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2008-03-06 県立図書館・経済物理学 [長年日記]
_ 出張の事後処理がいろいろあって仕事の本分に肉薄できない。イベントが終わっても終わらなくてもアタラクシアを失っている私。
しかし昨日同様、或る使命感を抱いて県立図書館に行き、2冊の本を借りる。 経済物理学の良い教科書はどうやら、モンテーニャとスタンリーの書いたもののようだ。これは県立はもちろん大学の図書館にもあまり置かれていない。ペーパーバックで9000円くらい。うーん、買うとしたら旅費の精算が終わってからだな。スタンリーという名前は私には懐かしいものだ。学校にいたときにはこの人の書いた臨界現象の本をずいぶん参照した。臨界点近傍のゆらぎの増大とか見る尺度を変えても見えるものが変わらないとかくりこみとか。 和訳が出版されたのは大学を出た後だったと思うが、これももしかしたら今は絶版になっているのではないだろうか。
先日の高安秀樹先生の本には、ミクロとマクロをつなぐ方法=くりこみ変換 と書いてある。昔大学にいたときにもたぶん認識していたのだけど、問題が経済学になると、いかにもなるほど、と唸ってしまう。他にも高安先生の本にはいろいろ驚かされる記述が多い。
今気にしているのは、品質を制御する方法に対してこういったアプローチがありうるのではないか、ということ。検査の確からしさと関連させていろいろ考えてみたいと思っているのだった。たぶんそれは私には必要な知見なのだ、と思う。しかしそう思った瞬間に、たぶん同じことを世界で5人は考えている。