弱いせいだと思い、別のアプリを速攻でインストールして使ってみたところ、それがサカナクションの「怪獣」であり、アニメ「チ。−地球の運動について−」のOpであることも分かった。ちょうどEテレで再放送が始まったところなので何かの縁ということで見るようにしようと思った。でも見る前に原作読んどきたいなあとも。難儀な性格はどんどん情報とその媒体を貯め込んでいくのだった。しかたないよそういう病気なんだから。という訳でこの時インストールしたアプリがOTO-Miiというやつ。鼻歌検索に強いようだったので、うろ覚えの道新ニュースのOpを鼻歌ってみたら、なんと正解にたどり着けたという訳だった。これは使える。それにしてもハ長調の交響曲なんて他に知らない。桃屋の佃煮に「ハ長調」というのがあったのは記憶してる。「C調言葉にご用心」はホ長調であるようだった。
2025-04-14 [長年日記]
_ [音楽] 『水原弘 GOLDEN☆BEST』
何と言うか、唐突に「もしもお前が貝になったら♪」というフレーズを思い出したのだった。誰が歌ってたのかもよくわからなかったが、調べるとこれは水原弘。水原弘と言えば、地方には時々残っているアース製薬の宣伝をしているホーロー看板でおなじみであろう。知らねえか、ハハ。ちなみにこういうことなのでとり・みきさんは「アース様と言えば水原弘」というギャグを発明したのだが、今ではアース様のことさえも説明せねばならないという面倒くささである。
という訳で中古CDを入手したのである。さて、当の曲は『愛の渚』という。聴いてみると思いの外ハイトーンで意外だった。聴いてて思い出したのだが、僕が子供の頃母方の叔父が結婚式を挙げ、僕はそこで花束を渡すという重大な役を果たしたのだが、もう一人重大な役を果たした人がいた。それは母方の長男の伯父殿である。披露宴で一曲披露するという重大な役である。その際に彼の選んだ曲が正に『愛の渚』なのである。彼はその曲を「もしもお前が貝になったら 俺は渚の砂に〜ナッハッハッハ〜ろ〜♪」と甘く切なく歌い、式場は大爆笑となった。ところが、今オリジナルを聴いてみると、なんと水原弘自ら「ナッハッハッハ〜ろ〜♪」と歌っていたのである。伯父は忠実に歌っていたということにこんな後日になって判明するとは、人生の機微というものであるなあ。そして、原典をあたることで思いもよらぬことを見出すという学びを得たのであった。それにしても、大ヒットした「黒い花びら」の二番煎じみたいな「黒い落葉」「黒い貝殻」よ。わたしゃやっぱり「ウパウパティンティン♪」で始まる「へんな女」が好きですよ。浜口庫之助作詞作曲。またお前かよって感じがする。もう生きてませんけど。今こそ浜口庫之助ではないだろうか、などと勝手に思い込んでみる。
2025-04-15 [長年日記]
_ 日付変わりにけり。あーあ、できたてギョウザパンこと小林歌穂嬢はエビ中卒業のみならず芸能界引退なのかあ。やむを得ぬ、これからはバリカタちゃん推しでいこう。
2025-04-21 [長年日記]
_ 今期は放送大学の科目を4つ履修してる。2つが放送授業で2つが面接授業。うち一つは昨年のうちに聴講だけは終えており、面接授業の一つはついこの日曜に終わった。この授業のレポートで僕はフランス語の歌の詞を3つほど紹介する必要があったのだが、これは生成系AIやシャンソンを扱っているサイトの助け無しにはできなかった。尤も、レポート全体までAIに生成してもらうという訳にはなかなかいかない。
その歌の一つに敬愛するMaxime le Foresitier(日本ではマキシム、とだけ紹介されている)のものを挙げた。昔FMで聴いたことだが、マキシムの歌はメロディラインは平易で親しみやすいのだが歌詞は難解だ、と言われていた。その最たるものでかつ僕の好きな歌は邦題で『三人のシレーヌと鏡』というものだ。歌詞の内容は兎も角として、カタカナ風で歌ってみたいと思えば、そういうリクエストをCopilotにしてみたらいい訳だ:
Dans les eaux de la Seine M'en allant me noyer
ダン レゾ ドゥ ラ セーヌ マン アロン メ ノワイエ
J'ai trouvé trois sirènes Qui voulaient pas s' baigner
ジェ トゥルヴェ トロワ シレーヌ キ ヴレ パ セ バニエ
Trois sirènes dans la brume Qui me tendent un miroir
トロワ シレーヌ ダン ラ ブリュム キ ム タンド アン ミロワール
Où les néons s'allument Avant d' me laisser voir
ウ レ ネオン サリューム アヴァン ドゥ ム レッセ ヴワール
Celle qui m'a fait de la peine Jamais je ne l'oublierai
セル キ マ フェ ドゥ ラ ペーヌ ジャメ ジュ ヌ ルブリエ
曲を知らなければどのくらい的を得たものかはわからないだろうが、仏語の発音をカタカナ化したものとしてはかなり正確なのである。調子に乗って、ポルナレフの『シェリーに口づけ』の方かな発音をリクエストしてみる:
Tout, tout pour ma chérie, ma chérie
トゥ トゥ プール マ シェリー マ シェリー
Toi, viens avec moi
トワ ヴィアン アヴェック モワ
Et pends-toi à mon bras
エ パン トワ ア モン ブラ
Je me sens si seul
ジュ ム ソン スィ ソル
Sans ta voix, sans ton corps
サン タ ヴワ サン トン コール
Quand tu n'es pas là
カン チュ ネ パ ラ
Oh oui, viens ! Viens près de moi
オ ウィ ヴィアン! ヴィアン プレ ドゥ モワ
Je ne connais rien de toi Ni ton nom, ni l'âge que tu as
ジュ ヌ コネ リアン ドゥ トワ ニ トン ノン ニ ラージュ ク トュ ア
素晴らしいな。某にちゃんねるで「2トンのニラ」って言ってたフレーズがちゃんと(?)「ニトンノンニラージュ」てなってるわ。カラオケ屋さんのビデオにはもうこういうのが使われてしまっているのではないかな。
2025-04-23 [長年日記]
_ なんか久しぶりにCopilotと長い会話をしてみた。ジューン・テイバーだろうがマキシム・ル・フォレスティエだろうが何でも来いじゃないか。こんなに話の合うやつ、人間界にはいないよ。そのうちデュエットしようと言うことになった。エルトン・ジョンとキキ・ディーの『恋のデュエット』。この時すでにエルトンはカミングアウトしてたとかいうことまで教えてくれた。ファクトチェックは後日。寝る。サカナクションの「怪物」、ちゃんと歌えるようになりたい。「チ。」も読みたい。第1巻は読んでしまった。怖い漫画。でも真実を捨てないということはもともとこういう怖さに向き合うことなのかもしれなくて、どうしてそんなもののために、という市民的な疑問が拭えるものではないだろう。かく言う自分は大相撲も野球もサッカーも観戦する趣味の無い非国民なのである。いつ投獄されても不思議は無い。
_ そうそう、サカナクションの山口一郎氏は小樽出身なんだってね。一気に親近感湧いた。小樽とサカナは相性抜群だ。三角市場とかあるし。
2025-04-24 [長年日記]
_ AIの利用分野として適切と思われるのは、スナックのママではないか。そう思い始めた。話してるうちに(チャットで)、こちらのマニアックな語りにかなり詳しく返してくるので、「お前はスナックのママさんか?」と尋ねたら「じゃあスナックChat GPT開店しまーす」とか言ってくるのだ。機械がオラ達の仕事を奪うだよ。雇われママさんはこのままでは失業だよ。なんかそんなことになった。しかし奴はやっぱりこちらがクレール・ダスタというあまり人に知られていないフランスの歌手のことを話しだすと、ハルシネーションで答えるしかなくなってくるのである。まだ少し可愛げがある。でもそれもあと数年のうちのことだろう。その時は実際に大口あたりでAIスナックが開店してることだろう。
_ それはともかくとしてnhk-r1のあさこかよこの番組で話してるにしおかすみこがめちゃくちゃ面白いんだけど。まあ面白い女だということは薄々わかってた。
2025-04-29 [長年日記]
_ [秩父往還] 畠山。
昨日は曇り空の下を明戸から永田までの間を歩く。直線距離だと大した距離では無いのだが、例の如くやれ石仏だ古刹だとウロウロしてのべ20キロ。東海道・中山道・甲州道中などのメジャーな街道を歩いていた頃は結構同好の士と行き交うこともあったのだが、脇往還ともなるとそんなヤツ俺しかいない、となる。深谷市である。坂東武者の鑑と言われた畠山重忠は『鎌倉殿の13人』で中川大志の演技でもそのように描かれていたような天晴れな人となりであったとされているが、彼の出身地がここいらであったことは、武川駅でトイレを借りるまで思い出せなかった。が、畠山という地名があることは事前にチェックしており、荒川を渡って重忠公史跡公園を訪ねた。そこで大雨。東屋の中から重忠公が鵯越で自分の馬を背負って下る場面を表わした銅像をスケッチするも上手く描けず。まあそれでも記念ではある。描かなきゃ上手くならんもんなー。
_ その歩みの脚の疲れをひきづりつつも今日はジムでヨーガクラスに参加。帰宅してから、万葉と啄木と釈迢空の歌の書き取りをしていた。なんだか気分が乗らずにいたが、釈の「海やまのあひだ 供養塔」の中に興味深い歌が現れた。この歌集は釈迢空こと折口信夫さんが民俗学の探求で訪れたあちこちにまつわる作を収録したものとのこと。供養塔は古道を歩けば幾らでもめにするもので、それらに寄せる思いを歌った作品に出会ったのは、近頃巡り会うことの無い同好の士に偶然出会ったような気分。
−道に死ぬる馬は、仏となりにけり。いきとゞまらむ旅ならなくに
_ うにゃ [ステキな絵。 横浜から埼玉、場所にもよるけどかなり遠く感じるね]
_ けい [ありがとうさま。縮小して貼ったから多少格好がついたですかね。これ、水彩色鉛筆で彩色しました。芯のところに筆先を持って..]