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けいりう堂日記

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2005-11-01 『街道の日本史12 会津諸街道と奥州道中』(読了)/『東関紀行・海道記』読み始める [長年日記]

_ [読書] 『街道の日本史12 会津諸街道と奥州道中』読了。

シリーズ全56巻のうちこれで5冊読んだことになる。日本全国、先は長い。『小公子』を訳した若松賤子(何という名だ!これは神に仕える敬虔な心を表すペンネームだそうな)さんも会津の生まれ。この人の訳と思われる同作の朗読を、かなり昔NHK・FM「朗読の時間」で聞いた記憶がある。名訳の誉れ高いものと知る。

_ [読書] さて、次は

『東関紀行・海道記』を読み始める。街道への想いの変遷を知るための読書、と心得て。古事記のヤマトタケル、更級日記の菅原孝標女を知って、今度は名の残らない作者との、鎌倉時代の東下りの旅を行く。まずは「東関紀行」。短いのでまずは辞書無しで読み通して見ようと思う。元ネタのわからない部分が結構あるようなので調べ読みを丁寧にやるとなれば相応の時間がかかりそう。この作者は8月(この頃の8月っていつ頃?)に京を発ち、逢坂の関から琵琶湖東岸を通り、武佐・醒ヶ井・柏原・関ケ原(不破の関)・垂水と進み、そこから熱田に出ている。中山道-美濃路-東海道、と言うルート。木曽路を通らない、ということだろうか。この頃の一般的なルートなのだろうか?もしかして帰り道で通るかも、とか思いつつ明日に続く。

_ [読書] 『東関紀行・海道記』(岩波文庫)続き。

「東関紀行」は深夜に一応読み終える。帰り道のことは何も書かれていなかった。

続いて「海道記」。どちらも所謂「和漢混交文」という文体だが、「海道記」の方は漢文の比重が高く、少々読みがたい。両者ともに当時の和・漢の古典の名文を多く引いており、共に相当の知識人であったのだろう。この元ネタを全て明らかにする作業は大変そうだな、と思っていたのだが、あるところにはあるのだった。

横浜中央図書館の書庫に『東関紀行全釈』『海道記全釈』というおのおの300ページ以上という書物があった。発行は平成になってからで、武田孝という人の著作。この方は「群書類従」に納められている本を原本としている。「群書類従」と言えば、塙保己一が江戸末期に編纂して現在も温故会館で版木を保管し、かつ必要に応じて印刷もしている、という、以前矢倉沢往還の”旅”で知った、アレだ。

『東関紀行全釈』の方を借りてきた。注釈はまず冒頭「齢(よわい)は百年の半ばに近づきて…」の「齢」とは何か、というところから始まる。本文に含まれる語のほとんど全てに注釈がある!本文をまず語に分解して、ひとつひとつをカードに書き込んで分類して、という作業を行い、二年掛けて著したということだ。人の営みの偉大さを感じざるを得ない。


2005-11-02 [長年日記]

_ [漫画・アニメ] 『エウレカセブン』DVD4 今日入手。とりあえず11話を見た。エウレカ入浴シーン有。

旅支度で忙しいので続きは帰ってからかな。明日は早出の予定なのだが…。

福島は寒そう。最高気温、予想17度。

歩いてる最中は丁度よいのだろうけど。幸い天気は良いみたい。


2005-11-03 [長年日記]

_ [奥州街道] 福島・卸町から桑折まで。

午前中の行脚は晴れ渡っていて非常に快適。

とある薬師堂前の公園で、桜のまだらな紅葉をながめつつ、古の乾飯もかくやと言うべきほどに堅くなったおにぎりを食べる。おにぎりは堅くても、やはり「来て良かった」という気分になる。旅に出て、「来なけりゃ良かった」と思うことが全く無いのは不思議なことだ。暖かい日差しの中で大好きなタラコのおにぎりをほおばれば、知らず識らず「フフフ…幸せだなあ」と独り言ちている自分に気づいてわれながら驚く。このとき奥州街道の上で最も不審な人物はきっと私だった。

午後は雨模様。明日は天気良いそうな。


2005-11-04 [長年日記]

