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2005-12-15 [長年日記]
_ [読書] 諸星大二郎『キョウコのキョウは恐怖の恐』講談社刊、2004。(読了)
通勤の電車の中で主に読んだ。通勤の憂さも吹っ飛ぶほど物語にのめり込んだ。キョウコは三度漢字を変えて現われる。このキャラはたしかに諸星(ちなみにこれは”モロボシ”ではなく”モロホシ”と読むのが正しいようだ)さんのものだ。山上龍彦も諸星大二郎も、登場人物同士の会話のテンポが良く、これは漫画の文法かな、と思う。後ろの2編はキョウコのでてこない、あまりクスグリのない怪談(と呼ぶのがふさわしい)。「鶏小屋のある家」が収録作中もっとも不気味に思えた。
本を薦めることは無粋なことではあるけれど、おすすめです。早く買わないとすぐに絶版になると思うぞ。