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けいりう堂日記

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2024-07-22 [長年日記]

_ 言うまいと思えど暑かった。夕刻、ヨーガへ。30分くらい歩いてるうちに何だか気分が悪くなる。湿度が高いせいだと思うが、物置部屋をアウフヘーベンした部屋で仕事してたせいかもしれない。自慢じゃないが暑さを感じにくいお年頃だ。乾湿球計を注文したばかりだが間に合わなかったのであろうか。まあヨガやってラム肉と酢蛸とミョウガ買って帰宅。ホッピーのソトだけ飲みながら夕食。ミョウガは刻んで冷奴。旨し。塩分が足りなかったのかもしれない。塩分欠乏すると痙攣するからなあ。『女子柔道部物語』みたいに仕事中に塩舐めとくかな。


2024-07-21 [長年日記]

_ 何となく酒も飲まずに土日を過ごす。多少胃が痛かったのがもうすっかり治っている。物置部屋の半分強は第二書斎へ。PCデスクをセットアップしたらもう夜。でもACケーブルを置いたり掛け時計掛けたりすると、ちょっとした引っ越し気分で、悪くはない。何よりも現在の書斎(魔窟と呼ばれている)との大きな違いは、床に寝ころべるくらいのスペースができたこと。これだけのスペースがあれば瞑想でも逆立ちでもできる。もう少し頑張れば冬には炬燵生活が復活するであろう。正月は炬燵で寝落ちしながら文庫本でも読もう。

_ [音楽] 水曜日のカンパネラ。

昨日だったか、「沼にハマってきいてみた」で、動く詩羽さんを見てた。すごく派手なんだけど嫌な感じではなくて、素直にきれいな色使ってるなあなんてうっとりして視てた。CD聴いてるだけじゃもったいないなあ、と思ったわけで。


2024-07-19 [長年日記]

_ [放送大学] 上期試験完了。

早いもんでもう期末試験なんですよ。梅雨が明けたばかりで期末試験なんて違和感バリバリなんだけど、これで学生の身分としてはもう夏休みを迎える気分になっている。社会人の身分としてはまだお盆休みまで間がある訳だけど、ずいぶんと気持ちは楽になる。今回の試験もリモート試験。過去問も余裕をもってチェックできたが、毎期少しずつ難しくなっている感がある。確かに初年度から平均点が微減傾向と見える。今回は社会学系の授業をとっている。社会学者の研究領域はなんだかすごく自由に見えて、学術分野としてはかなり微妙なものに見えることが多い。一方社会学者として著名なジンメルの著作は「日々の断章」くらいしか読んでいない。というわけで、自分の志向とはちょっと違う方向を向いているこの学問にもう少しまともに触れてみたいと思っているので、下期も社会学系をとろうかと思っているところ。とりあえず解放感に浸ろうかいな。誰が求めてるわけでもない試験勉強をあえてやっておいてその解放感を楽しむというのは何だか自分で自分を拘束してゆがんだ快楽を得ようとする行為のようにも見えてしまう。間違って首が締まって事故死(いや、この場合”自己死”と書くべきだろうか?)してしまわないように十分気をつけねばならないのである。物置小屋が片付きつつあるので、もっとはかどらせてPC-8801でレトロゲームとかやりたいなー。「チョビン」とかクリア条件を満たしてもエンディングが表示されないことがあってがっかりするコーエー「三国志」第一作(それともあれは、電子系の学部の学生によるイリーガルなコピー版だったからだろうか)。まあ書いててもやらない可能性のほうが圧倒的に高いんだけど。思いっきり耽溺して黄色い太陽を見る生活とか、懐かしい。


2024-07-14 [長年日記]

