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2016-03-01 [長年日記]
_ 日経に載ってた女の子。
かんぽ生命の広告。
_ [新聞を読んで] 池澤夏樹さんの苦言。
古典を読んで日本人の美徳を誇る一方、日本人は「災害ずれ」していてあの大惨事から何も変わっていないと嘆いている。あれは災害時だけのユートピア幻想だったのか。この人には余程の覚悟があると見た。載っている写真はすこぶる目つきが悪いが、それもうなづけるというものだ。
2016-03-02 [長年日記]
_ ポーの一族』原案ドラマに怒り殺到
SMAPの香取慎吾(39歳)が、萩尾望都作『ポーの一族』をモチーフにしたスペシャルドラマ『ストレンジャー〜バケモノが事件を暴く〜』に主演することが発表された。名作漫画がモチーフで、主演が香取慎吾、監督は『踊る大捜査線』シリーズの本広克行とあって話題。…なのだが、ネットユーザーが注目しているのは、何よりもそのタイトルだ。
…ということなのだが、これは「ポーの一族」だから怒られるんであって、「薄暮のクロニクル」が原案だと言えばだれも怒らないのではないかと。
_ [新聞を読んで] 今日は萩尾望都さんが苦言を呈してた。
内容はともかく、望都さんはSFの人なんだなあと思う。最近の作品読もうかな。俺の読める数少ない女性漫画家の一人。「残酷な神が支配する」も全部読んでないしなー。
_ [物理学] ランダウ力学、続き。
結局、時間の完全微分で表わせる項、すなわち$\frac{d}{dt}(cos({\gamma}t))$に帰着できる項は消せる。それどころか$t$に比例する項も同じ理由で消せるし、定数項もまた同じ理由で消せる。なんて大胆なんだ!もしもこれが試験問題になって、二人の学生がそれぞれ時間の完全微分を省略したものとしないものとを解答として提出した場合、どちらも正解であると正しく採点できる教師がどのくらいいるのだろう。それはともかく、次にやろうと思ってるのは、このようにして時間の完全微分を省略したラグランジアンと、そうする前のラグランジアンとで、それぞれから導かれる運動方程式が同じになるか、あるいは違うとしたらその差異はなぜ生まれるかを考えたい、ということ。寝る。
2016-03-03 [長年日記]
_ 29時の人たち。
_ 乗り込む人は皆一様に一瞬ギクッとする。そのうち誰かが急病人発生のボタン押して、自分は降りてしまう。降りかけの時に別の乗客と口論。車掌の確認で数分遅れる。寝てた当人はキョトンとして椅子にかけてまた、寝始めた。というか、寝たふりをしてないといたたまれないというのが本音ではないか。電車の遅れの起こるその瞬間を見れて俺はラッキーだつたのか?
_ [読書] 「40代からの勉強法」和田秀樹、PHP研究所、2008.
08年の新刊を同年の9/18から読んでは放っておいて結局読了は半年後だったようだ。当時は俺もまさに40代だった。だが今もこの本の内容は有効に見える。勉強法の本と書いていながら、著者は精神科医であるゆえに、まず如何にやる気を保持しつつ行なうかと言うことを語る。できることをできると確認しながらやることは無力感に対抗する手段となり、一方自発的に行なうことに報酬を後付けするとやる気はかえって失せる。成果主義の衰退は、高い目標を「どうせできない」と思って端からチャレンジする気力を失ったため。得意なことに手を挙げることで苦手を逃げる効果がある(役割分担の時に『書記やります』って手を挙げるやつ)。仕事の終え方にはいくつかの選択肢を用意して、ここまでやれば合格と言うラインを決めておく。1週間のスケジュールは5日分。土曜はまとめや計画通りいかなかった分の穴埋め、日曜はオフ。内容全てを覚えていたわけではないが、結構今の自分には影響を与えているような気がする。付箋紙がたくさん貼ってあっただけのことはある。
_ [食べ物・飲み物] トルティーヤと春巻き。