_ [奥州街道] 福島・桑折から藤田まで

JRでたったひと駅しか前に進まなかったみちのくの旅だった。しかし歩数は45000を越えた。旧桑折郡の役所は祝日の翌日とてお休み。阿武隈河畔の河岸跡やら西山の城跡、常陸館跡、桑折寺、無能寺など訪ねる。常陸館に向う途中でお昼。ほたるの里なるニュータウンのとある家で「こだわりのラーメン」なるを食す。店と言うより普通の家の応接間で、戸田恵子さんを思わせる感じの女主人が作る家庭の味。旨かった。これは、と言ったスープができると玄関先に犬の骨の形の掛け物が掛かる。掛かっていないときはラーメンを出さないという方針。

帰りの切符は白石蔵王から既に買ってしまっていたので、藤田駅から白石へ。白石から白石蔵王までは電車が通っていないと言う不思議。またまた歩くこと2kmばかり。周囲には何も無い。駅に近いホテルの日本料理やで温麺(うーめん)を食す。麺類好きです。


2005-11-05 [長年日記]

_ 学習センターへ

弘明寺の学習センターへ。観音通りは今日も縁日のような。

クシャミや咳をしている人が多かったので早々に退散。大岡川に水鳥。


2005-11-06 [長年日記]

_ 講義を聴いた。

「経済学入門」と「上代の日本文学」を聴講。

久し振りにPCゲームの三国志をやり続けてしまう。

一日外に出なかった。


2005-11-07 [長年日記]

_ [読書] 『東関紀行・海道記』(読了)

漢文のカタカナ書き下し文に悩まされつつ『東関紀行・海道記』読了。

鎌倉から都に帰る辺りは仏教的な記述が続く。これも全くネタがわからない。とりあえず読んだ。この後、この作者たちが旅した道順を地図などを見つつ辿ってみようと言う予定ではある。近世には登場しない宿(この頃既に宿というものはあった)が幾つか見える。


2005-11-08 『近・現代交通史調査ハンドブック』 [長年日記]

_ [読書][交通史] 『近・現代交通史調査ハンドブック』

『近・現代交通史調査ハンドブック』(三木理史著、古今書院刊)読み出す。「近・現代」というのに気づかずに図書館で借りてきたのだが、眼を通しておこうと。公文書館のデータベースのことなど書いてあって、鉄道マニア必携の一冊と言う感じもする。

関係ないけどTVつけたら坂本冬実が新曲を歌っていた。「アレハエー エトコーリャー」というのは斎太郎節(大漁歌いこみ)。でも大漁節とも言うかもしれない。


2005-11-09 [長年日記]

_ [郷土史][交通史] 「伯母様」というバス停。

仕事の関係で数理経済学にヒントを得るべく図書館に出かけた。が、目指すものがそこにあるかどうか、良くわからない。やはり経済学は基礎からやろう。そのために放送大学で履修しているのだから。

『近・現代交通史調査ハンドブック』に、『全国乗合自動車総覧』(鉄道公論社刊、1934)という、出版当時営業していた全国のバスに関する資料の事が出ていたので、OPACで検索してみると、所蔵されていた。枕にするにもちょっと厚すぎるくらいの本。ぱらぱらとめくってみる。車種はシボレーが多いとか、2台くらいのバスで10km程度の運行を行っている個人事業などが多く見られる。旅客のほかに物品輸送を業としているものも多く見られる。バスの交通史は中央集権的でないから資料を見つけるのはむずかしいようで、この本が見られると言うのは貴重なことなのだそうだ。

私としては、バス停の名称に古来の地名が残存しているのを各地で良く見受けることに興味を持っている。これまでに見たうち最も印象に残るバス停の名前は「伯母様」。以前大山に登ってから鶴巻温泉に向って下っていったときに見つけた。近くを犬を連れて散歩していた男性に、「なぜ伯母様?」と尋ねたが、わかるはずもないのだった。後日「VOW!」にネタとして載って全国に紹介されていたのを見た。私は「おばさま」←「うばさま」←「姥様」と、奪衣婆を祀る堂がその辺りにあったのではないか、などと想像している。その後も気になって、ある日『かながわのバスマップ』という県内のバス路線を地図に示した冊子があるのを知って購入したもので、2000年3月発行,1800円。「伯母様」は神奈川中央交通・伊16系統の停留所である、などということがこの冊子でわかってしまうわけですね。こういう本が各都道府県にあって欲しいと思うのです。

