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けいりう堂日記

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2007-11-01 久しぶりに非線形回帰。しかし… [長年日記]

_ とあるデータの挙動をモデル化するのに、2000年頃に編み出した非線形関数に回帰計算しようとして、なんかうまくいかない。非線形だからか。そうか。

なんか疲れてる。学会準備できず。あせり始める。週末はぐずぐず過ごしそうだなあ。


2007-11-03 サバイバルグッズをいくつか。 [長年日記]

 久しぶりにIBS石井スポーツに出かけて、いくつかグッズを購入。

・ビバーク用ツェルト:1-2人用。なるほどテントみたいなもの、とはとても言えなくて、でっかい雨合羽と言う方が近い。使い方をいろいろ試してみよう。一番大変なのはたたんで収納することのような。

・ロープ:ツェルトを引っ掛けてテントのようにするのに使おうかなと。いろんな縛り方を覚えるといろいろ役に立つかもね。へへへ。

・エスビットストーブ:ポケットに入ってしまいそうな小さなストーブ。帰宅してさっそく庭先で使ってみました。固形燃料ふたかけらで一応コッヘル一杯分のお湯が沸きます。5分くらいで煮立ち、12分くらいで燃え尽きました。乗せるところの安定は悪くて風には弱そう。燃えている間は置いている地面が直に熱を受けるので、設置場所を良く選ばなくては。せっかくお湯が沸いたので、そのまま庭先で野点をやってみました。適当に抹茶を溶かして飲んでいると、庭先の雑草を見ていても何だか風流の感が漂います。サバイバルの際にお茶を入れて休憩を取るのは効果的なリフレッシュ法なのだそうです。

他に、 ・ヘッドランプの電球
・ブドウ糖のかたまり
なども購入。ついでに、矢倉岳とか三浦の辺りの地形図も買ってしまったので、学会の準備なんてほっといて明日はハイキングに出かけてしまうかもしれません…。
やばし。


2007-11-04 結局遊んでしまう。 [長年日記]

_ [かながわのハイキングコースベスト50から] 矢倉岳・足柄峠・小田原。

朝5時半ころ家を出て東横線・東海道線と乗り継いで小田原から大雄山線で大雄山へ。今日の私は「かながわのハイキングコースベスト50」(かもめ文庫)と、1/25000地形図「関本」を携えて、標高870mの矢倉岳を目指したわけでした。

言っとくけど、これは遊びではないッ!古道・旧街道のウォーキングが危険になってきた昨今を憂い、山中の地形と地形図の等高線の関係を頭に叩き込むことと、フリントマッチとエスビットストーブを使いこなしてアウトドアでコーヒーを淹れる修練を積むことと、世界がやはり美しく生きるに値するかどうかをこの目で確認することと、無傷で帰宅することとを課題とするという、過酷なトレーニングなのだッ!

というわけで目いっぱい楽しんできてしまいました。矢倉岳山頂は四方すべて見晴らしが良かったし、帰りはまた足柄峠を訪ねて、2度目の足柄古道を歩いて、地蔵堂でコーヒーを飲んで、そればかりか帰りは乗り換えの小田原を少し散歩して御幸の浜で珍しげな小石を拾ったり駅のそばのお店で釜飯を食べたりして。

繰り返し言っておく。これはただの遊びではないッ!明日を生き生きと生きるための修練なのだッ!では解散。

学会、どうしようかなあ…。早寝して明日の朝考えようっと。

_ 海岸で拾った石。

生命とは対極にある「石」になぜ人は感情を移入することができるのだろう。
今日、小田原の海岸で拾った4つの石はまたしても私にそんな問いかけをしている。

どこにでもある小石、しかし、では「こんな石を拾っておいで」と誰かが望んだとして、そんな石を一体どこから探し出してくればいいんだろうか。

石は水の流れに似ている。どちらも心を映すから。そして、その心は、そのときに目撃した石、そのときに目撃した水の流れによってだけ、映されている。しかし石が水と異なるのは、その心の有様を固定しているということだ。石を拾うということは、その場所で感じた自分の心をカメラで撮影するようなものなのかもしれない。易の筮竹を振り分ける行為にも似ている。