スターバックスで食べた根菜サラダラップを自分でも作れないかと思って少々サーベイした結果、トルティーヤ生地で巻けば良いということが判明したので最近これを前日に巻いておいて翌日の昼食にしてる。ついでに朝も、と思ったわけだがトルティーヤ生地だって糖質なので、多少は加減したい。そこで、朝の分はライスペーパーで太めの生春巻きにしてしまうのである。昨日は作り馴れてなくて二枚重ねにしたが、明日の分は1枚。ライスペーパーは一枚づつぬるま湯で戻して使うのだが、だいぶ固めだな、くらいの戻し方で良い。具材は適当な菜っ葉、自作のスモークチキンの薄切り数枚、シュレッドチーズ、サケのペースト(こんなのあるの初めて知ったよ)、スクランブルドエッグ。少し春が近づいてきたのでこんな食事が良くなってきた。厳冬の間はシチューだの鶏のトマト煮だのを作り置きして温めて食べてた。夏は何食べようかな。今年はもう今のうちから暑さ対策の工夫を考えているところ。とりあえず仕事のノルマを猛暑の時期に持ってこないように工夫したいところだ。
_ [漫画]『ノノノノ』岡本倫。
ちょっと敬遠してたんだよ。スキージャンプの漫画なんて興味持てそうな気がしなかった。でも読んでみて大いに考えが変わった。スキージャンプも面白そうだが、それよりこの漫画、ほぼ女子が男装するTS。子供のころからTS的な幻想には結構魅せられていることを最近特に実感する。最近では、高校時代夢中だったT・E・R・R・Aの工作員を書いたラリー・マドックもそんな作品を書いてたらしいということを知った。The Nymph And The Satyr”というのがそれで、1960s classic sex-switch comedy”と紹介されてる。俺はきっと近い将来TSハンターになってしまうという予感がある。三島由紀夫の豊饒の海も、とりかえばや物語も、ムアコックのイリアンも、全部俺のハンティングの範疇だと思えば楽し。寝る。
2016-03-04 [長年日記]
_ ヨガクラス参加。トレーニングサボり気味。ここしばらく代行のインストラクターさんが続いてる。クンバクを教えてもらう。なかなか良い。俺は昔から右の鼻の通りが悪いが、これで改善すると良いなと思う。
2016-03-05 [長年日記]
_ 土曜の朝。たいていはいつもよりだいぶ遅く起きて、NHKまいあさラジオで柿沼格郭(←決め台詞は”それでは、また!”)と渡辺ひとみ(←ハスキーでM心がキュンってなる)聞きつつゴミ出しにいそしみ、コーナー「歴史を探しに」を聞くころに猫のトイレ掃除する。このコーナーは今日は週替わりで古墳めぐりと城あるきの話題をやってる。古墳の週は古墳シンガー・「古墳にコーフン協会」会長まりこふんと言う人がやってて、今朝はチブサン古墳・オブサン古墳を話題にしてた。チブサンは聞いたことあるがオブサンは初めて聞いた。まりこふんとか言ってるけど「まりこ」の「こ」しか「古墳」と合ってないし。この人はもう古墳好きすぎてどこかおかしくなってる。渡辺ひとみさんに「この古墳の魅力は何でしょうか」と聞かれると「登れます」とか「入れます」とか。まあその気持ちは分かる。俺だってこれまでに旧街道に沿って多くの古墳に登ったり入ったりしてきた。古墳を訪ねるときはヘッドランプを持参するのが良いことだってちゃんと知ってる。そんな風にして猫のトイレ片付けたら遅めの朝食取る。ラジオではNHKアナウンサー室が作成する「ラジオ文芸館」が始まる。40分間の番組に時にグッと来たりこれは無いんじゃないのとか思ったりしながらだいたい9時になる。朗読はラジオで用いられる表現の原点のようなものだ、と思う。それからPCに向かったりNHK−BS2見てたり英会話の予習とかやったり。BSでは今「奇皇后」やってる。ハ・ジウォンの顔立ち好きだなあ。「シークレット・ガーデン」まとめて見たい。そういえばこれもTSFだった。TSFはいわば人類の夢。ヤマトタケルも女装してヤマト政権を支えた。なんですぐTSFの話になるの。それでは、また!