_ [音楽] 『伊福部昭トリビュート 春の音楽祭 in Kitara』

2018年にキタラという札幌のコンサートホールで催されたトリビュートコンサートのCDである。注目すべきなのは第一曲目にHBCラジオのコールサイン『ウポポ』が演奏されていること。たとえば僕の思春期の日曜の朝は、HBC放送の深夜放送・奥田晋一氏の『ワン・オクロック・ジャンプ』(のちに『ミッドナイト・ジャンプ』)を聴いたまま寝落ちして、明け方このコールサインが眠い耳に入ってくる、ということが多かった。大阪出身の奥田氏は当時北海道大学の学生さんだったはずで、どういう訳でHBCのパーソナリティとなったかはよくわからない。すでに鬼籍に入られており、彼の情報は北大恵迪寮同窓会のページくらいでしかわからない。物悲しいようでもあり異世界の調べでもあるような伊福部さんの『ウポポ』に続いて一連の宗教法人の番組が続く日曜の朝は今も懐かしく思い出される。東本願寺の時間・西本願寺の時間・私と論語(今ネットで調べると、お話しされていたのは当時ナリス化粧品の社長さんらしい)。奥田さんは一度僕の住む街を訪れたことがあった。僕は会えなかったのだが、両親が彼のサインをもらってきてくれた。「こんなどこの馬の骨ともわからない自分のサインでよければ」と、岩倉具視の500円札に「勉強せーよ!」と添え書きしたサインをしてくれたそうだが、やがて使ってしまった。最終回を録音したテープをしばらく持っていたがそれも今は無い。


2024-07-13 [長年日記]

_ 気づけば3週間ほど筋トレをサボってしまっていた。久し振りにジムでマシントレーニング。どのマシンも辛うじて以前と同じ負荷で使うことができたものの、やはり筋力は落ちていた。特にレッグプレス。次にチェストプレス。やはり筋力の衰えは脚から、なのだ。ヨガは欠かさず週2回続けていたからこの程度で済んだのかもしれない。体重は増えてはいなかった。暑さのせいで食欲が減ったからだと思う。タンパク質摂取量が減っている自覚がある。でも茶漬けであろうと朝に米飯を取っておくと、間食が減るような気がする。これからまた暑くなっていくのだ。汁かけ飯でも卵かけ飯でも冷や汁でも、何か工夫して食べねばならぬ。うちのジムに限らないことだろうが、僕なんかよりも年上のおじさん達が多く通っている。彼らは概ね生活にゆとりがあるようで、やれどこぞの海外に行っただのガールズバーの女の子とうなぎを買いに行くだのと、豪勢な暮らしをひけらかしていたりする。自分はそんなおじさんにはなれそうな気がしない。会社をリタイアしてもジムに通えるくらいなら上出来という程のものだろう。ちょっと暗くなった挙句、結局どうあろうとその暮らしを楽しむより他に無い、ということに答えを決めた。たとえ暮らしのクオリティが他人より低かろうが、その暮らしをみずから楽しめるのなら彼らに見劣りする人生とは言えないだろう。楽しいかどうかは完全に主観的な問題だから、他人と比較する必要が無い。地べたを這いつくばっていようが樽の中で生活していようが「ああ、楽しいなあ」と言える卑屈な人生こそ最上では無いのか。ちょっと極端かな。まあ極貧の果てに健康を害するような人生でも笑って「楽しいなあ」とはなかなか言えないことだろうが、そこまで行ってしまっても必ず何らかの救済は得られるのだ、と信じたいところだ。しかし人生は長いほどまさかと思うことが実現してしまうものでもあるしなあ。


2024-07-07 [長年日記]

