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2008-09-06 三浦半島最高峰を目指す(1) [長年日記]
_ タイトルに「目指す(1)」と書いたからには日帰りハイキングじゃないのです。
そう、今回もまた48Lのザックを背負って、今日はJR逗子駅からスタート。行く夏を惜しむ行脚はおそらく人気の少なくなったであろう浜辺のどこかで、と考えて。しかしたいていの海水浴場はキャンプ禁止なのである。公式にはそういうわけなので、わずかな隙をついてテントを広げてしまう他はない。途中の酒屋で逗子の酒「逗子」を購入して、かなり自分をその気に駆り立てる。浪子不動と海中の不如帰の碑を眺めてから海岸沿いを歩く。 すでに17時を回ったころ、森戸の海岸についた。人は多い。が、暗くなるにつれてそれも減っていく。近くではターフを開いて飲み食いする人もいる。花火をする人も。そんな行為に比べれば私のキャンプなど使う火の熱量も環境への影響も専有面積も発する騒音もわずかなものに過ぎない。というわけで、ここがこの日の宿となる。砂地であるからテントの中は砂だらけ。食事の中にも砂が紛れ込む。どんなに注意深く取り除いたつもりでいてもそれはいつの間にか忍び込んでくる。これはもう仕方のないことだった。
海岸にほど近いところにコンビニがある。ここで2Lの水とビールを購入。ビールが飲める野宿というのはかなり贅沢な部類だろう。海岸にシャワーはないがトイレはあった。
今回は無洗米を1.8倍くらいの水に30分ほど漬け、炊飯しつつビールを飲む。今日は晴れている。漁港の明かりなんかが見える。が、星空が見えるほどの晴天というわけでもなかった。
声の感じでは高校生くらいの女の子たちだろうか。3人で花火をしている。一人が両手に一本づつ持って軽く振りまわしながら「崖の上のポニョ」なんか歌ってる。
「ポーニョポーニョポニョ魚の子 まんまるおなかの男の子♪」
「女の子だし!」
なんてつっこまれて楽しそう。そして打ち上げ花火を二発あげて、「もう夏も終わりだー」と少しさびしげに叫んでいた。 その子たちもやがて去って行った。
今回は夜を過ごすためにいろいろ持ってきてる。LEDランタン、しかしこれは読書にはちょっと照度が足りない。懐中電灯と組み合わせてちょうど良かった。直接照明と間接照明の組み合わせが眼にはいい。前回の反省を踏まえてあたりめと酒とふんだんな燃料。ラジオ。直木孝次郎「日本神話と古代国家」。
今回は比較的開放的でありながらも人家のほど近い場所というのが良い。波の音も問題にならないほど小さい。飼い慣らされた太平洋岸。
風通しが悪いようだったのでフライシートをまくりあげる。それでも寝袋に入る必要がないほどの気温。酒の力を借りていつのまにか寝ていた。テント泊もずいぶん板についてきたようだった。
2008-09-07 三浦半島最高峰を目指す(2) [長年日記]
_ [かながわのハイキングコースベスト50から] 海辺から大楠山へ。
朝の五時を回るともう人が随分出てきている。近くの森戸神社の祭りの日でもあるらしい。そそくさと朝食をとり、コーヒーを飲んでからテントをたたむと出発は7時となった。今日も砂浜をライケルの登山靴で歩いている。めり込んで大変歩きにくい。
三浦半島の西岸を南下していく。やたらと上半身むき出しの男に出会う。まあそういう土地柄なのだ。首都圏をちょっと離れれば地域性が見えてくる。
長者が浜につくと午前8時半。ここで雨に遭ったので、レインウェアを上だけ着てザックにカバーをかけ、ショートスパッツを足に装着。久しぶりの本格的な雨装束だ。身延道岩淵筋を歩いた頃以来かもしれない。
雨装束に身を包んでしばし歩くと、1時間もしないうちに雨は止んだ。マーフィーの法則の一種だろう。9時過ぎ、立石に到着。立石といえば思い出すのはタイガー立石だが、ここの出身者ではないだろう。