2016-03-06 [長年日記]
_ [放送大学] 上期の授業決まった。
面接授業はシーカヤック概論落選。他に「海の動物の観察」真鶴あたりでフィールドワークやる。「第九を楽しむ【発音編】」これは一応ドイツ語の勉強。今年は放送授業を2つ取ることに決めた。「社会学入門(’16)」と「ラテン語の世界(’16)」。社会学は確か昔いた大学でも受講したと記憶してるが、問題意識があって受講する。ラテン語は本来必須だと思うのだが昔の大学時代は専門講座に移行する際に教養部での単位取得状況が影響するため、得点を下げてしまいそうっだったため受講しなかった。思えばけち臭い学生生活で、十分にエンジョイすることができなかったと思う。本当に悔いている。なぜ俺はあたら若い命を飲酒で無駄に過ごしたのか、と。当時はそれがかっこいいと思ってたんだよなー。恥ずかしいわ。大病患うことが無かったのは良かった。
2016-03-08 [長年日記]
_ 今日の首都圏は濃霧。とべなかった飛行機もあったとか。気分悪し。
_ [物理学] ランダウ力学
先週不審に思ってた時間の完全微分の省略について。結局、省略しないものもしたものも、ラグランジュの運動方程式を作ると完全に一致することを確認できた。一般の場合を考えておくと、後々捗るのではないかと思う。ここ数日、できないことばかりだったが、無力感に対抗するにはこんな小さくて地味なことをやるより俺には他に無いのだと思う。それは必然的に車輪の再発明にならざるをえないのだろう。だが、誰かが正しいと言ったことをそのまま受け入れられるような素直さが俺には無い。俺は基本的に懐疑主義で誰一人、何一つ信じてなどいないと言ってよいかもしれない。ただ、何も信じていないと考える自分がいるだけで、その自分だって全幅の信頼を置けるような存在ではありえないこと。それは自分が良くわかっている。そんな自分の意識だけが宇宙の中心に蓮華座で骨盤を立てて座っている。そう考えたところで自分にとっても他人にとっても何も悪いことはおこらない。そのときだけは少なくとも平穏でいられるのだ。
2016-03-09 [長年日記]
_ [古新聞を読んで] 1/23.春秋。
甘利氏の疑惑浮上したころの記事。正月のバラエティで「北酒場」歌った氏に対して「いまは同じ歌手の歌なら『心のこり』の心境だろうか。」春秋氏がうまいこと書くとイラっとする。記者が明らかに俺と同じ世代だと感じるともっとイラっとする。イラっ。
_ 冬だから雨は似合わない。
雨が降る。思うさま傘を広げた俺の指先を、まるで初めての快楽に身をよじる乙女のようにしとどに濡らす。キミ本当はエッチだったんだね…。早くやまねーかなー。
2016-03-10 [長年日記]
_ [漫画] ノノノノ、岡本倫、集英社。
昨夜の段階で第9巻まで読んだ。ますます面白いしエロシーンもあちこちに現れてる。いろいろ笑うのだが、やはりこのひとコマのことには触れておかねばならない。これの元ネタを知りたくて読み始めたのだから。まず、ネットで引用されているこのコマは完全な一コマではなく、右端が切れている。その切れたところには「そらさんは」という1行が入る。つまり完全なセリフは「そらさんは大人だからな! このくらいじゃくじけないのだよ!」となる。このそらさんは、主人公の名乗る野々宮悠太という人物とかつて付き合っていた女性である。その主人公が別の女の子と仲良く歩いている姿を目撃してそらさんは号泣し、その後これではいけないと気力を奮い起こしたのがこのコマとなる。ここまで書いていて、ギリギリネタバレ寸前と思うのだが、知っている人が読めば「あ、こいつこんなとこまで書きやがって」と言うことになるんだろう。もちろん、読んだことない人には何の事だかさっぱりわからないと思う。そらさんは自分のことをそらさんって呼んで、自分は大人だと思っている子供っぽい女性なんである。なかなか魅力的。
2016-03-11 [長年日記]
