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2008-06-21 はじめての面接授業(1) [長年日記]
_ 午前から午後まで弘明寺で座学。横浜の近・現代。
先生は「横浜学という言い方はあるけど神奈川学というのは聞かない」という。
東北学とか湘南学とかいう地域学というのは、その地域に或る際立った特色というか特殊な地域性、あるいはその地域を聞いて想起するイメージの強さなどがあって初めて成立するものなのだろう。神奈川は川崎・平塚・鎌倉・伊勢原・秦野・横浜などといったそれぞれの地域において地域学が成立しうるだろうけれど、その総体としての神奈川という地域のイメージはせいぜい「横浜のある県」ということなのだろう。
たとえば古代や中世においては、歌枕との関連で神奈川〜というより相模の国には一定のイメージがあったのではないだろうか。それは神奈川の各地域に関する詳細な情報が中央に伝わらなかったことのせいでもあり、「神奈川学」ならぬ「相模学」が成立するとしても、それはそのような中央で作られたイメージを主体とするものにならざるを得ない。と、今はとりあえず考えておく。
この先神奈川の諸道を歩くときには、神奈川学の可能性を頭の隅に置きながらということになるだろう。