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2025-03-30 [長年日記]
_ 図書館で『近代短歌を学ぶ人のために』という本を借りた。パラパラめくってみると、これはただ事では無いという緊張感のようなものを感じた。これを真に受けたなら、如何に「戯れ歌」などと言い訳をしてみても済まされない。万葉は勿論白詩文集とか源氏物語なんかも知った上でお前はその歌を歌うのか、などど問い詰められているような心地がする。気楽に参加した大学の同窓会に、物凄い古株の先輩がいて恐縮してるような感じ。そんな中で、宮沢賢治さんの短歌がなかなか良さそうなことや、釈迢空(折口信夫)の短歌の多くが民俗学的な探索の旅の中で詠まれたことなど、ああこの道を行くことはやはり楽しそうだなどと思われることも多い。世に名を残すような健脚の名士ではなくとも道は歩いていかねばならぬ。そんな道の上で何に出会って何を思ったか。これはやはり私だけのとこしえの宝玉であろう。