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2012-12-14 [長年日記]
_ [カムバック!マイ中二時代] 宇能鴻一郎。
こないだ書きかけた宇能鴻一郎だが、今日その代表作の一つである「すわっぷあそび」という本がアマゾンから届いた。ちょっと読んでやろうか?
「…すると、そのお湯の、わずかな接吻で、あたし、
ズーン、ズン、ズン、ズン
と感じちゃうんです。しゃがんでるからだの底の方から、その甘い感覚が、のぼってくるんです。
思わず、上をむいて、
「ああ」
と、ためいきをついちゃう。」
作家は名前からわかるようにどう考えても男なんです。でもきっと書いてるときには女の気分いっぱいで書いてると思うんです。そう思うと、あたしも、ああ…って、うつってしまうではないか。この人の作品は、中学の時に友達の大宮君という人の家に行ったとき、そこにあった大宮君のお母さんの愛読書と思しき『微笑』か『新鮮』に載ってた作品だったように思う。連載当時は「すわっぷ・ごっこ」というタイトルだったと思うのだが、もしかすると別作かもしれないんである。覚えている内容にはゴム製の生首にローターが仕込んであるアダルト・トイで遊ぶシーンとかあって、今手元に届いた作品の中にはその記述がない。ところで宇能鴻一郎は札幌出身で東大文三に入って博士課程まで修了している超インテリだ。しかし、境遇の良く似た三島由紀夫の事件があってから後、純文学の筆を折り一転「あたし〜なんです」体のポルノ小説で一世を風靡したんである。そんなわけで私にとっては、初めての精通をきわめて近い未来に控えた未熟ですこぶる青臭い中二時代のエロスエロスな思い出とともにこの人がある。山本奈津子という美しく清楚なポルノスターの数々の映画が作られるのは少しあとになる。じゃあまたな。