と、ここまで書いていて、「伯母様」に関しては伊勢原市の市史を参照すればもっと詳しいことがわかるのではないのかと気づいた。それに現在ゆるゆると進行中の矢倉沢往還のウォーキングでいずれ近くを通るではないか。246号から北に2kmくらいあるけど。なんだか楽しみだ。伯母様、元気かなあ。

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追記:書いてからインターネットで調べてみたら、どうやらその辺りを所領としていた後北条氏の家臣の伯母様が住んでいたところ、というのが当地に伝わる伝承のようですね。


2005-11-10 [長年日記]

_ [読書] 『カフカ寓話集』

仕事を持ち帰ったが、「ローハイド」途中まで見て寝てしまう。

明け方、猫たちが天井裏に忍び込んで騒ぐ。目覚めた枕元には読みかけの「カフカ寓話集」がある。4編ほどと、池内紀の解説を読んだ。この本にはカフカの漫画が載っている。


2005-11-11 『近・現代交通史調査ハンドブック』(読了) [長年日記]

_ [読書] 『近・現代交通史調査ハンドブック』

読了。ハンドブックを通読するなんて過去にやったことは無かった。とりあえず眼を通しておいて、いろいろ役に立ちそうな文献が出てきたので善しとする。

明治帝の巡幸のころ、記録写真を撮ることもまた盛んに行なわれたのだそうな。探せば巡幸の当時の写真を見ることができるのだろう。

_ [読書][交通史] 『古文書調査ハンドブック』『日本交通史』届く。

楽天ブックスで『古文書調査ハンドブック』『日本交通史』(ともに児玉幸多編、吉川弘文館刊)を購入。今日届いた。児玉先生は1909年生まれ。今もご健在なのでしょうか。わたしのうちにある『くずし字辞典』も『日本史年表』も『日本史地図』も児玉先生の監修です。全ては街道行脚をより楽しむために始まって、今やその楽しみが高じて、「道道」(”みちどう”と読むべし)と言うべきものになりつつあるように思えます。


2005-11-12 [長年日記]

_ [食べ物・飲み物] お昼ごはんは乾飯になった

ご飯の容器で、蓋に穴が開いていて蓋を取らずにレンジでチンできるのがあります。これを良く使っていますが、今日は暖めすぎてしまった。

容器からご飯を取り出すとなんか小さい。食べようとすると堅い!表面はやわらかいのに、内側が堅くなっている。それでも面倒くさいのともったいないのとで、そのまま食べる。堅くなったご飯を歯を折らないように注意して噛み割って口の中に入れていると、唾液でやわらかくなってちゃんとご飯の味、業平がかきつばたの句を読んでいるときに食べたのはこんなやつなのかなあ、なんて…。

妙に腹持ちが良かった。


2005-11-13 今日は要するにうだうだしてました [長年日記]

_ 朝は遅くない。エウレカセブンの時間より早く起きた。

朝も昼もちゃんと食べた。

忘れずに放送大学の講義を聴いた。

あとは…うだうだです。

寒くなってきたから活動が鈍ってるかも。


2005-11-14 『北海道交通史』読み始める [長年日記]

_ [読書] 『北海道交通史』(梅木通徳著、北方書院刊、1950)読み出す。

序文を当時の札幌陸運局長が書いている。

奥付に書いてある発売元は、「北海道防共連盟事業部」???

やはり松前は一度うろついてみなくてはならない。


2005-11-15 禽鹿の道 [長年日記]

_ [交通史][読書] 禽鹿の道

引き続き『北海道交通史』を読んでいる。蝦夷地は日本の支配地でありながら、道南を除けば江戸期以前にはほとんど外国と言ってよかったことだろう。アイヌの人々は道路工事を組織的にすることは無く、川に舟を浮かべたり、踏み慣らした道やけもの道を使っていたようだ。丁度中国の三国の頃の日本の道が魏志倭人伝で「禽鹿の道」と表現されたように、和人の記録にそんなことが残っている。アイヌの人々は文字を持たなかったので、彼らの側から歴史を辿ることには自ずと限界があることだろう(ユーカラの調査や考古学的な手法)。日本で史学が発達しなかった頃には近隣の先進国である中国の史書にその歴史の記録が求められることが多い。江戸の頃には和人の側からの蝦夷地の記録が見られる。

