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2011-11-07 [長年日記]
_ [漫画] 「ぼくの孫悟空」手塚治虫
地味に手塚治虫全集を読んでいる。この間「ぼくの孫悟空」を読み終えたのだが、あとがきのところの手塚先生の文章が面白かった。「白蛇伝」を作った直後の東映動画がこれを原作に「西遊記」を作ったのだと書かれている。そういえばこれも録画してみてないな。白蛇伝も最後まで見てない気がする。世界は鑑賞されるべき作品に満ち溢れていた。。。
_ [漫画] 「スリル博士」手塚治虫
この作品も手塚治虫全集のなかで読んだもの。そして気づいたのだが、やはりあとがきがおもしろい。このスリル博士というのは物語上は主役とは言いにくいヒゲオヤジのことなのだ。連載開始前に予告で適当な名を付けた故にこのようなことになったらしく、しかもこの作品が公開されたのは昭和33年創刊の少年サンデー。これがはじめての少年向け漫画週刊誌であり、現在のように大河的な作品をちょっとづつ掲載していく形式のものが当時無く、一話完結を毎週載せるというかなり悲壮感漂う連載形式だったのだそうだ。そういう予備知識なしに読むと、全編ノンストップアクションという、時代をかなり先取りしているようなものに見えてしまうのである。もちろんワーコホリックの手塚先生であればこそやり遂げられたものには違いないが、さすがに次作「0マン」ではこの形式は受け継がれることはなく、初めから大河形式で作られることになったのだという。週間連載漫画の歴史をここに見たり。関係ないが、板井れんたろうの「スリルくん」なんてほとんど誰も知らんだろうな。