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2009-01-11 牛馬童子の首。 [長年日記]
_ 今月のトップページにある牛馬童子。この首は復元されたものなのだそうですね。
実はこの像、昨年の6月に頭部を損壊し持ち去られたということのようです。ですからトップページにある画像はそれを復元した後のもの、です。
地蔵の首なんてのもときどき同じ憂き目にあうことがあると聞きます。10年にわたる古道歩きの折々、無くなった首の代わりに程好い大きさの石をすげてある石仏をいろいろなところで見かけました。その都度、石仏の首を持ち去る人の心の暗部を思い恐ろしくなります。狂信なのだろうか、誰かへの怒りの表明なのか、所有の渇望なのか。
世に数ある記録媒体の中、野外にあって100年を超えて情報を保存できるものと言えば石しかないというのに。だから人は命無き石に心から感動し共感し憧れるのだというのに。
路傍の石ころを持ち去り所有することですら命に限りある人にとっては分不相応の行ないと言えるのかもしれない。
旅先で石を持ち帰ると不幸になる、そんな話も誰かから聞いたような気がします。
この文、オチ無し。ただ残念であるばかりです。