ところで不凍港を捜し求めていたと言うロシアはどうだろうか。彼らが中国の史書に当たるものを作ったかどうか知らないし、どれほどの垂涎の思いで蝦夷地を眺めていたかも知れない。私はロシアに関するいかほどのことも知らない。が、何やら問題意識の如きものが目覚める。手に余ることかもしれないが。

道づたいに道を調べていて想いは最果てに赴かんとしている。道の交わるところには異界の門が開いていると言う。サイノカミの力も及ばす、異界の魔にとらわれてしまったのだろう。

今日も道歩きを夢で見た。私は東京からまたどこかの地方に伸びていく街道を鹿島立ちして間もない。富士山のふもとを通るまでにあとわずかだが、近隣の名所を見逃しているので今日は自転車でそれらを廻ろうとしている。そういう夢だ。始めて見る東京の愛宕山は切り立つ岩の山だった!二つの対称な大岩が僅かな隙間を隔てて並んでそびえていた。東京にもこんな異観があったのだ、と感動したのだった。


2005-11-16 すずめ [長年日記]

_

家の猫たちがやけに興奮している。何事と思ったら、どこから来たのか、家の中に一羽のすずめが入ってばたばたしていた。窓をあけてやるとやがて逃げて行ったようだ。猫たちは「残念なり」とつぶやいたかどうか。

_ ちょっとうれしいこと

会社で健康診断。体重少し増えて体脂肪が少し減る。少し筋肉が付いたということだろうか。内臓が増えたとか脳みそが増えたとか血液が増えたとか言うことではないだろうと思う。酒を減らした効果だと信じたい。


2005-11-17 [長年日記]

_ 真夜中の楽しみ

真夜中の楽しみ。本当に晩酌をやらなくなってしまったから、濃い珈琲にアイスクリームというのが大変楽しみになっている。フレンチのブラックにバニラアイス。もうたまらん。ついでにタバコも少し減るといいのだけどね。。。本がヤニで汚染されちゃうから近頃気になりだした。

今日は珈琲とロールケーキのおやつなんだが、さすがに100円で安売りしてただけのことはある。クリームが堅い。少し悲しい…。

BGMは「創聖のアクエリオン」のサウンドトラックだ。


2005-11-18 [長年日記]

_ [読書][交通史] 『北海道交通史』まだまだ読んでる

『北海道交通史』まだまだ読んでる。面白くなってきたから「日本の古書店」に注文を出してしまった。5000円也。幕末ともなるとあちこちに道ができる。宿場制が完備していたわけでもなく、人家のある場所と場所の間20km、30kmというのが珍しくない。函館を起点として東回り・西回りなどと概ね海岸線に沿った道。たぶん今辿っても険阻な道が多く、宿に困ることだろうし羆に遭遇する危険だってある。いつかはそうした道歩きをやりたいと思い始めた。この想いが続くならばきっと実現することだろう。とりあえず奥州街道が三厩についてからどうするか考えるか。

_ [読書][交通史][郷土史] しかも今度は『街道の日本史1 アイヌの道』まで。

しかも今度は『街道の日本史1 アイヌの道』まで買った。最初の方を読んでいると、知里真志保のアイヌ語の解釈にまちがっている部分がある、という一節がでてきてちょっと驚いた。


2005-11-19 [長年日記]

_ [矢倉沢往還][博物館] 三軒茶屋から…用賀。

最近どんどん進み方が遅くなっている街道行脚。今日は三軒茶屋に行って、先回訪れなかった目青不動にまず行く。ついで、先回場所のわからなかった常盤塚を探す。駒繋八幡で神社の方に尋ねて、見つかった。その後、再びの世田谷郷土資料館に行って、教育委員会の調査報告書「世田谷の古道」をコピーさせてもらう。丁度「漢詩人岡本黄石の生涯」という企画展を開催していたのでこれを見るともうお昼。岡本黄石は幕末の彦根藩家老で、井伊直弼の家臣と言うことになる。勝海舟や山岡鉄舟などと親交があり、大塩平八郎に兄を殺された。

