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2012-05-10 [長年日記]
_ [読書][統計学] 「ベイズ統計学入門」つづき。
今日は3人の囚人の問題。ジレンマの話とはちょっと違うと思うが。
A、B,Cという3人の囚人のうち、2人だけが処刑されることが分かっている。A、B、Cがそれぞれ釈放される確率をP(A)、P(B)、P(C)とすると、特段の理由がない限り等確率と考えて(理由不十分の原理、とか言ってた)
P(A)=P(B)=P(C)=1/3.
ここでAがひらめいた。「看守さん、二人が処刑されるのなら、私はともかく残りBかCのどちらかが処刑されるのは確かだ。ねえ、せめてそのうちのどちらが処刑されるのかを教えてくれてもいいでしょう?」
看守はしばらく考えていたが、Aの言葉にしたがってもAが処刑されるかされないかはわからないのだし、今言ったことがBにもCにも伝わらないのなら良いだろうと考えたようだ。
「二人のうち処刑されるのはBの方だ。」
ちなみに看守は正直ものだ。これを聞いてAは、そうか、Bは確実に処刑されるのだ。すると残り二人のどちらかが釈放されるのだから、自分が釈放される確率は1/2になる。おお、確率が少し増えたじゃないか。
たぶんこの問題は有名なんだと思う。一見情報の付加によって予想確率が変わったように思えるのだが、実はそうではないことを、ベイズの定理を用いて計算することで確認せよ、という問題。もしも看守が、どちらか釈放されるものがいればそれを教える、ということならば確率は変わるのだろう。だが今の場合、看守がBと答えようとCと答えようと、Aの推論は乱されない。そして看守はそれ以外の答えを持っていない。だから、看守の答えはAが処刑される確率に影響はしない、と言えるだろう。
直感的に予想される確率が、ベイズの定理を使ってちゃんと計算した結果とミスマッチするということは、ベイズの定理によって作った確率モデルが万一間違っていても、その間違いに気づきにくいということを意味しているように思われる。また、直感にそぐわないことを受け入れようとしない人はあまりにも多い。だが、やっと面白くなってきた。
_ インターネットエクスプローラーの立ち上がりに時やたら間がかかるようになった。キャッシュが足りないのかとか回線がおかしいのかとかいろいろ試したが良く分からず、ブラウザを変えたら普通に立ち上がる。非常に怪しげ。
キャッシュ=お金と連想してしまった。。。検索キーワードでここにくるかた増えるかな(^m^)
常世田とランジュバンと孫太郎虫と廣川由里香、ですな。 <br>