_ 寒い日となった。5年前のこの日のことを思いだす。仕事場の外でしばし待機したのちに歩いて帰宅した。あの日も3月としては寒い日だった。宮城県沖が震源と聞いて直ちに思ったのは「名取は…仙台空港はかなりまずいことになっているのではないか」ということだった。2006年のGWに奥州道中のウォーキングをした名取。比較的内陸の笠島廃寺、道祖神神社のあたりや藤原実方の墓など見てから、高台にある熊野那智神社(名取には名取老女と呼ばれる人が昔いて、熊野三山を勧請したと伝わる)を詣でた。鐘つき堂から東を眺めると海が見えた。海まで結構近いなあと思いつつ眺めていた。その日は仙台に宿泊して翌日また名取に。この日は名取老女の墓、洞口家住宅など見学してそこから行燈の松の並木道を歩くうちに、海まで歩いてみようと思い付いて名取川に沿って歩いて閖上(ゆりあげ)港に向かった。たくさんの人が釣りをしていた。海岸から奥州道中までは起伏のない平野だと感じた。実際の被害のことは今更言うまでもないだろう。”それ”が起こってから東北に再び足を運ぼうという気持ちになるまでには結構時間がかかったと記憶していたのだが、日記を見返すと2012年には羽州街道を油川から歩き始めていたし、その翌年は福島から米沢に向かって米沢街道を歩いていた。だが、直撃で被災したところには今も行こうという気は実のところしないのだが、今年はちょっと時間を作ってわずかなりとも歩き旅をしたいような気もしている。正直あまり余裕はないのだが…
2016-03-13 [長年日記]
_ [プログラミング] Python入門-機械学習
最近会社のあちこちで機械学習機械学習とやかましくなってきて俺は非常にうっとうしい。なんでみんなしてそうやって技術的特異点の到来を早めようとするのか、人類としての危機感はないのか、なんてな。だがもう全人類的にみて、この動きに合わせて行進せざるを得ないようにも見えている。敵を知り己を知れば百戦危うからず。とりあえず手を動かして見ようかと思う。特異点以降の俺の生き残り戦略は、技術的特異点以降も強いAIがそこから学ぶべき何かを持っている人間であろう、あるいはそう彼らが思うような存在であろう、ということなのだが、かりにその時生存していたとしても、それが幸福な状態での生存である保証はない。未来は暗い。とりあえずNumPyは自前で用意したVPS上で普通に動いてる。NumPyのarrayとPythonの配列が違うものだと知っていないと後で痛い思いをしそうだ。Numpyの配列はRのベクトルやマトリクスと似た仕様となっているらしい。これは俺には有利だ。続く。続けていたなら。
2016-03-14 [長年日記]
_ [ヨガ]今晩のヨガ。
ジムの月曜夜のヨガの講師さんは何と言うか、原理主義とでも申しましょうか。骨盤立てて背中伸ばして横隔膜意識して太ももの前伸ばしてということをみっちりやる。これでも何年もジムのヨガクラスには参加していてバランスもそれなりに取れるし数々のアーサナをこなしてきたと思ってきているのだが、この講師さんの前ではそんな浅はかなプライドなんかずたずたにされちゃうのがとっても心地良い。隣でやってたうら若き女性がまるで春画の詞書みたいに「ウゝ」とか「モウ〲」とか言いながらやってるのが良いなと思いつつ欲情する余裕など無い。このクラスに参加した後は必ず、どんなふうに立ってどんなふうに歩いたらいいのかわからなくなるのが面白い。そこらの野狐禅なんかに比べたらずっとためになると思う。でも月曜の夜は草臥れてることが多いのでなかなか出られないことも多い。
2016-03-15 [長年日記]
_ [物理学] ランダウ力学、さらに続き。
こないだの、ラグランジアンの不定性の件は、この人のページを参考にして解決。先週上手くできなかったのは、不定性をあらわす項を$\frac{d}{dt}f(q,\dot q,t)$と置いてしまったため。$f$は$\dot q$の関数にしてはいけないのだった。あとは$\frac{df}{dt}=\frac{\partial f}{\partial q}\frac{dq}{dt}+\frac{\partial f}{\partial t}$であることを何度か使ってやればいい。やっと先に進める。はやくハミルトニアン出てこい。
_ マイナンバーカードの申し込みしてたので予約して受け取りに来いと言うはがきが来た。しかし見ると通知カード持って来いって書いてある。あれれ、どこかにいっちゃってるぞ…区役所に電話すると時間はかかるが再発行できるというので、空いてる時間のうちに会社早帰りして、再発行の手続きするつもりで区役所行ったら、紛失と言うことでカードを渡せる、再発行は要らないとのこと。たまたま行ったとき、待ち人少なかったので、すわ潜り込めるかと思ったら機械の調子が良くないんだってさ。業務開始時は良いけどだんだん調子悪くなるとか。そういうわけで、区役所行ったけどそこでは何もせずにロビーのベンチに座ってスマホで予約の手続きしたというオチ。ちゃんちゃん。ちゃんちゃん焼き!
