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2013-08-18 [長年日記]
_ [数学] 定義の記号
$\overset{\mathrm{def}}{=}$
とか
$\overset{\triangle}{=}$
とかが定義をあらわすのは初めて見た。後者、パール先生の本に出てきてビビった。論理学とか集合論とかこういう記号でビビらせて閾を高くしてるような気がしてならん。
_ [特撮] 「獣電戦隊(バモラ)キョウリュウジャー」「仮面ライダーウィザード」
見た。ウィザードはいよいよ結末に向けて疾走し始める。今思い出した。"4人目の魔法使い"(と笛木は呼んでいた。メイジは3人であと一人は白い魔法使いのことだろうか?)は響鬼のトドじゃないか。
_ [映画] 「新・平家物語」
監督;溝口健二。平清盛役:市川雷蔵。大映、1955、溝口健二作品は中世の世界を、まさにこうであったであろうと思わせるように映像で再現しているように見える。「雨月物語」はたぶん昔横浜・黄金町の日劇(探偵濱マイクの事務所のあるところ)の向かいにあった(というより、日劇の方が無くなってしまったのだが)ジャック&ベティで見たんじゃなかったかと思うが、そのときにそんな印象を受けたような記憶があった。その後「赤線地帯」も同じ劇場で見た。その頃そのミニシアターでは溝口健二特集をやっていたのだった。15年以上前になるのではないかと思う。ただ、今現在、溝口健二作品を何の背景知識も無しに観賞して、素直に「これは素晴らしい」という感想を述べるわけにはなかなかいかない。この作品がもう60年ほど前の作品でありながら優れた色彩で物語舞台を再構成しているということには感心はするのだが、それがどれほど素晴らしいことなのかを、製作当時の状況を知ることなく述べることができないのである。それに、時代考証が優れているかどうかを見極めることも俺にはできない。ただ、とてもそれらしく作られているその雰囲気が理解できるだけだ。物語の解釈が斬新かどうか。それも俺にはわからない。この作品は吉川英治の原作に基づいて作られているのだが、たとえば清盛が白河院の落胤である可能性を含めて、彼のアイデンティティ獲得の物語を描き上げた部分にもしユニークな点があるとするなら、それは誰の功績に帰されるべきなのか。歴史的な大作映画を観賞するためには、膨大な背景情報が必要になっているのかもしれない。
それにつけても比叡山の坊主どもの傍若無人ぶりはハンパ無いな。久我美子(時子)の可憐さに比べて小暮実千代の忠盛夫人のグラマラスなこと。結局こういうとこばかり見てしまうんだよなー。しかもこの溝口作品は新・平家物語三部作の第一作目なので、叡山の神輿に矢を射るあたりでおわる。坊主ども相手にタンカを切る雷蔵清盛だが、あまりに激高してて何言ってるかもうわからない。でもスカッとする場面。そして父の墓前にこれからの戦いを戦い抜くことを誓う清盛。場面変わり野で舞う白拍子。小暮実千代はヴァンプ女優として名を馳せた人なので、白拍子役はうってつけだったであろう。清盛の話はこれからが面白いのにねー。以上。ちなみに第二作目をDVDで買おうとすると今20000円越えてる。しばらく見ることはないだろう。