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2016-03-17 [長年日記]
_ というわけで今朝は開所前から並んで区役所に行き、マイナンバーカードを受け取ってきた。予約時間通りに行くとまず番号やら住所やらの確認してカード発行。この間10分少々待たされ、その後パスワード登録する。これを全国民がやるのかと思うと想像しただけでうんざりした。画面にタッチしてパスワード入れるのとかできない人結構いるんじゃないの。そして入手。家の玄関先でドアの前に白い紙貼ってその前でiPhoneで撮った画像の俺はなんだか若い頃より間延びした顔に見える。そんなわけで久々に遅く出社。
_ [数学] スミルノフ続き。
実数論の続き。今日は掛け算。これで足し算と掛け算、そして足して0になる数があることがわかった。といいつつ疑問。実数と実数を実際に掛け算する方法が出てこないじゃない。そうかと思ってじゃあ実際にたとえば$\sqrt{2}*\sqrt{8}$なんかを計算する場合を考えてみたりするのだが、このとき私たちは例えば掛け算と開平計算の順を入れ替えることをまずやって、それからルートの中に$16$という$4$の平方数があることを見出し、したがって答えは$4$と言い、この計算の中には実数の演算そのものは出てきたりしないのである。あるいは無理数$\pi$に有理数$2.5$を足すにしても、その計算は$\pi+2.5$とあらわしたり、あるいは近似値として$3.1415...+2.5=5.645...$と言う具合に有限の桁の有理数の足し算(それだって実は各々の桁で整数の足し算をやって繰り上がりを考えて位取りを揃えるということをしているに過ぎない)をしているだけだ。実数の演算を実際に実行するということは、実は全然されていない。ただそれをやったことを$\pi+2.5$のようにシンボリックに表現しているのだ。実数の演算がどういうものかは知っているくせに、実数に対してその演算をどうやって施すのか、実は'わかっていない'と言うか、自然数の足し算のような具体性を持って計算することはできないということだ。かくして数学における表現はすべからくシンボリックなものなのだ。そりゃあ自然数の足し算だって数え棒の本数を数えるような具体的な演算を抽象化したものと言ってもいいのかもしれない。$1+1=2$だが、そのことを本当に計算していたりはしないのかもしれないと思い始めている。あともう少し、この手の退屈な部分が続く。