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2013-12-21 [長年日記]
_ クリスマス飾りのヤドリギの下にいる女の子にはキスしてもいいんだってさ。今日の英会話はクリスマス特集。日本初のクリスマスミサとされるのは山口でかのフランシスコ・ザビエルとともに日本に来たコスメ・デ・トーレスと言う人が行なったものとされる。これを記念して山口市は今月いっぱいはクリスマス市と称しているらしいが知ったことではない。大正天皇は12月25日にお隠れになったので、その後終戦まではこの日は大正天皇祭という国民の祝日だったのだそうだ。クリスマスが休日なので、この頃に現在のクリスマスの過ごし方のもとになる習慣が定着したらしい。大正天皇とクリスマス。妙な取り合わせだが、戦時前後に子供だった人々にはクリスマスはそういうものだったのかもしれない。英会話の師匠はナット・キング・コールの"The Christmas Song"でヒアリングの練習をしてくれた。2/3くらいしか聞き取れなかったが、ナット・キング・コールはナタリー・コールの父親だというと、そんなことは知らないということだった。
_ 英会話の時間にもう一つの話題。昔は良かったなあと言う慣用表現が出て来て、意味が分からなかったのだが、師匠は谷崎潤一郎の"In Praise of Shadows"に最近のトイレは綺麗すぎてかえって醜いとかいうことが書いてある。それが良い用例である、と説明された。「陰翳(いんえい)礼賛」のことである。日本文化を知るための良いテキストであるのかもしれない。だが、日本文化を理解するための良いテキストとされているものがもはや現在の日本文化を理解するよすがとはなっていないかもしれないのである。それでも日本人のメンタリティの根底に流れるものを理解するよすがではあり続けるかもしれない。谷崎の思ったことはわれわれも思っている、ということはあるのだろう。谷崎潤一郎はほぼ読んだことは無いと言ってよいのだが。