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2007-11-06 [長年日記]
_ [読書][交通史] 「歴史の道を歩く」今谷明 「中世の神仏と古道」戸田芳実
ちょっと熱っぽかったのは風邪の引きはじめか単なる疲れか。早帰り。
先日図書館から借りた「歴史の道を歩く」(今谷明、岩波新書)を読んでいて、中世史の戸田芳実を知る。今谷さんも戸田さんも古道を訪ねる人であるが、専門を中世としているため、訪れようとする道も近世より古くなることが多い。
ところで、ここ数週間で身にしみたことなのだが、古道というのは「道」という字がついているにもかかわらず道でなくなっている場合も多い。むしろ山深い細道であっても、頻繁に人の往来する登山道などの方が道筋を辿るのが易いのではないだろうか。
というわけで、上記のお二人も当然のごとく里を遥かに離れたところで道に迷っておられる。多忙な研究生活の中で今しか機会が無いというあせりもあるのだろうけど、ワイシャツと普通の靴で1000mを越す峠を訪ねてみたりして、もう遭難したいのだとしか思えないじゃないですか。
でも、ある種の憧れを感じてもいる。そして改めて、「文歩両道」の道は遥かであると思い知るのだ。