というわけで今日、御幸の浜で拾った私の心、4つ。

ひとつめ:

うずらの卵に似ているなあと思った。これとよく似た石はこの海岸のあちこちに見られる。その装飾が単に面白かった。
ふたつめ:

単なる黒っぽい石なのだが、よく見るとあちこちにある欠けた面に、赤い色が見える。つまりこの石の内部は赤い。川や波に削られた表面は黒いというのに、その中は赤いのだ。これはどういうことなんだろう。この石には表皮と内部があるのだ。
みっつめ:

この石は4つのうちで一番わかりやすい。薄闇の中にひときわ輝く月。ここにはウサギとは全く違う月の伝承が息づいている。

よっつめ:

これは天然石ではたぶんなくて、どこかから川に落ち込んだレンガが長い時の中で磨かれて礫となったものだと思う。人工物が、その本質を変えることなく自然の物になってしまった稀有な例。

こんな感じで石を集め続けたら私の部屋は本だけではなくて小石で埋め尽くされてしまう。どちらも密度(質量/体積)が大きいから、二階におくと家が崩壊してしまう。 ♪


2007-11-06 [長年日記]

_ [読書][交通史] 「歴史の道を歩く」今谷明 「中世の神仏と古道」戸田芳実

ちょっと熱っぽかったのは風邪の引きはじめか単なる疲れか。早帰り。

先日図書館から借りた「歴史の道を歩く」(今谷明、岩波新書)を読んでいて、中世史の戸田芳実を知る。今谷さんも戸田さんも古道を訪ねる人であるが、専門を中世としているため、訪れようとする道も近世より古くなることが多い。

ところで、ここ数週間で身にしみたことなのだが、古道というのは「道」という字がついているにもかかわらず道でなくなっている場合も多い。むしろ山深い細道であっても、頻繁に人の往来する登山道などの方が道筋を辿るのが易いのではないだろうか。

というわけで、上記のお二人も当然のごとく里を遥かに離れたところで道に迷っておられる。多忙な研究生活の中で今しか機会が無いというあせりもあるのだろうけど、ワイシャツと普通の靴で1000mを越す峠を訪ねてみたりして、もう遭難したいのだとしか思えないじゃないですか。

でも、ある種の憧れを感じてもいる。そして改めて、「文歩両道」の道は遥かであると思い知るのだ。


2007-11-08 [長年日記]

_ [漫画・アニメ] 『鉄腕バーディ』17

アニメ化が進行しているらしいけど、その情報を得るためにはヤングサンデーを読まなきゃいけないらしい。

ゆうきまさみは、わたしが理想とするオタク者の1人です。この作品、結構長いですね。次の巻がまた楽しみ。

_ なんか、仕事が進まない。やりたいことはいっぱいあるし。

_ [音楽] ジューン・テイバー。

こんなことしてる場合じゃない、なんていう焦りとは裏腹に、ジューン・テイバーというイギリスの歌手のCDを聞いてしまっている。この人のHPがあることをたった今知ったのだった。

_ http://www.brightfieldproductions.co.uk/tabor.htm

_ ケルティック・ミュージックがもてはやされた頃に私はこの人を知ったのだったが、今やもうそんなの関係ないわけで、本当に大切な歌手の1人になっている。

_ 海外旅行など全く射程に入りようが無いのだけど、この人の歌が存分に聞けるのなら…とも思う。HPを見ると、ウォーリックというところで生まれてオックスフォード大学をでたという。HPでひろったジューンの言葉。

_ "As I get older, Tabor says, I understand more the depths of sorrow and joy that made the song."