昼食の後やっと先に進んだが、NHK朝ドラの「ファイト!」のロケをやっていた馬事公苑をぐるっと廻るつもりでちょっと寄ってみた。馬事公苑では10月に一度村上厩舎のセットを公開してたらしいが今はやっていない。12月初旬にまた公開するらしい。場内では馬術の競技をやっていた。シルクハットにタキシードに乗馬ズボン…馬術ってコスプレしてやるのね。ドレス着てやったりするみたいだし。半分ほど廻ったら、お隣で東京農大の温室をと学内の博物館を公開していたのでついでにこれも見てしまう。こちらでは醸造の資料やひょうたんのコレクションなんか展示している。ひょうたんで作ったペニスケースの説明に、「大きさは各自が調整する」とか書いてあった。馬事公苑の中のギャラリーの展示を併せると一日で4つの博物館・博物館類似施設を訪問したこととなった。

かくして用賀にて日暮れを迎える。晩飯食べたお店の串焼きが今ひとつで、さらにそこで軽く飲みながら読んだ「世田谷の古道」のコピーの文章がひどい悪文で、今日の歩きは終わりが良くない。本日の歩数26304歩、まだ東京都。世田谷の大山道は新道と旧道があって、三軒茶屋で分岐している。今日は旧道を歩いた。次回は暗くて見えなかったお寺参りのために再度用賀を訪ねた後、新道を歩くためにまたしても三軒茶屋に戻ってそこから再スタートとなることであろう。


2005-11-20 ケータイの機種変更…せず。 [長年日記]

_ ケータイのポイントが溜まって、歳が明けると4700pts失効するというので、バッテリーもそろそろやばいので、これを機会に機種変更しようかと思ってショップに行ってみた。

4人待ちで待っている間他の客の子供がやかましい。

わたしの順番が来ていろいろ聞いていると、変更手続きに2100円かかること、変更できる機種が(そのショップだけか?)限られていて、現在のポイントでカメラつきに変更すると3000円ほど足が出る。何しろ時計としてさえほとんど使っておらず、基本料金だけでも無駄な気がしているので、携帯に余計な出費は極力したくなかった。

結局、機種変更をやめたどころか、今までより100円お得なプランに変えて、ポイントのうち2000点分をバッテリー交換に充ててきたのだった。2700点ほど無駄にしてしまうが、気にしない。


2005-11-21 [長年日記]

_ [漫画・アニメ] 『魔障ヶ岳』/『NHKにようこそ!』

最近漫画の記事を書かないけど、ちゃんと読んでる。

書籍の読書よりもさっさと読んでしまうから水でも飲んでいるような感覚なんだ、漫画を読むということは、わたしにとって。

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昨日、諸星大二郎『魔障ヶ岳』が出ていたのを発見して、読む。いつもの妖怪ハンターシリーズよりノリが軽いのは、『栞と紙魚子』シリーズを描くために女子高生を調査した影響ではないのか?などと一瞬想像して、初期の頃は軽い冗談モノも多かったことを思い出した。映画『奇談』上映中。これは『生命の木』の映画化で、阿部寛が稗田礼二郎をやってるみたいだ。阿部寛は近頃こういう変態性のキャラにはもってこいですな。明日は休日前だからレイトショーで見ようかなと思っている。

諸星大二郎の過去の作品がどさどさと文庫化されている。いつのまにか小説も書いているみたいなので、楽天で注文した。

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大岩ケンジ&滝本竜彦『NHKにようこそ!』第4巻。これはヒッキーの物語なのだが、今回の巻にはヒロイン岬のフィギュアがついていて1890円。むしろ本がおまけだ。『げんしけん』の最近巻には同人誌がついていて1000円近くしたものだったが、ここまでやるのはちょっとイイ。美少女フィギュアを始めて手にしたということになる。フィギュアというものは開封すると価値が下がるんだと栗山千明さんがラジオで言ってたが、わたしはためらわずに開封した。あ…着せ替えになってる…うーん。1890円、リーズナブルだったかも知れん。ちなみにネコミミ付でしたw