2016-03-16 [長年日記]
_ なんか疲れたからジム行くの止め。トレーニングの機会を逸してしまうがまあいいや。
_ [ヨガ][読書] 『ヨーガ・スートラ』『サンスクリット文法』
少し時間ができたのでイントロのところだけ読んでみた。すごくとっつきにくいしデーバ・ナーガリーはどんな筆順でどっちからどっちに向かって線を引けば良いかすらわからない。手塚治虫の『三つ目がとおる』に、写楽君には梵字が読めるけどお寺の坊さんには読めない、というくだりが出てきて梵字は難しいという固定観念ができてしまっている。この次読むのはいつになるか知れない。
…と思ったら、ちょっと調べるとこんなページがあるのだよ。20年前なら参考書の入手に苦労してたはずの学習分野でも、今はものの10秒くらいで豊富な参考リンクにたどり着ける。つまり学習は若いころからするよりも年老いてから行う方が効率が良いということなのだ。今がその時だ。
2016-03-17 [長年日記]
_ というわけで今朝は開所前から並んで区役所に行き、マイナンバーカードを受け取ってきた。予約時間通りに行くとまず番号やら住所やらの確認してカード発行。この間10分少々待たされ、その後パスワード登録する。これを全国民がやるのかと思うと想像しただけでうんざりした。画面にタッチしてパスワード入れるのとかできない人結構いるんじゃないの。そして入手。家の玄関先でドアの前に白い紙貼ってその前でiPhoneで撮った画像の俺はなんだか若い頃より間延びした顔に見える。そんなわけで久々に遅く出社。
_ [数学] スミルノフ続き。
実数論の続き。今日は掛け算。これで足し算と掛け算、そして足して0になる数があることがわかった。といいつつ疑問。実数と実数を実際に掛け算する方法が出てこないじゃない。そうかと思ってじゃあ実際にたとえば$\sqrt{2}*\sqrt{8}$なんかを計算する場合を考えてみたりするのだが、このとき私たちは例えば掛け算と開平計算の順を入れ替えることをまずやって、それからルートの中に$16$という$4$の平方数があることを見出し、したがって答えは$4$と言い、この計算の中には実数の演算そのものは出てきたりしないのである。あるいは無理数$\pi$に有理数$2.5$を足すにしても、その計算は$\pi+2.5$とあらわしたり、あるいは近似値として$3.1415...+2.5=5.645...$と言う具合に有限の桁の有理数の足し算(それだって実は各々の桁で整数の足し算をやって繰り上がりを考えて位取りを揃えるということをしているに過ぎない)をしているだけだ。実数の演算を実際に実行するということは、実は全然されていない。ただそれをやったことを$\pi+2.5$のようにシンボリックに表現しているのだ。実数の演算がどういうものかは知っているくせに、実数に対してその演算をどうやって施すのか、実は'わかっていない'と言うか、自然数の足し算のような具体性を持って計算することはできないということだ。かくして数学における表現はすべからくシンボリックなものなのだ。そりゃあ自然数の足し算だって数え棒の本数を数えるような具体的な演算を抽象化したものと言ってもいいのかもしれない。$1+1=2$だが、そのことを本当に計算していたりはしないのかもしれないと思い始めている。あともう少し、この手の退屈な部分が続く。
2016-03-19 [長年日記]
_ [英会話][プログラミング]チンパンジーのアユムくん。
最近はテリー先生へのプレゼン資料作りの時間を作れない。会話のネタも何くれとなく日々探しているのだが、今日は、pythonを使い始めたことと、日経の松沢先生の記事を話題に。チンパンジーのアユムくんは、有名なアイちゃんの子供で、驚くべき瞬時記憶を持っている。 このテスト、俺は3くらいまでしかできない。あれ、新聞の記事だと同じ課題(マスキング課題)にトライできるページがあったはずだけど。
プログラミングの話題は、初めてのプログラミングはBASIC、と言うとテリー先生はそのBASICを知らなかった。そう言われると、確かに今やBASICでプログラミングを初めるなんて人、ほとんどいないんじゃないかな。入門にふさわしい言語(必ずしもBASICがそうだったわけじゃないが)って、今はなんだろ?と考えると、やはりpythonかなあ。使いでもあるし。
2016-03-20 [長年日記]
_ 昨日きださんのコメントにレスして気付いたけど、VBってBASICっていう気がしないなあ。VBを使ってできることがあまりにもBASICと違いすぎるからか?でもそうするとVCはC/C++じゃないしVISUAL FORTRANはFORTRANじゃないしObject PASCALはPASCALじゃないことになってしまう。その言語に出会ったときのOSの事情と関係してるのだろうか。今、札幌。あさ野ホテル。そろそろ朝ごはん作って食べる。昨日新千歳からの快速エアポート、出発が遅れた。またトラブルか、相変わらずJR北海道信用ならんなと思ってイライラしかけたら、札幌から新千歳に向かって折り返す直前、一本前を走ってた貨物列車が鹿とぶつかったのだと車内でアナウンス。じゃあシカたないな、ってなるじゃないか、クスクス。鹿さんどうなったんだろ。ジビエ?ミンチ?宿ついた後、遅い夕食。狸小路ヤマダモンゴル。ロース、ショルダー、レッグ、ラムタン。良い肉。タレは羊ヶ丘の方が俺好み。