_ 今も歌っているようだが、最近のコンサートでは声が出ないためにキャンセル、などということも書いてあり、物悲しい。


2007-11-09 ちょっと遅い帰り。 [長年日記]

_ 下期に入ってばたばたしてる。

会社の野暮用も結構いっぱいあったりして。

昼休みに、学生時代ワンゲルをやっていた同僚と話す。私の道迷いにいろいろアドバイスをくれる、頼れるヤツなんである。ツェルトのことやGPSの使い方を教えてくれたのも彼だし、読図の練習を始めたと言ったら、ああいいですねえ、なんて言ってくれる訳で。

先日たずねた矢倉岳の話の後、わたしが「次は三浦半島の最高峰を目指そうと思う」というと、「おっ、大楠山ですか。それはお目が高い!」などと言うんである。標高241mのこの山のどこがお目が高いのかと聞くと、彼はなんとこの山で遭難しかかったのだそうだ。西側からバイクで山頂を訪れ、そのあと東側にそのままバイクで下りていこうとしたものの、ちょっとした谷の下り道、幅は狭く右手は樹林左手はゴルフ場に接したフェンスで、道の両側から文字通り挟まれる格好になり先に進めなくなった。そこで、わずかに道が広くなったところでUターンして力ずくでもと来た道をバイクを押して登り進んだのだが、ちょっと進むと体力を大量に消費して体はヒートアップするため、スーツを脱いで体を冷やすともわっ、と湯気が立ち上る。そんなことを何度も繰り返して500mに満たない細い道を登っていった。季節は冬、前日に雨が降ったか道はぬかるみ勝ち。体力を使い果たして遭難する寸前だったと言うことだった。

舗装されていない道をバイクで走ることもどうかとは思うんだが、まあ、こんな一見危険などなさそうな場所であっても遭難の危険はあるのだという、ちょっと面白い事例。

_ で、彼の話を思い出しつつ、大楠山のある浦賀の地形図を眺めてみるわけです。読図の練習もかねて。すると、ゴルフ場に接して東に下る点線の徒歩道があり、東に向かえば確かに右は山の傾斜に接していて、反対側はゴルフ場、300mほどの水平距離の間に10m刻みの等高線が5本ほど横切るその場所が、まさにそこにいるかのように良くわかる。山肌の起伏もいい感じにくねくねとしているわけで。ああ、これをバイクを押して登るのは確かに相当大変なことなんだろうな、なんて、彼のピンチがその場にいるように想像できてしまう。

_ 読図をマスターするっていうのは、旅をする前からルートを予想できると言うバーチャルトリップの技術でもあったのだと思い知る。


2007-11-10 ULTRA SEVEN X [長年日記]

_ [特撮] 今日は雨、おそらく明日も。

毎週金曜の深夜に現れるウルトラセブンXを見る。

地球を守るヒーローに常につきまとう矛盾や疑問 -たとえば地球人が守るに値するような"良い"存在なのか?とか、敵を倒すことの大義は何か、などといったこと-これらはすでに40年前のオリジナルのウルトラセブンで提起されたことだったのだが、それらを正統に継承している。シリアスなヒーローの存在そのものを問いかけるストーリー作りは、ウルトラマンシリーズよりもむしろ平成仮面ライダーシリーズに顕著に現れていたように思われる。史上最弱のライダーという今の電王なんて、そういう設定自体ヒーローとしての存在意義を問うているものじゃないだろうか?

_ まあそんなことよりも昨晩の第6話。バーの名前はFredric。これはもちろんフレドリック・ブラウンへのオマージュだろうし、宇宙への憧れを恥らうことも無く吐露する今回のストーリーは明らかにブラウンの『天の光はすべて星』を意識したものとなっていた。

_ 及川奈央さまがバーテンダーやってたのも実に良いわけで。この人見てると、AVの有様もずい分変わったなあ、なんて思ったりするのですね。美保純とか飯島愛とかとはまた違うような。まあ熱く語れるほどその分野良く知りません。見ることは結構多いけど。


2007-11-11 関内〜桜木町〜横浜。 [長年日記]

_ 持ち帰り仕事をやらなきゃな、なんて思ったが、コーヒーが切れた。関内の南蛮屋に行く。まあ仕事を後回しにする口実はいくらでもある。

電車で帰ろうとしたが、桜木町駅の立ち食いそばが食べたくなって、途中下車。すると、陽気な音楽が聞こえる。

桜木町は以前、東横線が乗り入れていたが、みなとみらいと接続するときに駅が廃止された。そのスペースは今横浜音楽空間というイベントスペースとなっている。ここでライブをやっていたのだった。