_ [漫画・アニメ] 『ガン×ソード』

漫画に劣らず深夜アニメ(夜アニ、というらしい。『NHKにようこそ!』にそう書いてあった)も見ている。ガンソードはそろそろ終わっちゃいそうだな。この作品は敵キャラがくどくってステキ。プリシラの”絶対領域”も好きだ…。

さて、寝るか。火曜はいつも寝不足。


2005-11-22 『奇談』見てきました。(ややネタバレあり) [長年日記]

_ 会社帰り、わざわざ川崎まで出向いてレイトショーで『奇談』見る。

愛する諸星大二郎の『生命の木』が原案となっている。

今や便利屋の風情漂う阿部寛はさておき(彼は不幸にも消耗されてはじめているのではないのか?)、70年代の山間の村の風情がなかなか泣ける。見てるだけで森林浴してるような気分になる。ハナレの家屋も縄文住居じみていて非常に良い。

そして、かの有名な「みんな、ぱらいそさいくだ!」(映画では『ぱらいそさいくんだー』になっていたようである)のシーン。感動した。原作でも最大のクライマックスであるこのシーンの演出は、この映画を作るに当たって一番の問題点であったのではないだろうか。その一声の出し方はすばらしい解決を物語に与えていた。エンディングロールを見ると、声の持ち主は声優:三ツ矢雄二である。ここに肉丸くんを起用したのは天才的と言える。

ただ、ありきたりな文明批評と、ぼくは行かなくちゃ行けないんだ的の少年の存在は余計だったと思いますが。

非常に楽しめた。稗田礼二郎はやっぱり長髪がいいけど。


2005-11-23 [長年日記]

_ 髪切って図書館

午前中に髪切ってから図書館へ行く。矢倉沢往還に関連した川崎高津図書館の報告書をチェック。一部は古書店で入手したのだが、発行所の高津図書館に問い合わせてみたが、現在頒布しているわけではないという。教育委員会や図書館の調査報告書は結構古書店で入手したことがあるが、どういうルートで古書店に出回るのか。合法的でない場合もあるかも知れないな、と思った。

_ [アニメ] 『ガン×ソード』DVD第2巻

図書館の帰りにインド料理やでお昼を食べてから、『ガン×ソード』DVD第2巻を購入。自宅で鑑賞。一枚に2話しか入っていないのでお高い感が否めず。TV放映時よりクォリティはいいのかもしれないが、15インチのディスプレイで見てるので良くわからない。まあいいや。ユーザーが買い支えないと(笑)


2005-11-24 [長年日記]

_ [統計学] 分散分析

何ヶ月か振りに仕事で分散分析をやる。分散分析との初めての出会いはもう8年くらい前になるだろうか。田口玄一の統計手法がアメリカで多くの事例を出し、日本に逆輸入されだしたのがその頃といえるだろうか。当時分散分析を気楽に扱えるソフトは容易には手に入らず、エクセルと愛するOriginとをでくりくりと計算していたが、今はRを使っている。Rを使うことのいいことは、お仕着せの構造モデルをただ使ってその結果に不平をこぼすということが無くなるということだと思う。どんな構造モデルを使うかをユーザーが決めるということは、対象がどういう要因とどう関わるかについてそのユーザーがどう考えているかを表明することで、Rを使い続けるということは、絶えず解析の対象にどう立ち向かっているかを問われ続けることにもなるようだ。

_ [読書] 山上竜彦『つるりとせ』入手。

漫画家・諸星大二郎が小説を書いていたことを知ったとき、「じゃあ、あの人は最近何かを書いているだろうか」と思ったのは、愛する山上竜彦(山上たつひこ)だった。ネットで調べると『追憶の夜』より新しい単行本は出ていないようだが、過去の作品で『つるりとせ』というのがあって、これはまだ読んだことが無い。古書店で入手できた。300円、美本、初版。