_ [特撮] 仮面ライダーゴースト
今日もタケルは甘やかされて強くなった。イライラするなー。アランさまはちょっと良い。たこ焼きで口の中ベロベロになってるのでは。マコトにいちゃんがあっけなく逝ってしまう。しかしこの世界、何回も生き返ることができるんだろうか。そんな世界にあって命に価値など見出せるものだろうか?何より、この番組見てる小さなお友達がどう捉えるのか、大いに懸念される。
_ 思うところがあって今回リュックにキッテルの固体物理学入門入れてきていて、六方最密充填の充填率でも計算するかというところだったが、宿のテレビでNHKスペシャル 新映像の世紀が始まってしまってそっちに夢中になってしまった。9.11の映像は俺はしこたま酔った後のサウナのカウンターで見てたっけ。いろいろな表現法はあるけど、映像の持つ力にはなかなか敵うものではない。もちろん映像で伝えることが難しいケースは多々あるけど。感情揺さぶられる。寝る。
2016-03-21 [長年日記]
_ そーゆーわけで北国の弥生は今朝も寒し。昨夜のNHKスペシャルで、「私はイスラム教徒です。私はあなたを信じます。もしあなたが私を信じてくれるなら抱きしめて」というパフォーマンス?をやってた映像がまだ心に残っている。奇跡のように会社勤めが続いていて、馬齢を重ねたと人には言い、誇りはないがある種の自負はある。人を老いさせるものは当人の感情の老化、怠慢と慢心を自嘲により肯定すること、そしてそれと同質の嘲笑を浴びせかけられること、などである。自ら老いるだけでなく、人は他人をそう扱うことでその他人を社会的に老いさせてもいるのである。少なくとも年を重ねてきて失ってきたものよりも、得たものの方がはるかに多い。もともと持っていなかったからそうなる。それに、もしこの先何かを失ったなら、かえってそのために今まで味わうことがなかった別の何かを楽しむことができるのではないか。感情を老いさせないこと。これだけが生きる縁(よすが)だ。
星に梯子をかけて一段ずつ登っていこう。May you stay forever young.
2016-03-22 [長年日記]
_ というわけで横浜に帰ってきたらやっぱり暖かい。というか電車の中などは暑い。いよいよ夏に向かっていくんだなあなんて今からちょっと憂鬱。近所のしだれ桜は今年は少し開花が遅い。灯油があと一缶残ってるなあ。無理して使い切るか。
2016-03-24 [長年日記]
_ 通勤時間を早い方にシフトしたおかげでいろいろいいことがある。朝食わりとゆっくり摂りながらラジオ深夜便明日への言葉を聴ける。立場も境遇も違う多くの人間の言葉を聞くことは、多くの人間がいるとは言えやはり一種の閉鎖空間の中で友達を作ることより俺には有意義に思える。電車にはほぼ100%座れるのでその日の新聞の読むべきところには目を通し切ることができて、前日の夕刊読む余裕ができた。首都圏の日経は、朝刊だけの定期購読ができない仕組みなのだ。さらにこのことは、家の中の数カ所に分散している古新聞が確実に減っていくことを意味している。全く何という因果な性格なのか、ただ捨てるということができない。早く出社しても早く帰れるわけではない、というほどにバリバリ、あるいは偽装バリバリではないから、早めに帰宅してヨガなり他の本読むなりその他いろいろややこしいこともある程度できる。こんな感じがずっと続けばいいと思うが、そうも行かんかもな。異次元緩和もアベノミクスも今一じゃない?個人的にもこれからどんどん暑くなっていくからパフォーマンスは悪くなる一方だし。冬のうちに溜め込んで夏手を抜く逆・アリとキリギリスのアリのパターンは作れないものかな。
_ [物理学]物性物理とランダウ力学。
ずっと積読にしてた物性物理の関連図書を10ページくらいコピーして、できるだけ毎日最低1ページ読解していくというのはどうかと思って昨日からスタート。帰りがけに喫茶店寄ってコーヒー飲みつつ調べ読み。ちょっと新鮮。これを1年間続けられれば1冊は読破できるだろう。本当にそういうことができたら素晴らしいと感じられるに違いない。できなくても特に失うものはないというところがさらに素晴らしい。
ランダウ力学は、この間に続いて支点の運動している振り子の問題さらに2つ。結構考え方に馴れてきた気がする。運動エネルギーに$1/2$かけ忘れたりするけど、時間の完全微分に帰着できる項を落とす操作に馴れてきたのが、まさにランダウで勉強したことの証明のように感じられてちょっといい気分。つづく。
2016-03-25 [長年日記]
_ 飯田耕一郎さんの『耳の無いうさぎへ』に、1987年の中央公論の漫画・劇画論が「痴呆的な特集」であると書いてあったので、市立図書館で予約して借りてきた。その記事はこれから読むんだが、グラビアや広告があのころの感じでいいな、と思う。中央公論も良いけど、婦人公論のバックナンバー集めたい気がする。
2016-03-26 [長年日記]
_ [読書] 『張形と江戸をんな』田中優子著、洋泉社、2004.