やっていたのは「とおみねとおこ オリーバーズ」。とおみねさんはCGアニメ作家でもあるらしい。目立つ色の着物を着てアコーディオンを弾きつつ右足首につけた鈴をシャンシャン鳴らして書生節を歌っていた:

_ ラメチャンタラギッチョンチョンデパイノパイノパイ

パリコットバナナデクライクライクライ

_ なんかそんな歌詞だったと思うが。

_ そのほか民謡から数曲。「ダー!」って叫ぶのはオリジナルだったのかな?途中でお蕎麦食べに行ってしまったのでわからない。

_ 最後の曲の途中で歩き出す。桜木町から横浜。高島町にかけてのガード下にはずっと、思い思いの表現で描かれた壁画。眺めつつ歩いた。途中カモシカスポーツによって何も買わなかったり。

_ 仕事を始めたのは結局一眠りして起きた午前3時過ぎ。こんなんでいいんだろうか、とさすがに思わずにはいられないのだが。


2007-11-12 げんしけん2・第6話見る。 [長年日記]

_ 昔ちょっとだけ加入しててあまりにも見るべき番組が無かったので解約したキッズステーションとまた契約してしまいました。たまたま「未来少年コナンが見たいなあ…」とか思ってHDレコーダーで番組検索してみたら、ちょうど第1話からキッズステーションで放映しているところだったので、有無を言わさず(有無を言うような家族とかいないけど)再契約した。第1シリーズの「ルパン3世」とか「ブラックジャック」とかやってて、いつのまにこんなに充実してしまったんだ…。

で、『げんしけん2』。漫画版ではもう少しあっさりと(とはいえ重要なモチーフ)描かれていた笹原×斑目(あれ?順番逆だったかな?いいんだよな?)が、おもっきし番組の半分くらい描かれてるわけで。なんか、反応しそうになってしまった。。。

思えば「○○攻め」とかいう言葉も「げんしけん」で知ったんだっけ。何だろう、と思ってその手のマンガに目がいくようになってしまったのが去年の暮れくらいだった。そういう"まなざし"で本屋の漫画コーナーを眺めてみると、棚のかなりの割合がそういった本で埋め尽くされていたのに気づいてびびった。今まで何で目に入らなかったんだろ、こんなにあるのに。

_ で、数冊買ってみました。全部女王受け関係でした アヘ。

_

_ [統計学][コンピュータ] ブートストラップとミュンヒハウゼン。

会社で見るネットはなるべく仕事に関わらないものを避けようとしてはいるんですよ。ホントです。

で、今日は比較的新しい統計学の概念であるところの、ブートストラップ法に関する論文を見つけた。ブートストラップと言うのは、編み上げ靴の甲のところのつまみ革だったと記憶しているが、どういう方法かというと、ある集団から抽出する標本が多くないときに、それでももとの集団の全容を知るために、無理やりその標本から再抽出を何度も繰り返して集団の全容の情報を得てしまうという一見「ほら」のようなやり方なんである。

で、そんな無理やりな方法だから、靴のつまみ皮を引っ張り挙げて自分の体を宙に浮かせるというほどの意味でこんな名前がついている。

今日見つけたそのブートストラップの論文の表紙には、きれいに彩りされたミュンヒハウゼンが、馬に乗って、自分の髪の毛を上に引っ張り挙げて水溜りを飛び越えんとする躍動感にあふれた漫画が描かれていた。書いたのはホフマンというドイツの数学者であった。
所属してるのはダルムスタット工科大学、というのだろうか。そこのサイトも見つけた。
スタッフの自己紹介ページの中で、この先生の肖像だけ手描きの絵だ。厳格な感じで、上に書いたようなユーモラスな漫画とのギャップが面白い。得意の絵を使ってポスター講義というのをやっているようだ。絵本のような講義。いいですな。

