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2005-08-26 『精神病質人格』 [長年日記]
_ [読書] 『精神病質人格』
先日読んだ犯罪心理学の本の参考書に挙げられていた『精神病質人格』(クルト・シュナイデル著、みすず書房刊)を読んでいる。1954年の出版で旧仮名使いだが2/3ほど読んでいるうちに眼になじんできた。
精神病質人格とは「その人格の異常性を悩みとし、またはその異常性によって利益社会が悩むような異常人格である」と書かれており、精神病とは区別されている。過去の研究の概観を述べているところは難しいが個別の事例の部分は抜群に面白い。たとえば、食事のメニューを必ずアルファベット順に食べる強迫状態の人。彼の食事ではたいていスープが最後の方になるようだ。
これらの異常人格の身近な具体例を見るには、会社の同僚たちをそういう眼で観察すればよい、ということがわかる。勿論私自身も何らかの「精神病質人格」なのであり、そうでない人間は確率的にほとんどいない、ということになると思える。