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2017-02-21 [長年日記]
_ 急速に寒くなってきて明日の朝が気がかり。最近の古川未鈴ちゃんのツイートの画像が、これを食うのかと言わせんばかりの茶色勝ちの具のトースト多めで見てて気が滅入るw まあ実は美味いかもしれん、なめ茸トーストとか。でも良いよ、見せなくて。
_ [新聞を読んで] 再帰的マクロ経済学
少し前の日経、経済教室に久しぶりに興味を引く内容のことが書かれていた。それは、経済学に、非正規性や自己相似性などの物性物理学で使われた概念を応用する”経済物理学”(実はこの言葉は余り実態を説明してはいないと思う。経済現象が物理現象であるとみなされるには飛躍があるし、非正規性・自己相似性自体は物理学に範を求めるべきところは多分にあるとしても、物理現象に限られるべき概念ではないからだ。だがボラティリティであらわされるanomalousなゆらぎや特徴的な尺度を持たない乱れのような概念は(統計)物理学を学んだ人に親和的であったため、スタンリーらの仕事は”physica”誌に発表されたのだった)を思い出させるもので、実体としては良く言われる経済の”自己実現性”のことを解説したものと読むことができた。そのことを説くのが「再帰的マクロ経済学」なのであり、これは量子力学で扱う観測問題とのアナログであるという。観測者が観測される系の中に存在しているのが量子力学の古典力学との違いである、あるいは量子力学においては観測者と観測される系には再帰的な関係がある、という捉え方をしたことはなかったので、そういうアナロジーが成り立っているのなら大変面白い。ただ、記事を読む限りではこのアナロジーは表層的・大域的なものにとどまっているのではないかと感じる。たとえば、気液相転移であろうがキュリー転移であろうがゾルゲル転移であろうが、登場人物を取り換えただけで状態の記述のされ方が同じになってしまうような臨界現象におけるアナロジーや、あるいはポテンシャルを持ち込むことで電磁気学や流体などの挙動を全く同じ方程式(したがってその解)であらわせる、といったアナロジーに比べることができるようなものであるのかどうか。量子力学の考え方の細部をどのようにして経済学に持ち込むことができるのか。そのことをさらに知りたいと思った。まあそういう小難しいことを思いつつ、今何の勉強してるかというと、指数関数の基本的な性質が実数全体でなりたつかとかいったものすごく基本的なおさらいに過ぎなかったりもするわけで、こんな調子で応用の効く学習などできるはずもないか。。。でもやっと夜コーヒーを飲む気になったのでなかなか進まないスミルノフをちょこちょこまた読んでるという訳だ。
_ ところでコーヒーにはシュウ酸が多く含まれているので石灰化の原因になる。一方でその利尿作用が石灰化の予防に有効と言うことも言われていて、コーヒーの功罪はフードファディズムの問題としては相変わらず微妙である。ミルクを入れるとミルクのカルシウムがシュウ酸と結合して体内に取り込まれにくくなるというのも本当かどうか良くわからないが、理屈は分かる。なので砂糖抜きでミルクを入れて飲む頻度が増えてきている。もしかするともっといいのは、やはりカルシウムを多く含むチーズをお茶受け…コーヒー受けにするという楽しみ方ではないだろうか。チーズとコーヒーは良く合う。このことを私に教えてくれたのは高校時代に知り合った畏友だった。連絡をとらなくなって久しいが、コーヒーの楽しみ方を思うにつけ彼のことを思いだせるのは喜びと言っていいだろう。