くだんのミュンヒハウゼンの絵もこのページから辿ってみることができる。

IEEE Signal Processing Magazineの表紙だ。でもあれ?良く見るとほら吹き男爵は水溜りを飛び越えることができなかったみたいだな。


2007-11-13 学会の準備、一段落。 [長年日記]

_ 一段落したのでちょっと気分が楽。構成がだいたいできた。本番月末。ポスターセッション。本格的にポスターセッションに取り組むのは実は初めて。国際学会なので英語の説明の原稿も作っておきたい。

スタテステカルな話なので、ビジュアルにしようとしてもなんか似たような曲線ばかり描いてしまう感じになってしまう。ホフマン先生みたいに気の利いた挿絵が書けたらいいのにな。

準備抜かりなくいきたいもんだ。

_ 「ファイト」のビデオ見てみたりなんかして。

そういえば山積みのビデオテープを片付けている途中だったなあ、なんてふと思い出す。取って置きたいものはDVDに焼いてしまおうと言う壮大な計画の半ば。全然減っている気がしない。 で、今、NHK連ドラ「ファイト」のテープを移動中。等速ダビングなのでダビングしつつ視聴することになってしまうわけで。 本仮屋ユイカの話す声はソフトで落ち着いて印象深いものがあるなあ、なんて今更思ったりもする。ほぼ欠かさず見てた。この頃から朝食を抜かないようになったんだなあ。


2007-11-14 横浜から歩いて帰ってきた。 [長年日記]

_ 来週、健康診断があるので、それまでに中性脂肪を落としておこうと思って会社帰りにウォーキング。以前たどった綱島街道を、横浜から菊名まで歩く。途中数箇所、道を忘れてしまったところがあった。帰宅してから鍋。肉なし。鰯のつみれ(これは粗引きが断然旨い)、焼き豆腐、白菜、舞茸、〆にすいとん。


2007-11-15 立て込んでくる。 [長年日記]

 一週間があっというまに過ぎていく。本来の仕事の進みが遅くなり、妄想はふくらみ、学会の準備と安全衛生関係の仕事が押し寄せ、調整役だの癒し系だののペルソナをかぶる。 同僚の子供の通う幼稚園にしまじろうがやってきたというので、放映日を探そうとするがわからない。 いろいろあるのにいまいち焦っていない自分にも一抹の違和感。 ♪


2007-11-16 会社から自宅まで…歩く。 [長年日記]

_ [夜へ急ぐ人]  

 時々やるんだけど、磯子の辺りにある会社から自宅まで夜のウォーキング。来週は定期健診なので、はいはい、中性脂肪を下げる努力というかあがきなんですね。 もう何度も歩いているので道に迷うことは無く、近頃は旧綱島街道の道筋を覚えたので、そこを通って帰ってきたのでした。 歩いているときにはなんかいろいろなことを考えてるわけですが、今日考えたのは、自分が何者になるか、とか、どんな業績を上げた、とかいうことは、人生と言う長い道程の上の道しるべや水準点みたいなもんだということでした。自分がどんな高さにいてどこまで来たのかの目印に過ぎなくて、重要なのはそこに到るためにどんな道を通ってきたかではないんだろうか、なんてね。 自分がどんな身分になるかということより、どんな風にしてそうなったのかが大事なんだと思った。だから、人の成果を横取りして高い地位につくというようなことは、全くもって本末転倒なんだと。 なんか言い古されたような考えだけど、そう思い至ったのは私には驚きでした。そして、驚きからは倫理思想が生まれるのだそうですね。 そうすると目的はむしろ目的に到る道を「善く」辿ると言うことにならざるを得ない。 そして、次の問題は、善いとはどういうことなのか、ということになり、かくして「倫理思想の源流」の論述課題の期日は迫ってくる。


2007-11-17 国会図書館へ。 [長年日記]

