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2024-01-06 [長年日記]
_ [熊野街道] 伊勢路、240104-240106。
今年の年末年始は新幹線は全席指定になるとのこともあって、さらにはなんだか全く旅の準備も年内にできず、3が日が明けてから行脚に出かけてきた。昨年のゴールデンウイークに辿り着いた三重県は阿曽というところから再開。少なくとも3日のうちに田丸にはつけると思っていたのだが、結局川添というところまでで草臥れた。
今回の旅はなんだか色々なことがあった。1日目のスタート地点である阿曽には廃校を利用した温泉施設がある。入浴後のウォーキングが辛いことはよくわかっていたのだが、どうしてもこの湯を味わいたくてスタート1時間も経たない真昼間に軽く入浴。温度低めのサウナも楽しんだ。柔らかな感じのする良い湯だった。その後は瀧原宮までの割と無難な旅。松阪の夜は、目当てにしていたホルモンの「たこやん」はお休み。適当な居酒屋に入ると、「席は空いているものの料理の提供はめっちゃ遅くなる」と言われ、それでも覚悟してそこで食事。確かに初めのメニューが来るのに30分掛かったが、満喫。
2日目はほとんど最後の峠越えとなる三瀬坂峠へ。これまでの峠の中では低いが結構な急登。頂上で一息ついていたらなんとロードバイクを押して上がってくる人が。初めて見たよ、自転車で峠越えする人。彼は伊勢の方から熊野を目指しており、何とかこの日のうちに尾鷲につきたいと言っていた。尾鷲まではまだ3箇所くらい峠越えがあったはずだが、無事に着けたのだろうか。ロードバイクのタイヤは細いからガレ道とかでパンクしやしないだろうか、などと心配していたら、自分の方が峠の登り口にあったスタンプポイントを見逃していたことに後から気づいた。ただ、この辺りの伊勢路にはもう一つのルートがあり、後日近くを通ることになるからとこの日は諦める。資料に載っていた廃寺跡は地元の方に聞いても無さげだったので探索を諦めていたところ、別の地元の方に声を掛けられた。獣害が激しいと聞いた。最近クマの目撃情報があったらしい。猪が出ることは道々電気柵やシシ垣のあることからも窺えたが、この方は猟師の免許をとってからもう何十頭も取ったとか。猿も多く出て、10頭くらい檻に入れてあるとか。それから、シカがミカンを食べにくる。シカは良く車にぶつかる。そんなことを話しているうちに、なぜか鹿の角をもらってしまう。左右対で完全な形。不要なバックにまで入れてくれて、僕はこの後鹿の角の入ったバッグをリュックの他に下げて歩くこととなった。歩いてると、硬くてゴツゴツした物が何度もあたしのお腹に当たるんです。。。上三瀬の北畠氏の館跡など見て都合良くやってきたバスに乗って川添駅から伊勢市へ。夜の部は穴子の唐揚げやサメのタレなどで盛り上がる。
3日目。川添駅からバスで昨日のゴール地点に戻り、北畠氏の砦跡など散策。3メートルの高さの土塁が見事に残っている。疲れが出てきて川添駅に戻ったところで休みつつ電車を待つ。2時間待ちだったが、汗拭きシートで清拭したり飲み残しの地酒をちびちび飲んだり斉藤美奈子さんの『妊娠小説』を読んだりして待つ。本がめちゃめちゃ面白くて待ち時間が苦にならなかった。しかしどうやら近鉄の中にその本を置き忘れてしまったらしい。というわけで帰宅。ふくらはぎがパンパン。