_ [] 『音楽を愛して、音楽に愛されて 湯川れい子作詞コレクション』

夜も更けてます。タイトルに書いたようなアルバムを聴いておるのだけど、唐突に松本伊代『センチメンタル・ジャーニー』がかかる。このCDは湯川さんが作詞した曲を集めたアルバムなのだが、この曲はてっきり糸井重里さんの作詞だと思い込んでいて少なからずショックを受けた。「伊代はまだ16だから」なんて書いた人が糸井さんなのか湯川さんなのかで、この部分の受け止め方は自分の中で少し変わることに気づく。この部分を同性の書いた歌詞とみればそこに若かった作詞者と重なるような共感を感じるが、異性が書いたとみればそこにはいい年をしたおっさんが「リンダ困っちゃう」(古いぞ、例えが!)とか言ってるように、若い女の子をあざけるような悪ふざけのニュアンスを感じてしまうのだ。糸井さんが作詞した松本伊代の歌に『オトナじゃないの』という悪ふざけも極致というのがある。「かけちゃうぞ ピッピピッピ」がカムショットの隠喩でなくてなんだというのだ。まあそれを面白がっていた自分がいた訳だけど。
 稲垣潤一の『雨のリグレット』も湯川さんなんだな。湯川さんの作詞したものには結構好きなものが多い。自分が好きなのはゴダイゴの『銀河鉄道999』と中島美嘉の『火の鳥』。どっちもアニソンだなあ。さらに調べると池田聡『j・e・a・l・o・u・s・y』(←一文字ずつナカグロで分けるの書きにくいからやめて)、アン・ルイス『六本木心中』とか結構好きな曲あるなあ…と思いかけたのだが、いや、そうじゃない。湯川さんが膨大な数の作詞をしているからその中には何曲も僕の好きな曲が含まれているということに過ぎないのかもしれない。湯川さんの歌詞だから好きなんじゃなくて、好きな歌の歌詞を作ったのがたまたま湯川さんだったのだ。なんかそういう言い方って良くないような気もする。これらの曲が好きなのはやっぱり「長いまつげが卑猥ねあなた」とか独特の言葉にやられているから、だからねえ。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

_ うにゃ [湯川さん良いですよね。銀河鉄道999がかかると、うにゃ嫌いなやつだよね。って毎回ツッコミが入る。その度にキライなのは..]

_ けい [タケカワさんいい人そうなんだけどなあ。だが、そうか。俺の魅惑の歌唱でキライの記憶を上書きすれば良いのだな。よしカラオ..]


2024-07-04 [長年日記]

_ [漫画] 『卑弥呼 -真説・邪馬台国伝』リチャード・ウー、中村真理子、小学館

話の作り方が絶妙に上手くてどんどん読み進んでいってしまう。こういう漫画は久しぶりだ。魏志倭人伝の記述を多分正しく踏まえつつ、行間を日本神話や三国の中国、高千穂神話などで自由奔放に埋めていく。こんなに野生的で野心の強い日本人が往時に生きていたのだと思うと何か勇気が湧くような気もする。中村真理子さんの端正な人物描写にもため息が出る。こういう顔のキャラがたくさん出てくる漫画は、本当に漫画ならではの楽しみだと思う。今10巻まで読んだ。まだまだ楽しい時間が続く。


2024-07-01 [長年日記]

_ 今日は布団の洗濯のための休暇。まあ年休消化ということではある。正午過ぎにコインランドリーに出かけたのだが、平日というのに結構人が来る。主婦の方が多いのかと思う。例によってまた読みかけのブラックリッジ著『ヴァギナ』を携えて行った(何故か自宅では読もうという気になれず、結構な厚みなので移動時や外出先に持って行く気もしなくて全然読み進まないのだった)。手元が狂って床に落とした弾みに学術上の理由でぼかしも墨塗りも無い本書のテーマの具象された画像がその場に陳列されてしまう危険もあったし、何よりそれの所有の主体に該当する方が入れ替わり立ち替わり現れるのだ。落ち着いて読んでおられない。そういう訳でまたしても読了ならず、ドラムの中をでんぐり返りしている布団を眺めて過ごした。
夕刻は物置化して惨状を呈している部屋に踏み込む。この日のために新調した吸引力の強いキャニスター型掃除機(スティックタイプが主流になってしまったので昔ながらの掃除機をわざわざこんな風に言わねばならぬ)で、厚みを帯びた埃を吸い取る、と言うか掻き取り(これだけでどんな惨状かは想像できることだろう)つつ吸い取る。片付けは完了しなかったが、良い手応えを感じたので程々で止めて夜ヨガへ。その後放送授業を最終講まで受講し終えた。今期の受講は何と計画的なのだ。過去問解きながら参考書を読み漁りたい。エンゲルスの著者が意外に面白そうなのでこれは買い求めようかとも思っているが一方で『ピープルズ・チョイス』というのを大統領選を控えた現在読むのは面白そうだなどとも。まあ要するにどんなに家を片付けても書籍によって魔窟が拡大するだけなのだ。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