9:30。やっと着いた。大楠山登山口(秋谷)。大楠山というのが三浦半島最高峰なのである。以前横須賀駅から安針塚まで歩いてそこで16:00となったために登攀を断念したという経緯がある。今回は西岸からアタックをかけて三浦半島を横断してしまおうという腹積もり。野宿なんかしないで早朝に電車とバスを使ってここまでやってきた方がずっと楽なのだが、二日かけてじっくりと攻めるという周到な登山計画なんである。ちなみに大楠山の標高は242m。直線距離は3km弱。この山を登る人の中に40Lものザックを背負っているものなどいない。自分以外には。
しかし標高の割には急坂、という感じもする。秋谷からのルートは比較的登攀に楽で森の中を楽しめると思われる。リスもいる。車やバイクで芦名からのルートを来る人も多いようだ。
昼少し前に山頂に到着。売店があってビールなんか売ってる。下山するだけで終わりなら飲んでもいいのだろうけど、私には半島横断という最後の目標があったのでこれはやめておいた。だいたい夕べは逗子の酒「逗子」を少々飲みすぎて二日酔い気味なのだった。
こんな低山の山頂で煮炊きをする者などいない。私以外には。というわけでエアマットを取り出してエスビットストーブで今回はマルちゃん天ぷらそば+コンビニで買ったおにぎり1個+緑の野菜生活。食後にプルーンとコーヒー。ものすごくいい天気で暑い。塩辛い汗がたっぷり出てきて、デリケートゾーンに沁みて痛い。
食後、反対側の道を降りていく。この道をかつてバイクを携えて降りて行こうとした愚かな友人がいる。歩いてみると、よくもよくも。。。という感じだ。大体、山頂に登るのだって随分乱暴な行為だっただろう。バイクの簡便さと機動性にはあこがれるし、旅のスタイルはもちろん多様であって構わないのだが、歩くための道や史跡の道を破壊するような行為に結びつくような走り方はして欲しくない、と思う。
というわけでかなり急な細い坂を滑りそうになりつつ降りていった。女性の登山者なんかも逆にこの道を登ってくる。私は逆から来て正解だったなと思った。今日の重装備で安針塚の方からのルートだと50回くらい休んでしまうんじゃないだろうか。
横横道路に出るあたりに阿部倉温泉がある。実はここで入浴して帰るつもりでいたのだが、ここからの距離もまだまだあるので、止めにした。旅が終わるまではストイックなのだ。少なくとも昼のうちは。
そのあと不動滝に寄る。滝のそばでうら若い女性に向かって、ここで写真を撮るとオーブが映るとかなんとか説明しているいと怪しげなる男がいた。オーブという言葉を初めて知ったのはドラゴンクエストだったと記憶しているが、地蔵尊が左手に持っているお饅頭がそれだと知ったのは比較的最近のことだ。雨の中や滝のようにしぶきの上がるところで光球状のものが映りこむことには別段心霊現象を仮定する必要は無いと思っているのだが。 安針塚についたのは午後3時ころ。石畳の登り道にちょっとうんざりして、安針の墓参りは以前来たときに済ませているからと省略してJR田浦までだらだら歩いた。
今回は奇跡的に足に豆を作ることなく旅を終えた。うん、やはりこれは旅なのだ。旅の語源には余所で火を使うことすなわち他火、という説があるんだそうで。
自宅の最寄り駅に着いたら激しい雨が始まった。雷も頻繁に鳴る。山の上でこれに遭わなくて幸運だった。家に居ても脅威だった。
それにつけてもこんな旅がもう一日続いたら足が上がらなくなりそうだ。そのあたりに今の自分の限界がある。
2008-09-19 中島マリ。 [長年日記]
明日から休みなので、YOUTUBE見続けてしまう。
中島マリ。なんという天才!もう好き好き。
流れでミラクルひかるとか中森明菜とかも見てしまう。DESIREの振付を、なぜ真剣に覚えておかなかったんだろうか、とちょっと悔やむ。
「40歳になってからの勉強の仕方」とかなんとかいう本を読み始めた。さすがに戦略を変えなくちゃな、と思って