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けいりう堂日記

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2012-04-08 [長年日記]

_ 自転車の携帯用ポンプ発見。うちは散らかってるからこういうお宝がときどき発掘される…というかちゃんと整頓しとかないからリソースがたくさん埋もれてしまっている。ベルトでフレームにくくりつけようっと。

_ [特撮] 仮面ライダーフォーゼ

挿入歌「咲いて」は仮面ライダーGIRLSの曲なんだが、CM見ると俺のお気に入りの廣川由里香がやはりメンバーの中にいない。HP見ると病気療養中とのことだ。うーむ、お大事にな。。。

_ 魔境、という言葉があり、禅病とか宗教的恍惚とかとの違いが今一つ分からないのだが、まあなんか修行中の身にはこうしたことが起こりがちなのだそうだ。Wikipediaにこんな参考文献が載っていたので、印刷して読んでみたんだが、「学術上功績顕著な科学者を優遇するための機関とし、学術の発達に寄与するため必要な事業を行う」日本學士院の紀要としてふさわしい一文とは一読した限りではとても思えないような難解なものだった。文中に記された"魔境"体験の中起こるいくつもの"相"を示す図も、図的には単純でありながらその図で著者の示そうとした内容の深淵さと相まって不気味に思われる。

このようなことは、修行者同士の間においては盛んに取りざたされることなのだろうか。修行に専念し切磋琢磨するという崇高な行為には、日向の影のようにいつも選民意識が存在しているようだ。自分は選ばれた者であると信じたい。こんなに頑張っているのだから神や仏にはそれが通じ、誰よりも価値ある者となることができるだろう。そのような信念があればこそ、現世の労苦や報われない思いにも耐えていけることだ。これは誇りある人生観のようでもあるが、マゾヒズムの一種、崇高な行為とは程遠い恥ずかしい性癖、あるいは超人的な存在に対する甘えのようなことでもある。魔境・魔禅と言う言葉の存在自体が、そのようなエリート意識と、その選ばれた者に対する強烈な嫉妬心の存在を自ら認めている証拠、と思う。すぐれた師に出会うことは必要なことだが、このような確執の渦中に身を置くことには堪えられない。

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ジーンとのアナロジーで文化的な遺伝子のようなものをミームと呼ぶ考え方があるらしい。人間の行動様式に対してアイロニカルな説明をするもので、便利な考え方のように思える。生物の生存戦略は、自分に近い遺伝子を残すように最適化していると考えると説明される。しかし、遺伝子の存在を知らない生物がなぜそのようなものに対して最適である行動を取るのか?遺伝子自身にまるで意思があるかのように思えるが、その考え方は直観的には正しくは思えない。しかし、たとえば、子供が生まれた途端に子煩悩になる男親などは、その子のしぐさや外見の中に自分と似たものを見出すことで子煩悩になるきっかけを与えられてしまうことも多いようだから、遺伝子がそういう外的刺激を通じて人の行動に影響を与えると言うことはありそうなことでもある。

そこで、自分の持つミームに近いミームを後世に残そうという目的は、多く利己的な行動様式に対する誘因となる。では、好んで利他的な行動を取ろうとするものにはそのような誘因はないのだろうか?そうではない。一見ミームの存続に興味が無いものであっても、そのような行為によって彼は人の記憶の中に永劫に存在しようとしているかもしれないのだ。ミームは文化的遺伝子であるから、ミームの乗り物に過ぎない"彼"が肉体的に滅びても、他の人間の心の中で増殖するチャンスを持っている。偉大な思想家はこのようにして生まれることがあるのではないか。そして肉体は滅び、現世で利益を得ることは無くとも人の心に残るふるまいをしたいと願うことこそ、その崇高に見える行為とは相反して強烈な生存欲の表れと言えるかもしれないのだ。

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今日は何でこんなに禅とか欲とかのことを書いてるのかしばらくわからなかったが、今気付いた。今朝がた起きぬけにラジオでNHKニュースを聞いてたら、囲碁のプログラムZenというのがハンディつきではあるが人間の名人と勝負して勝ったりするまで進歩しているとのことだった。囲碁のことは全く知らないんだが、盤面が広いために一手の先の可能な局面が膨大な数にのぼることや、石一つ一つには個性が無いため重みづけをするのが難しいということだ。対局の相手の人間の感想は「気持ち悪い対局」ということで、瞬間的に石を取られることに対してZenは躊躇することなく、終局で勝つ確率の高い手を投じるため、不気味さを感じると言うことのようだ。しかし投じた一手の先の局面は膨大な数であるから、たぶんその一部(とはいえかなり多くの数だろうが)だけ計算して終局で勝利している確率の予測を行うのだろう。モンテカルロ法を使っており、かつ人間の学習モデルも採用している、と説明されていた。

思えばチェスも将棋も囲碁も勝利条件を実現するための本来は数理的な問題でありながら、それなのに人間の名人の方が強いだろうと信じていたのが不思議だ。膨大な計算を行えない代わりに人間の名人はあるパターンに局面をあてはめて次の行動を割り出すのだろうか。加えて対戦相手の性格を読むことができたなら、数多くの未来の可能性から実現の予測を絞り込むことがさらに容易になるのだろう。

計算可能性とは何か、その再考を迫るようなニュースとして印象に残っていた。そのために禅(Zen)に関する話題を意識したのだろう。あるいは禅的なミームが私を支配していたのかもしれない。

_ [食べ物・飲み物]ぬか漬けの近況。

最近よくやるのは鶏の胸肉。一枚食べると塩分の取り過ぎになるかな…と思っても止まらない。例によって水分が適度に抜けて、身がしまる。これをガスのグリルで炙ると、何かに似てる…そうだ、ハム。夏にやるときは腐敗に注意した方がいいと思うが、生肉を蒸し焼きにするのとはだいぶ違う。塩辛い中、少し酸味があるのが食欲をたいへん刺激する。他の肉でもやってみるつもりだが、胸肉でやるとかなり手間かけた感が出てお得な気分になる。実際は2,3日漬けておいて食べるときに焼くだけだから、乳酸菌がいい仕事してくれてるだけなわけだ。


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