_ うにゃ [某社の創立記念日をお祝いしてくれたのかと思いました(笑)]

_ けい [お昼休みのカキコどもw 布団の洗濯は毎年のスケジュールとしてスマホのカレンダーに登録されてるんです。他にも5月の末に..]


2024-06-30 [長年日記]

 放送大学の面接授業が終わってゆっくりとした休日。ここのところはその授業で行なうプレゼンの準備に、「趣味の」というには必要以上の手間をかけていた。多少寝不足気味もありつつも何とか準備を整えて、当日は午後からのプレゼンに臨んでいたのだった。
 先日も、このクラスには結構な割合でシニアの方が存在していて、その態度があまり評価できるものではない、ということを書いたのだが、特にその傾向が顕著な方がその日の昼休みも例によって大声で語っている。講師の先生の講義の話題ががあちこちにいっていて一体どこに辿り着こうとしているのかわからない、とか、先生の話ぶりが良くない、文末がはっきりせずもごもご言っていてわからない、などと。僕もそのことは感じてはいたのだが、ここは義務教育の場でないのだから、講師の個性は大いに出て構わないとも思っていた。何より、その世界の一線で活躍していた経験をお持ちの先生が多く、そんな体験を伺えることは、入学資格のほとんど存在しないこの大学の大きな魅力だと思っている。その気になればいくらでも深く学べる場所なのだ。僕ら学生はその切っ掛けを沢山与えられる。そこから何かを学び取って更に自らを深耕するかどうかは全く僕ら学生に委ねられているのだ。こういう学校がどんどん出てくれば良い気もするが、問題は、全ての学生がそう考えてもいない、ということなのだ。学生の年齢層も、経歴も全くバラバラで、特にそんな学生たちと顔を合わる面接授業の先生は、一体どんなレベルで講義をすれば良いかにはよほど苦心することだろう。大声さんの声を我慢してあとわずかの休憩時間を過ごそうと目をつむっていたのだが、彼は言ったのだ。「その語尾を濁すような語り口は、まるで娘の婿にそっくりだ。」

