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2021-12-23 [長年日記]
_ もうすぐ今年の就業日も終わろうとしてる。仕事と趣味の両方で最近統計学はよく勉強してる方なんだが、古い論文になるとドイツ語で書かれてるものが結構ある。当然のことではあるのだけど、引用しようとする文献を孫引きするのは大嫌いで、多少なりとも実物をちゃんと入手してちょっとでも目を通さなくてはならないものと信じている。なので、ヘルマートがどんな風にカイ二乗分布を導いたのか(式だけ追っててもある程度推測できそうではあるが)とか、ボルツマンは因果律と線形応答だけでどうやって重畳原理を導いたんだとか、そういうものもなんとか読んでみたいのだ。そこにはきっと、孫引きでは得られないアッと驚く情報が書かれているはずなんだ。少し前に、カール・ピアソンとレイリー卿が雑誌ネイチャーの通信欄のところをBBSみたいに使って楽しげにランダム・ウォークに関するやりとりをしていたのを知って以来、やはり原典に触れることは面白いことで、しかもその機会は今や誰にでも平等に与えられている、と気づいた。ドイツ語は、数度放送大学の初歩の会話の面接授業に参加したので発音くらいはなんとかできると思う。でもそんなの文献を読むのにはあまり役に立たないのだ。これでは、せっかくネットが普及して原論文にアクセスすることが容易になったのに勿体無いなあ、と感じているんですよ。というわけで、本当にわずかづつではあるけどやはり改めて何かで勉強するようにしたいなと思ってる。こう思ってる言語はドイツ語だけじゃなくて、サンスクリット、ギリシャ語、ゲール語、スワヒリ語、フィンランド語、それぞれに理由があって今より少しでも親しんでおきたいと思ってる。平日に学ぼうと思ったらせいぜい週替わりで一週間に30分くらいしか時間が取れないだろうが、各言語の「あべせで」を人生で一度くらいは口ずさんだって良い。幸い出来が悪かろうと誰に責められることもない。褒められもしないだろうけどそんなの求めてないし。どうせドイツ語学ぶならフラクトゥールも読み書きできるようになった方がいいかな。それはいらんか。なんか良い独習書探そう。
_ 追記。いろんな言語を学ぶということには、マイナーな言語ほどその辞書が高額になる傾向がある、という資金面の問題がある。サンスクリットは例外的で、ヨーガとかマントラとかに興味のある人が日本にもごまんといて、しかもその人々の中には使命感の強い人も多いためだろう、その言語で会話する人口が少ない、というかほとんどいないにもかかわらず安価な辞書が入手しやすいという稀な例となっている。