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2025-03-15 [長年日記]
_ [戯れ歌] 朝の寝床の歌。
今日から復た寒くなる。灯油一缶では足りないかもしれない。
ー 夜(よ)を裂きて クラップを打つ女(をんな)あれば 叫声(きょうせい)響き 樹 軋みて倒る
ー 飽和せし 塩(えん)はきらゝと析出し 膚(はだ)を細かに刺して融け入る
ー 鼠鳴(ねずな)きの如く 微小に震へたり 心余れる歌姫の歌
ー 断崖の岩の窪みに嵌まりおる 乙女は眼(め)閉じ 空(そら)弄(まさぐ)れり
ー 縄文の入り江埋め建つ ショッピングモールの果てに 海顕(あらは)れよ
ー この街も いづれ鷗が支配する ビルは打ち捨てゝ 行こふぜ 海へ
ー Nevermoreと鳴きし鴉は打ちて捨つ ぬばたまの夜(よ)は二度とは明けじ
ー 何時(いつ)からか 英文の詞で歌ふ事 中森明菜の裏声珍し
ー 茜さす 朝陽受けつゝ 夢の端(は)の 香(か)と欲情は幽(かそ)けく離る
ー 希臘(ギリシア)悲劇の王に 「あなたは悪くない」と 描(か)き泣き叫ぶ 萩尾望都 優し
夢うつつなだけはあって輪郭がはっきりしない。ル・クレジオ『空の民』、カフカ『歌姫ヨゼフィーヌ』(実はちゃんと読んでない)、ポォ『大鴉』、中森明菜『i hope』、萩尾望都『ここではない☆どこか ー オイディプス メッセージIII』など元ネタがある。こういうのバラスのは無粋だろうか。メッセージⅣのスフィンクスの望都さんの解釈は衝撃的であった。スフィンクスをこのように読み解く人など過去にいたのだろうか?