「僕は面白いと思いますけどね」

 目をつむった僕の口から、思いのほか大きな声でそんな言葉がでてしまった。これ以上不快で、家族にであれ他人にであれ敬意の存在しないアニマルワールドの言葉を人間界の中で聞きつづけるのは苦痛だったのだ。そして、ああ言ってしまった、と思ったが、それで彼の垂れ流す言葉は途切れた。たぶん教室の空気も冷えたのだろう。やや間があって、彼が「面白いって?何を」と言う。「講義の内容がです」「先生の話し方が面白いというのか何なのか」彼はまだ自分に向けられた批判を受け入れられずにこちらを見て話を続けようとしたが、すでに当の先生も教室に入られ、それ以上のことは起きなかった。ただ、僕は自分の発言によって自分の心拍を上げてしまった。プレゼンの一番手は僕だったのだ。10分ほどのプレゼンは、寝不足と興奮とによって始終声が上ずりがちで息苦しいのもとなった。それが無ければこれまでに用意したプレゼンの中でも良い仕上がりだった。先生も興味深く思われたようで、質問コメントが長引いてしまい、発表順が最後のほうの方がイラつかれていたようでもあった。
 9人ほどの発表者の中には、さすがにプロフェッショナルをうかがわせるものもいくつかあり、僕が興味を持っていても手を出せずにいた分析法をうまく使っているものには感心した。GISデータを使った確率の推定やモデル化なども面白かった。そして、等の大声氏は、初めに課題の趣旨を取り違えていて十分なものが用意できなかったことを詫びてから、どこからか蒐集してきた数値を棒グラフや折れ線グラフで延々と魅せ続けていた。ところどころ「こんなことになっていて」とか「みなさんどうしますか」などと警句とも取れないような音を発していた。いつまで続くのか、話はどこに帰着するのか。先ほどの先生への批判をそっくりお返ししたいような内容と言っていい。先生はすべての学生に対して敬意を持って問いやコメントを発しておられた。大声氏に対してもだ。こういう態度は学ばねばならないことの一つだ。僕は全く人間ができていない。そしてふと気づいた。先ほどの授業への批判は、授業の意図を理解することができずせいぜいこんなことしかできないという自分への引け目の裏返しだったのではないか。せめてそう考えてあげたかった。言っている偉そうなことと実際に自らのできることがこんなにもあまりにかけ離れている人間が存在しているということを信じたくなかった。彼が僕の遠からぬ未来の姿であるかも知れないとは信じたくなかった。しかし、「偉そうなことを言っていても結局ここまでしかできなかったんだよね」などとひそかに留飲を下げている自分もそこにいたのだった。彼はプレゼンの始終人の発表に特に意味のない合いの手を必ず一言は入れ続けていた。そういう風に生き続けてきたのだろう。修正するだけの知恵も動機も彼には無い。これは僕の未来の一つの、ただし低い確率であってほしい未来の一つのシナリオだが、そうなったとしても非難すべき娘婿など僕にいないということは幸運なことだ。講義内容以外の大事なことまで教えてくれる放送大学とは誠に得難い教育の場である。シニアとしての生き方に対する沢山の反面教師がいる。僕はそこまで求めちゃいないけれど。ただ、必要とあらば自分の弱みをさらけ出せる勇気は実力の裏付けがあってこそのことなのだ、ということは胸に刻んでおきたい。面接授業では何かが起こる。適度に楽しめるくらいの頻度で、今後も受け続けよう。

2024-06-27 [長年日記]

_ 「SFマガジン 2024,年2月号」

何となく昔のNHK少年ドラマシリーズのことが気になって先日は『少年オルフェ』を,読んだわけだが、今はちょっとずつ『飛べたら本こ』を読んでいる。ドラマ自体はほとんど見たことは無い。ただ、テーマソングの物悲しさともアイロニーとも取れるような歌詞と、シンプルな爪弾いているようなギターは深く記憶に残っていた。そんな懐かしさから、歌っていた金延幸子という人に興味が湧いた。CD買った。ネットで調べたら、この人がごく最SFマガジンのインタビューを受けている記事を見つけて、このバックナンバーを図書館で借りた。執筆者の中に知った名前はほとんど無く、ただ、神林長平さんがまだ「戦闘妖精・雪風」書いてるんだなあ、ということはわかった。これも読んだ事は無い。金延さんは敬愛するフィリップ・K・ディックと親交があったらしく,その思い出が語られていたのだった。色々思い出すことがある。易に興味を持ったのは『高い城の男』だったとか、ブレードランナーを観た札幌の日々のこととか。なんかもっと大事なことに気づいた気もするが夜明けも近い。


2024-06-23 [長年日記]

