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2014-01-16 [長年日記]
_ 久しぶりにC++でSTL使ってコード書いたら(まあソラで書くことはできなくてネットでいろいろ調べはしたが)、10年くらい前に学習したことを思い出した。コンテナもイテレータも思い出した。STL使うと安心だ。また一つ捗った。
_ 日経読んでたら、政治学はただ乗りの研究をする学問だとか書いてあった。民主主義の政治であればこそだと思う。
_ 統計リテラシーの参考資料を自分なりに作ってみようかな、と思って、大学の頃にちょっと学んだことから章立てを考え始めた。「統計学序説」と題して社会学としての統計学、という章のタイトルをパワポに書いてみた。もちろんケトレーの業績に触れないわけにはいかないと思ったわけだが、なんというか妙に面白く感じ始めた。ツボの一つは、ケトレーが、「平均人」という概念をリアルに考えていたということ。この言葉から直ちに想起するのは、日本顔学会でやっていた東大生10人だか100人だかの平均顔だ。リンクを張るために調べたら22人だった。22人がサンプリングバイアスを持っていないとは言えないと思うが、何か示唆に富んでいる。俺はこの手の研究は観相学と結び付けることで面白い成果が出てくると考えている。ツボのもう一つは、ケトレーが自分の方法を「社会物理学physique sociale」と呼んでいたことだ。この言葉からは二つの事柄が想起される。一つは、市場の挙動を臨界現象の物理学の方法論で表現したアレクサンダー、じゃなかった、スタンレー、そして故・マンデルブロ、あるいはわが高安秀樹の「経済物理学」という言葉であり、今一つは、かのC.G.ユングが、自らの方法論を「私の"科学"」と呼んでいたことなのである。科学は万学の鑑であり、物理学はさらにその鑑なのである。優れた統計学者であったナイチンゲールがケトレーに師事した、ということもまた忘れるわけにはいかないことだ。