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けいりう堂日記

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2012-12-20 [長年日記]

_ [カムバック!マイ中二時代] 『むちむちぷりん』宇能鴻一郎、徳間書店(1975)。

別に中学の頃にこういうのを読み漁ってたというわけではなく、中学の頃にこの人の存在を知ってしまって今になってリファーし始めてるというわけだ。諸君、「むちむちぷりん」はここから始まったのだぞ、たぶん。それにつけても退廃的なんである。一応私は出版当時の状況も楽しみたいと思っているので古書も極力カバー・箱・帯つきのを選んで買う。全集ものの場合は月報が入ってないのを買う気がしない。そんなわけでこの版の帯にいかなるあおりが書かれているかを紹介することにする。たぶん意識的なのだろうが、小難しい漢字も言い回しもほとんど使わない平易すぎる日本語である:
「人妻が告白する性の遍歴─あたしのからだ、見るからに男性をひきつけるんだそうです。どこもここも、ムチムチとして、プリンプリンしてるって、よく言われるんです。
 ─あたし、浮気の相手に、クタクタになるほどせめられても、夜、主人と同じおフトンに入るときは、さらにはげしく、してほしく、なるんです。あたしって、悪女かしら…。」
 何度も言うようだが宇能鴻一郎は男性作家である。1934年生まれであるから、この作品が出た時は41歳である。男性としては元気であればまさにこのような作をものするための知識は十分ということになるだろう。で、どんな顔してるのかと思って画像検索したら、「官能検査室」と窓に書かれたまじめな検査室の画像が出てきて笑った。官能検査と言うのは量的に検査できないものを風合いとかそういったヒトの五感を頼りに検査する方法のことだ。官能的な検査ということではない。「女医も濡れるの」(←そういう作品があるんだよ)、とかそういうわけではない。ウィキペディアで検索すると「日本官能評価学会」とかでてきてさらに笑うぞ。もちろん大会も開催してるぞ。ビバ!めくるめく官能検査の世界。

_ ところで宇能先生だが、修士論文が「原始古代日本文化の研究」である。古代日本文化ならわかる。奈良や平安のことだからな。だが原始時代に文化と呼べるものがあったというのだろうか。そういう意図を持つタイトルなのであればぜひ読みたい。が、残念ながら国会図書館に所蔵されていたりはしないのである。博士論文ならなあ…。宇能鴻一郎全集とかでないのか?


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