漫画家が小説を書いた、という例は他にもあるかも知れないが、小説家になったという例を山上竜彦以外に知らない。『がきデカ・ファイナル』の最後にこまわり君の言った台詞「大きな夢があるが今は言わずにおこう」は小説家となることだったのだと考えている。漫画と言う表現手段から小説に転じるということには検討に値する問題があるのではないかと思っている。2つの表現手段における、伝えられること/伝えられないこと・独りきりで達成できること/し難いこと・同様の内容を表現するに要する手間、といった数々の違いを明らかにした上で、漫画家が漫画と言う表現手段から小説に移るということの意味を考えるのは面白いことかもしれない。山上竜彦の初期の小説、『ブロイラーは赤いほっぺ』『それゆけ太平』などは、なぜ漫画でなく小説で表現されるべきだったのかと考えるとよくわからないものだったが、『追憶の夜』の中に猫又警部の面影を辿ることは今や適わない。

山上竜彦は本当に小説家となった。「小鳥のせんずりが聞こえてきますなあ」といった類の下劣なクスグリが作中に見られなくなっていくのは寂しいことではある。

『つるりとせ』読むのはこれから。


2005-11-25 [長年日記]

_ [読書] 『武蔵野』

4週間図書館から借り続けている『北海道交通史』(ちゃんと延長手続きしてます。この頃は横浜図書館ではインターネットで手続きできるから楽ちんだ)をそろそろ読み終えるのだが、次に読むべき、と思っている本は目白押し。なのにまた新たな一冊を買ってしまった。それが国木田独歩の『武蔵野』(新潮文庫)。この中に収録されている、『忘れえぬ人々』の舞台は、一応矢倉沢往還の溝口宿になっているということを最近知ったゆえ。この作品は余り長いものではなく、博多や阿蘇を旅した頃に風景と溶け合って忘れ去ることのできない心像を主人公に残した人々を称して「忘れえぬ人々」と言っているもののようだ。北海道歌志内のことも僅かに現われる。

私の故郷は空知川という川のほとりであって、そこに国木田独歩がおとづれたらしく、文学碑が建っている。何が刻んであったのか、記憶に無い。いずれそれをたづねに行くことがあるだろう。そのときは故郷を懐かしむという想いでなく、一人の旅人として新鮮な目で驚きをもって、懐かしいはずの風景を眺めることになると思うのだ。


2005-11-26 [長年日記]

_ [漫画・アニメ] 『創聖のアクエリオン』DVD5巻

今年の9月までの放映だったのに、もうなんだか懐かしい作品になってきた『創聖のアクエリオン』。物語の舞台より12000年前の人類の女戦士の名をセリアンと言う。その名前の語感で、マイクル・ムアコックの「永遠のチャンピオン」の中の女戦士イリアンを想いだした。ホークムーン、エレコーゼ、エルリック、コルム…。PCやファミコンのRPGが流行りだした頃に夢中になって読んだのだった。永遠のチャンピオンたちは多くの名前を持ち多くの生を生きる。ムアコック自身もきわめて多くのペンネームをもって多くの作品を書いたということだ。


2005-11-27 [長年日記]

_ 『日本書紀』紛失。

自宅の中で物がなくなることは多い。猫が犯人の場合もあるが、大抵は散らかしすぎていてどんなに探しても見当たらないということ。普通の人はそれをある日「ああこんなところに」と見出すものなのだろうが、私の場合にはそれは遠い未来のことであり、事実上の紛失に近い。

そんなわけで、岩波文庫版『日本書紀』を、第2巻を除いて紛失した。興味を持っているヤマトタケルや神功皇后の記事は第2巻に入っているのでまあ良かったと思いつつも、はたしてもともと全5巻持っていたのか3巻くらいまでしか持っていなかったのか判然としない。解説は第5巻にある。昨日から散々迷っているが、第5巻だけでも(新たに?再び?)購入するのが目下のところリスク最小であると確率的には解釈できる、などとこじつけて、買い物に行こう。

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追記:その後まもなく、奇跡的に第1巻を発掘した。有隣堂で買ったピンクのカバーつき。なんとなく3巻までは持っていたような気もし始める。

