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けいりう堂日記

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2009-02-13 質素な旅:第2夜 [長年日記]

_ 詳細帰宅してからアップしますが、とりあえず昨日・今日と満喫してます。

圏外だったり電池切れたりしてアップが遅れましたが、無事です。 もっとも、危なげな経験も若干…。 まあ大丈夫です。 ではまた!

_ [下田街道] <後記>

御料地の石柱河津方面は霧の中 早起きの天城の朝。まずは御料地の標示石のある小高いピークに向かいました。
四方を見渡しても昨日ほどには見通しが良くないようです。今日は雨になりそう。
古峠。古峠の建造物址中けん業峠・古峰と、もうすでに勝手知ったる道を過ぎて、古峠を探しました。古峰から行くとなかなか分かりにくいのですが、どうやら地形図には表われないちょっとした土塁のような高みが東に続く稜線の途中にあり、その向こうが見えないためなのです。そこを越えて行くと、ちゃんとした標示杭があり、礎石がきれいに並んだ古峠に到着しました。ここが今回の目的の一つだったのです。うれしくて、ついポージングも決まるぜ。このあとどういうルートを取るかについてのプランは2つもっていました。
     
  • ・そのまま稜線を東に向かい、旧天城トンネル上の天城峠から二階滝へ。
  •  
  • ・古峠から南東下り林道に至り、二階滝へ。

どちらにせよ二階滝(にかいだる)には行きたかったのですが、前者は距離としては遠回り、後者は距離的には短いがルートがわかりにくく沢に沿って降りる部分が不安。
林道に出た。向かいに登り尾が見える。二階滝 というわけで後者を選びましたw。古峠からすぐ下へは踏み跡が付いているのですが、途中で見失ってしまいます。あとはご多分にもれず地形と高度と方角を頼りに降りて行くわけです。山中はGPSが利きませんので。
でまあ、やはりそんな道行は非常に難しいわけで、結局林道に出ると、当初目標よりも300mほど西側に出てしまったのでした。どうやら途中うまいこと南東に走る稜線に乗ることができなかったようです。今日は低気圧が近づいてきているのに高度のキャリブレーションをしていないので、高度計の表示にもちょっと不信感を持っていたのです。それがこのささやかな失敗の理由と言えるでしょう。
困難はさらに続きます。林道の東の端が途切れているのです。でも414号線まではわずか。高度差も20mも無いようで、崖の表示も地形図にはありません。そこでどんどん林道を東進。すると、何と!というかやはり!というか。ちょっとした崖のようなところで道は終わっていました。下方をじっくり眺めてなんとか降りられそうなルートを、立木伝いに降りて行くと、今度は車道に並行する小さな涸れ沢に出ました。車道はその上3mほどを通っています。降りた地点に登る手がかりは無し。沢を登るか降りるか…地形図をにらんでいるうちに、どうやら少し降りたところで道沿いの沢が道と同じ高さになるところがあるようです。車道はそのあとヘアピンカーブ。ここしかないと思って降りて行くと、ようやく車道に登ることができました。道行く車の中から人は一体私をなんだと思っていたでしょう。。。素知らぬふりで二階滝駐車場に向かい、トイレ休憩。雨降りになっています。
 二階滝駐車場のトイレで用を足して、ふと気付くと、腰にぶら下げていた歩数計が、取り付け金具を残して消えていました。さらに、500ccボトルを収納するケースのジッパーも外れて無くなっています。歩数計はともかく今後の道歩きに水は必要なので、応急処置。ジッパーのあちこちを糸で縫いつけてなんとか使えるようにしました。雨の中、冬空で縫いもの。近頃目がかすむようになったのに、糸通し器が不良品で先っちょの細い針金が外れてしまったのもイタイ。愚痴ってもしょうがないので二階滝へ行きました。
寒天橋登り尾への登山道入口 寒天橋を過ぎると河津川に沿う林道です。特定のバス以外に車両は入れないようなので歩きには良いですね。ここから、登り尾への登山道を経て新山峠を越えて奥原に出られれば一応今回の目的は達成と言うことになります。天城峠の上り下りもおしまいです。思い出深い天城峠、ちょっと寂しい気もしますな。