3/18にやっと読了。途中SKYの機内に置き去りにしつつも回収できた。読後感をまとめてるところなのだが、ちょっと引用する:
<張形という男根の代用品の使用がはたしてレズビアンの行為といえるかどうか。男根に頼るということ自体、男女の擬性交であって、男の存在を無視できていないのであるから。>
もしもレズビアンという行為を理念によって定義できるなら、おそらく優子先生の指摘は正しいのである。が、実のところレズビアンセックスにおいて張形、というかディルドを用いる行為はむしろ一般的なのではないのだろうか?その行為が純然たる女性同士の行為と言えず理念的には男女間の性交の擬態であるといえるほどに男女の、というかこの場合女と女の仲と言うのはすっぱり割り切れるようなものではないのではないかと思うのである。そういう訳で優子先生の、張形のある女と女の風景へのまなざしは、第二次性徴を迎える直前の少女の純然な好奇心に似ていると見え、そしてそのことが俺には好ましく思われるのである。もしかするとこの記事続く。
_ スタバもKFCもチョイ飲み店舗ができるとやら。やめてよ。お勉強する場所とお新聞読む場所がなくなっちゃう。マックは子供がやかましいしな。イートインコーナーは長っちりの人々が多いし。
_ ちょっとしたことだけど、一日の記事、新しい順に表示されるように順番代えてみる。LIFO。あれ?FILO?これって同じ?
_ [英会話] ラグランジュ。
今日はイントロで会話する時の話題にいよいよ困って、仕方なくラグランジュのことを話した。せっかくなのでラグランジュポイントのことも調べておいて、もし先生がスペースコロニーを作ろうと思うなら、ラグランジュポイントに建造した方が良いですよ、とアドバイスしてあげた。それからラグランジアンを作って運動方程式を作るくだりを解説。食いつき悪かったかも。俺も昔はかなり戸惑ったのだが、大学に入るなり数学がちんぷんかんぷんになって嫌いになったと。解析学は力学を理解するうえでは絶対に必須だ。これなしで力学を使おうとしてもきわめて表層の部分をぺろっとなめる程度の事しかできないだろう、と思うのだが、入社以来馬齢を重ね続けているが周囲には数式を多用するような説明の仕方を軽蔑する人が実に多い。たぶん皆直観力に優れており解析などしなくても結論を間違わずに出せるのだろうと思う。そういうやり方が俺にはできない。これは因果な性格としか言えないことだ。
_ 日中晴れてたけどそれ以外大変寒い。まだ灯油があって助かる。
_ [放送大学] 教材届いた。
数日前に授業料入金したばかりなのにもうテキストが届いた。余裕作りたいのでもう明日からちょっとずつ読み始めるつもりでいるが、まだ放送は始まってない。
科目登録してないが「認知神経科学」は少し勉強始めた。これはどちらかといえば、ネオコグネトロンなんかの応用の基礎知識にしたいため。情報伝達のメカニズムの説明がなんか雑な感じがする。覚えることも多い。生物系の科目と言うのは絵を描いてみないとなんか体で覚えられなくてちょっと手間かかる。ニューロンの絵は計4回くらい描いたことになる。知らない世界はワクワクする期待感とどうしていいかわからない唖然とする感覚(何と呼べばいいのだ)とが入り乱れる。
2016-03-27 [長年日記]
_ [ヨガ]クラス終了。
ほとんど毎週通ってた、ジムの日曜夕刻のヨガクラスが4月からなくなってしまう。週初めに向かって調子を整えるのに有用だっただけにこれからどうしようかと。やるメニューを自分なりに用意してやってくことにするかな。自習こそ学習だ。放送大学のテキスト、『ラテン語の世界』のはじめにのとこだけ読んだ。
_ [特撮] 動物戦隊ジュウオウジャー/仮面ライダーゴースト
春休みなのでスペシャルで2番組が合体。ジュウオウジャーのエンディングのダンス見てて思うこと二点。1)ダンスの振り付け、ゴーバスターズのと似てるとこある→振付師は違う人っぽい。ジュウオウジャーはパパイヤ鈴木。ゴーバスターズは彩木エリと言う方らしく。 2)ダンスしてるエレファントが無表情。→ゴーバスターズの時はヒロムがめっちゃ無表情。戦隊ヒーローのエンディングのダンスは外せない。来週も視る。