_ [栗山千明] 『イン・トゥ・ザ・サン』見てくる。

栗山千明はかつて、「1800円の入場料に値する女優になりたい」と言ったものだった。が、女優よりもまず、映画そのものがその入場料に値するものでなくてはならない。

_ 『イン・トゥ・ザ・サン』をレイトショーで見てきた。

_ そしてこの映画は学割料金にもレイトショー料金にも値しないものだったのである。

_ TVCMで俳優の名前を羅列していたように、その多くは全く出ては消えていくような使われ方をしていて、映画でもただ羅列されているだけのように見えたのだった。

その羅列されている悲しい俳優の一人としてぼくらの栗山千明がいた。彼女は某スポーツ紙に書かれていたようにヤクザの幹部ではなく都知事候補の令嬢役だったわけだが、登場まもなくその都知事候補が殺される。そこで彼女が父の復讐のために…とかいうストーリーでは全く無く、その後"ちい"は全く出てこない。それでも選挙カーの上から微笑む彼女は大変美しかったが。これでまたひとつ、「栗山千明にNG項目は無い」という自説を確認することができたのはよかった…のか?

何が良くないと言って、かかる映画をわざわざ見に行ったモノをみじめに思わしめる映画と言うのが一番良くない映画なんである。映画と言う比較的に割高な娯楽全体に対する不信感の元であって、ひとりその映画の興行収入だけに損失を与えるものではないと思うのだ。

ともかくこの映画で日曜の夜を〆るわけには行かない。かくして今宵も悪あがきの宵っ張りとなるのだった。


2005-11-28 [長年日記]

_ [読書][漫画] 今日も一杯買っちゃった…

もうすぐボーナスだからなんて気が緩み始めたせいで、積読の素を何冊も買ってしまった。

まずは『国史大系(普及版)続日本紀 後篇』(吉川弘文館、1935、1968(普及版))。有隣堂で買った。海道の蝦夷が反乱したり、多賀城がつくられたりして目が離せない。

ついでに漫画売り場に行って尾瀬あきら『オンサイト』第2巻と愛する早見純の珠玉の総集編、その名も『変態少年』を買った。

さらに有隣堂の近くの古書店に立ち寄ると『国史大系 類従三代格・弘仁格抄』(吉川)を2冊組4,800円で売っていた。現在品切れで美本ゆえ、これも購入。同じ本屋で岩波文庫『アイヌ神謡集』『アイヌ民譚集』があり、飛行機で実家に帰れば書棚にあるはずだなあなんて思いながらこれも購入。この2冊は一度読んでいるが、再読の必要を感じている。民譚集は現在品切だったとおもう。

野毛町の「かつ半」でひれかつ定食ご飯おかわり、を食べながら『神謡集』最初のほうを読んでいると、カツが旨いのも手伝ってなんだか大変幸せな気分になった。「シロカニペ ランラン ピシュカン…」と口の中でつぶやいてみる。とこしえの宝玉とは良く言ったものだ、金田一先生。

重いザックをかついで家に着いたら、「日本の古書店」に注文していた『北海道交通史』が届いていた、というおまけつき。家の中で紛失してしまうのには気をつけたいものです。


2005-11-29 [長年日記]

_ [栗山千明] School of Locks

今、丁度"ちい"がラジオ出演中なのです。女の子の恋バナの相談に乗っているのですが、自分の事を「恋人でいるより友達でいたいという感覚が良くわかる人」と言っています。

栗山千明にだって、恋愛体験の一つや二つ以上あるのだろうけれど、なんか想像できない。彼女は自分の事を「結構男前だと思ってます」と言っている。「スクラップ・ヘブン」の中で「あたしとヤリたいの?いいよ、あたしもなんかそんな気分だし」とか言っていたのは、実は全く当たらないことだったのである。

彼女とお友達になってアニメの話で盛り上がったりできたら至福でしょうね。女優としてのステップアップなんて、わたしにはどうでもいい。


2005-11-30 [長年日記]

_ まずいッす、通信指導。

通信指導の締め切りは12月2日。今必死こいてやってます。こういう状況は避けたかったのだが、近頃煩悩がやたらと沸いてきて今に到る。

たった2科目でしかもマークシートだから何とかできなきゃ余りにも情けない。しかし経済の用語が頭に入っていなくて教科書首っ引き。結構タフなの。

うちの近所に「ゆうゆう窓口」のある郵便局があってよかった。しかし、またしても速達か…。夜中に出しに行こうっと。

あとは全くの郵便屋さん任せ。間に合わなかったときはあきらめるしかない。留年ですw

_ ホント、半期に3科目以上は取れないな。


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