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2024-06-10 [長年日記]
_ [読書] 『少年オルフェ』、米沢幸男、講談社、1981。(講談社青い鳥文庫033-1)
なぜこの本を読もうと思ったかというと、オルフェウスという人物と、オルフェウス教という教義に気まぐれに興味を抱いたから、というそれだけの事。NHK少年ドラマシリーズでこの作があったということだけは覚えていた。古書を求めんとしたが如何せん高い。という訳で歴史ある公共図書館で借りたのだった。古書独特の少し甘いようなカビ臭いような香りをさせながら読み進む。大好きな妹を失った兄は、確かにどんなことをしても妹を取り返したいと願うだろう。その悲しさとは裏腹に、兄・すすむの冥府の旅は何か楽しい。僕もこうして、長い間わだかまっていた記憶に一定の納得を得ることができた。次は『とべたら本こ』、が、読みたい。