さてその登山口なのですが、なんだか見つからないんですね。手持ちの水も無くなってしまいましたが、自販機なんてありません。もうお昼。雨は降ったり止んだり。ここが登山口かな、と思しきところで、ここはもう小さな流れになっている河津川のほとりで昼食と言うことにしました。上流に人家も畑も無いようなので、生活排水などの汚染は無いのでしょうが、なにせこの鹿がいる。綺麗に見える水とても動物に汚染されていないとも限らないのです。そこで念のために、いざと言うときのために携えてきた携帯用浄水器が火を噴くわけです。これで越した水をさらに沸かせば恐らく十分だろう、というわけでお昼はサッポロ一番ピリ辛みそ味+サラミ1/3本、食後にコーヒー、全て河津川上流風味。ごちそうさまでした。
それにしても登山口が見つからないなあ。地形図に描かれていた道はこの辺だろうと見当をつけてよじ登りかけてみますが、とても行けそうな気がしません。仕方なく、川に並行する林道に戻ってみました。すると、地図にある登り口よりさらに200mほど先に、登山口の標示が…!おお、なんということだ。
こんなにいい道が!新山峠 その登山口の表示を再び河津川に降りて行くと、なんとなんと立派な橋がかかってるじゃありませんか。今回の旅で感じたことは、地形図を読めるようになることは非常に重要だけど、そこにすべてが描かれている訳ではないということのようです。ただちょっと気になるのは、登り尾への登頂はピストンになる、とかいうようなことが書かれていること。おかしいな、地図には四方から登頂するルートが描かれてるのに。
ややあって、新山峠到着。1000m弱の標高です。ここを西に向かえば標高1056mの登り尾山頂。ここからのアップダウンもそれほどにきつくはなさそうですから、そのうちまた来ちゃうかもしれませんね。
木橋発見。河津桜 さて、峠の先は奥原の林道に合流する下り道。峠からしばらくは明瞭な道が付いているのですが、標高800mくらいのところで道は不明瞭になってしまいました。ただ、獣避けなのか転落防止なのか、かつては道に沿って設置されていたであろう青い金網が続いています。下山ルートとしても方角は違っていないようなので、しばらくこれに沿って行きます。
それでもなんだかやはり地図に描かれているルートとは矛盾するような地形に出会ってしまったりして、ちょっと変だなと感じ始めたとき、ワサビ棚が見えました。これは少なくともかつて人がここに入った証拠には違いがない。もっとも、いつの昔かに放置されてあとは手付かずのワサビが自生しているだけかもしれないわけで。。。不安を感じつつも降りて行くと、沢にかかる木の橋を発見。ホッとしました。その後まもなく、目指す林道に出ることができました。どこともつかぬ沢を下りて行くと言うのはまことに神経が疲れるものと知りました。沢の怖さを何冊もの遭難本で読んだせいでしょう。
奥原の集落を過ぎて、今宵はどうしようなんてことを考える時間になりました。ちょっと探せば野営できそうなところもありそうな気がしたけれど、結構人目につくようなところばかり。仕方なく、バスで河津駅に向かい、あすまた戻って来ようということにしました。
河津駅に着き、駅近くの蕎麦屋で鍋焼きうどんとビール。すっかり夜です。おりしも河津は、2月に咲く河津桜祭りの真っ最中。でも春一番が吹きはじめています。今日はかなり荒れそう。野営地の候補に考えていた河津の浜に出てみると、かなり荒れていて波が兇暴です。浜も狭いので恐ろしいことこの上ない。あきらめて、河津川の川岸に出てみると、人通りもさほど多くはなさそうなのでここに野営することにしました。近くのコンビニでさらにビールと、山行で失った塩分を補給すべく塩辛い酒の肴など購入。
こんなに荒れるなんて! しかしそんな極楽気分も真夜中にはすっかり打ち消されてしまうことになりました。雨脚は繁くなり、それ以上に風が強くなってきたのです。テント内にも雨が侵入してきて「額田女王」も濡れてしまいました。バサバサと風に吹かれてテントがうるさい。30分うとうとしては目覚め…と言う感じでついに4時少し前、これはもう無理とわきまえて、撤収に入りました。 4時過ぎに河津駅前。春の嵐に河津の桜は全て散らんばかりです。始発が来るのは5時50分台。朝食のためにと夕べ買っておいたおにぎりはちょっとお茶づけになってますけど、二個食べて始発を待つ私。。。質素な生活だけど気候はとっても派手なものとなりました。
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_ うにゃにゃ (2009-02-13 21:21)

おつかれさまでーす!


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