_ [統計学] 政府統計。

e-Statsというページでは国勢調査はじめさまざまな政府統計データにアクセスできる、ということを最近知った。『公的統計による統計入門』という本がとても使い方の参考になる。この本はそればかりではなく、色々なグラフの描き方を紹介しており、探索的データ解析の参考とも捉えることができるのだ。本にも載ってる辺りのデータに直接アクセスしてコロナ感染拡大の生活様式への影響を見ることなんかもできる。少しずつこのデータベースの使い方がわかってきたので、実際にデータをダウンロードして得意のRで有意差を検定したらおもしろかろう、などと思ったのだが、それはちょっと甘かった。国勢調査は5年毎だし、毎年の調査項目だって多分携わるお役人がどんどん変わっていくからだろう、ファイルの名付け方にいまいち過去との連続性が無い。そして実際に統計表を開いてみれば、こりはびっくり。表としての見てくれを気にしてだろう、要らない空白があったりとか数値をカッコでくくってみたりとか。ネ申エクセルって、こんなところに堂々とまだ生き残ってたのね。河野太郎ちゃんが「こんなのやめようよ」って当時のツイッターで呟いたのは2016年。もしかしたらそこからの間にエクセルデータのデータ・クレンジング技術も長足の進歩を遂げてるのかもしれないな。ちょっと調べてみるかな。という訳で、趣味の統計は今宵もおもしろかった。「趣味の○○」と称する道には、こういった「奥が深い症候群」を誘発する罠がどの道にもたくさん仕込まれているんだ。だから楽しい、と考えるしか無い。楽しいと思えるのは僕がホモ・ルーデンスの1人だからだと思う。そんなこと書いてるけど僕はまだ『ホモ・ルーデンス』を読んでない。奥が深いことだのう。ほい、じんが!


2024-06-22 [長年日記]

_ 眼鏡は単にテーブルの下にあった。帽子の下に隠れていたのだった。いつものことだが、踏み潰さないで良かった。ネジが緩んでいるので調整してもらいに行かなくては。今日は晴。晴れれば暑くなる。雨だと寒くなる。道理を通せば窮屈だ。とかく六月は棲み難い。


2024-06-21 [長年日記]

_ 今朝は二日酔いだった。その日は朝から「今日は帰宅途中に軽く飲もう」などと固く決心して出かけたのだったが、その日の午前に、どうにも受け止めきれない出来事が知らされたのだった。
知らせを聞いたとき、おかしなことに僕に生まれたのは怒りの感情だった。それから、これは怒るべきことではないのだ、と気づいた。そしてその事実の周辺では僕よりももっとそれを受け止めることができずにいる人たちがいる、ということにも。
幸いなことに、僕にはエピクロスの教えやグリーフ・ケアということに触れた経験がある。悲嘆の時は重要であるということを学んでいたのだ。そういう訳で、軽い飲みの計画はその出来事にまつわる追想という儀式へと意義を変えた。
割と最近思い知ったことは、長く生きていくということは、かかる出来事を自分がなすより前に、他の人がどんどんなしていってしまう、ということだ、という事実だった。これは確率の問題ではないから、帰無仮説も対立仮説も立てる必要が無い。荒井由美が卒業写真を開かねばならないような気持ちになったとき、僕はエピクロスの言葉に触れたくなる。悲嘆の時を過ごした。想い願っていた幸福な未来を叶えられなかったものがいるということに思い至った時には、流石にこっそり泣いた。飲み屋で泣き濡れるオヤジなど全く絵にはならないが、世界はたくさんの色のうちのひとつを喪失したのだ。終わりの電車とバスのあるうちに帰宅したのだが、朝目覚めるとメガネがどこかに行っていた。スペアは何故か二つあるので万全だった。朝は雨。このようなことがあるときにはなぜかいつも涙雨が降る。慰めの雨が喪失感に苛まれた心を潤すのである。今は悲嘆ではなく追想を、と深く願う。


2024-06-19 [長年日記]

_ なんとなく中学の頃のことを思い出そうとして思い出せなかった名前。「エマニエル夫人」演じてたの誰だっけ?エマニエル・アルサン。いや、それは原作者の筆名だ。ミア・ニグレン。それはリメイクされた時の女優。結局ウィキペディアで調べたのだった。おお、忘れるべからざる名前だった。ここには書かないけど。この人、身長174cmもあったのか。そういうことを思いつつまた視聴したい。


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