第6回(98/07/18)
吉原―江尻(清水) 〜熱愛二人旅(弐)〜
<続き>
<16:00頃> 由比(第十六宿)ではお祭りの準備をしている。出店でチョコバナナとフランクを買って、バナナはMAXクン、フランクはワタシ。
そうだね…。 |
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この由比という土地は、桜海老と由比正雪の出生の地として有名である。清酒「正雪」の看板をずいぶん見かけた。美術館の向いには「正雪紺屋」という染物屋があり、ここが彼の生家であると伝えられる。MAXクンはここで何か買ったようだった。きっと奥さんへのお土産だな。弥次サンか北サンか分からないが、お人形さんがなにやらびっくらこいている。 | ||||
二人ともリフレッシュしたようなので先を行こう。由比駅前を通りすぎると、家並みが古風な風情である。土間があって、その奥に居間のある造り。歩き旅でなかったらサザエの壷焼きでいっぱいやるところだが、それは後の楽しみ。そうこうするうち、我々は薩峠(さったとうげ)の入り口に差し掛かった。 |
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薩峠の道は、チョットしたアスレチックコースのようで、起伏が多い。街中を歩くのとはまた違った楽しさがある。ところどころに一本のレールが引かれていて、「モノカー」というトロッコよりも小さい乗り物…というよりも何か(恐らくミカン)を載せて運ぶ乗せ物とでも言うべきものが置いてある。動いているのを見たかった。ちょっと乗っても見たかった。 | |
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かくして我々は峠の頂上に着いた。やや天気が薄曇りではあるが、眺望は良い。時刻は17:00もまわった頃。小休止。トイレもある。
これは頼もしい。普段歩きつけないヒトにしてはなかなかの歩きっぷりであるぞ、MAXクン。でも、マメには注意したまえ。 興津方面に向かって峠を降りはじめる。途中「展望台」というのがあるが、2mくらいの白い小さな木組みの櫓である。でも昇っちゃうんだよな、つい。 |
途中なんだか道の無いところを歩いた気もするが、ともかく無事峠を降りて国道1号線に出た。あたりは薄暗くなってきている。先を急がねば…と、ちょっとMAXクンのペースが落ちている。どうも山道を急ぎ下りたせいか?まあ、ゆっくり行こう。 しばし行くと、気になるモノを発見した。
まあ、多分二人して同じようなことを考えたに相違無いのだが、行ってみるとそれは何の事は無い普通の神社であった。盆踊りをしている。急速に疲れが出てきたのでまた小休止。 |
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どうやら「女体の森」というネーミングは、ここの祭神が奥津島比売命(オキツシマヒメノミコト)と狭依姫命(サギリヒメノミコト)と多岐津姫命(タギツヒメノミコト)の3女神であることに関連しているらしい。 というわけで小休止の後トボトボと歩いて興津(第十七宿)には18:10着。 ここからは清水までずうっと国道沿いなのでツライ。MAXクンの口からは得意の冗句が出てこなくなった。でも、もうすぐ、もうすぐ。清見寺の前を通ったが、寄らずに行こう。
少しは回りの景色でも見てなさいっての。でももう19:00まわって |
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かなり辺りは暗くなっているのだった。
MAXクンが少しムッとしたようなので、黙って歩くことにしました。 |
<19:30> そして、ようやく江尻(第十八宿)こと清水駅前に着いたのであった。恥らうMAXクンを駅前で撮影。よくぞVサインを貫き通したものだ、アッパレ。写真が小さくて表情は全然読めない。本日はもう飲んで寝るのみだ。「福助」という飲み屋で、港の肴でビールをたらふく飲んだ。途中MAXクンは、一時実家に帰っている奥さんに電話したのだが、あろう事かスイッチを切り忘れていたことを知ったのは後日のことであった。あとはマメの治療をして寝るだけだねと、仲良く清水シティホテルに一泊である。明日の朝はワタシは港を見に行くとしよう。おつかれさま。 |
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《お土産》
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<脚注>
1.ワタシは譲らない…実はこの誓いも、その後豊橋〜岡崎の回で意外にアッサリと破ってしまうんである。<戻る>
2.スタンプ…静岡にしか無いことは後に知った。<戻る>
3.いかなる会話が為されたかは不明…どうも彼女はMAXクンの貞操の心配をしていたらしい。「夜,気を付けてね」とでも言われたのであろう。<戻る>
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