_ 下記に関連してこんなページ見つけました。なんか新鮮。おれももっともっと変態にならないとな!鱗とれたよ。
_ [数学] 交換則・結合則・分配則。
英語ではexchange lawとかじゃなくて、それぞれcommutative law, associative law, distributive lawという。-tiveをつけると数学用語っぽくなるんだろうか?ともかくそれで、交換則と結合則はまず自然数に対して数学的帰納法を使えば簡単に説明できるんだと思い込んでたら、そうじゃなかったようだ。交換則を証明するのには結合則が成り立つことを仮定すれば簡単で、逆もまた正しいがそれでは証明にはならないのだ。で、サイエンス社から出ている笠原章郎著『自然数から実数まで』という本を借りてきた(この本絶版で、古書で買うとだいぶ高いようだ)。この本には、ペアノ・システムということが書いてあって、準備として写像に関する知識を必要とするようだ。文面は平易に見えるが、結構面倒くさいことを考えないといけないみたいだ。世界というものは当たり前でないことばかりでできているようだ。つまり、息の仕方を知っていることさえ奇跡なのだ。
2016-03-28 [長年日記]
_ [ヨガ] もう一つのクラス。
というわけで今日は月曜日のヨガクラスに参加。今日もなんか腰回りと言うか太ももの付け根を徹底的に鍛えてくれた。今までの鳩のポーズは一体なんだったのだろうか。膝の柔軟性ではなく、大たい骨の付け根の回転で伸ばす。目下のところ、自力では十分に伸びを体感することは出来そうもないのだが、先生曰く、自分で伸ばせるようになると気持ちいいんだそうだ。たぶん、背伸びとかみたいな気分で大体の付け根周りが伸ばせるんだろう。こういうことが実際にできるようになることは肉体的な悟りと言える。どんなに精神性を鍛えようと思ってもこればかりはできない。人は確かに精神的な存在ではあるが、精神だけの存在ではないのである。きっと今からでも遅くはあるまい。まだ100歳まで半分過ぎたばかりだ。先は長い。
ちなみにこの先生のクラスは4月から2部構成になる。しかし遅い方のクラスに参加すると朝起きれなくなってしまう、今の俺は。
2016-03-29 [長年日記]
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[漫画]水木しげる漫画大全集018
『戦艦「比叡」の悲劇他』。この中の「空母飛龍の最後」に、「ペーパーシネマについて」という一文がある。これは、書いている漫画の中で、劇中の"当時"の天候や虫が何匹飛んでいたかなど調べ上げて逐一記載するということを意味しているようだ。それでも映画を作るよりも容易だというのだが、そんなことはないだろうと思う。が、これを描いた当時の水木さんは、漫画で映画を越えようとしていたのだ。冨野善幸が「伝説巨神イデオン」で「2001年宇宙の旅」を超えると豪語したのよりもっと昔でもっとすごい。きっと、新しい表現が生まれる度に、このようなことを考える人はいたのだろう。それは、(漫画で映画を超えるとかアニメでSFXを超えるといった)既存の表現でなお新しい表現を超えるということだったりするのだが、必ずしも成功するとは限らない。「空母飛龍の最後」は第一回ペーパーシネマ作品と銘打たれているが、その後第二回以降は無いのではないか。
_ こないだスーパーの二階で見かけた市川紗椰のムービー。あまり関係ないけどこないだ買った能町みね子のエッセイ読んでて、妙な感じに印象がシンクロしてしまうのが困る。
2016-03-30 [長年日記]
_ ジム行く。寒い間中ずっと右肩と左肘に少々痛みを感じてたのだが、暖かくなったせいかあまり苦にならないと感じた。今年度の目標は前後開脚でべったり床につけるようになることだ!これができるとハヌマーン・アーサナが捗るようになる。無論体幹をスッと立ててできるようになりたい。無理やりやると中川家礼二の股割りをする相撲の新弟子のものまねみたいになるからな。
_ きだ [同志よ、フリクションボール大好きです。 ペンそのものを洗濯したことはありますが、替芯はまだないので気をつけます。 ..]
_ けい [冷蔵庫で十分と思いますけど。まだやってないなー。推理もののトリックに使うのはもう遅い。]