 熊本は九州の諸所に向かう街道の起点。薩摩街道・豊前街道・豊後街道・日向往還などの道が熊本城から出ている。というわけで月末の出張に向けてやる気をだすべく、「歴史の道調査」をコピーしに国会図書館に行った。家を出るのが遅くなって、コピーの当日渡しの時間ギリギリで到着。それでも、豊後街道の地図と解説部分を入手できた。  そのあと皇居のお堀沿いに神保町まで歩いていって、阿蘇山の北までの地図を入手。伯剌西爾でコーヒー飲んでたら隣に座った人が嫌煙家で、タバコ吸うとこれみよがしにパタパタやるので落ち着けず。 ♪


2007-11-18 今日は中央図書館へ。 [長年日記]

_ 安全関係の資料をあさりに横浜中央図書館へ。出掛けに何となく色鉛筆をいじってたので、ついでに色鉛筆を使ったスケッチの本を数冊借りる。旅の記録にそういうのもちょっといいなと思うのだが、絵画は自分の中のイメージと実際に描いた絵のギャップが激しすぎて苦手だったのだが、そういうのもむしろ面白いと思える余裕が今の自分にならあるかもしれない。筆のまずさも含めてその旅の途上で感じたことがあとに残るのならそれはいいだろう。

_ さらに伊勢佐木町有隣堂にて漫画4冊とユリイカ購入。

_ ・河あきら『WONDER!』6巻と7巻。今年になっていつのまにか2冊も新刊が出てたんだなー。この人は思春期のちょっと前に別冊マーガレットで知った人だった。軽妙な掛け合いのギャグもいいけど、人生のネガティブなことどもをテーマにしても説教くさくない解決を作品に与えるのが妙手たるところだと思う。節目がちに微笑む女性のしぐさが描かれた扉絵にちょっと見入ってしまう。『故郷の歌は聞こえない』が読みたいんですが、国会図書館の付属施設に行かないと無理っぽいね。

_ ・椎名高志『絶対可憐チルドレン』11巻。『GS美神極楽大作戦』からもうずい分経ってしまったなあ。ヒロインの未来がすでに決まっていると言うシバリが作品の最初のほうからあるので、そこにどんな風に物語が向かっていくのかというのが面白味の一つなのだろう。

_ ・二ノ宮知子『のだめカンタービレ』19巻。今日の買い物は女性誌掲載作品が多かった。まだ読んでない。

_ ・ユリイカ11月臨時増刊号『総特集荒木飛呂彦』。巻頭の鼎談は社会学者の腐女子がしゃべりすぎだ。やおい目線に荒木先生が引いてるし、編集者も話題の軌道修正がうまく行かなくて焦ってる。オタクとかヤオイとかは最近恥じらいを忘れてるようなとこがあるな。反省しよう。まあジョジョの世界は人をして熱く語らせずにはいられない何かがあるのは確かなんで、わたしには若い同僚との共通の話題にもなってたりしてるのです。先日も仕事の指南をして『レッスン4だ!敬意を払えッ!』なんて言ってみたりしてるわけで。表紙のジョナサンとジョセフは連載時の絵からずいぶん変わってしまっていてしばらく誰だかわからなかった。ジョジョ立ちも真ん中のページでみっちり紹介されてた。

_


2007-11-19 ありがた迷惑。 [長年日記]

 多分ここ数年のことだが、冬になるとパソコンのスピーカーからラジオ放送が聞こえてくる。 チューナーと接続しているわけではないのだが、勝手にラジオ日本が聞こえてくるのだ。 極まれに、ストーブが勝手にラジオ受信機になってしまう現象があると聞いた。そんな類の現象なんだろうけど、ラジオって受信料ただだから得した気分にはならない。そうか。ラジオ受信機の価値って、聴きたくない放送を聞こえないようにするスイッチがついてるというところにあったんだな。 今も。古いシャンソン歌手ダミアの「人の気も知らないで」が聞こえている。真夜中にこの人の声を聞くと泣きたくなっちゃうよ。聞こえないようにするためにはどうしたらいいんでしょう。スピーカーの電源切ると当然PCの音声が聞こえなくなるわけだし。 ♪


2007-11-20 遭難本3冊借りて、555。 [長年日記]

_ 夕方の会議に向けてデータ解析をやっていたが時間切れになりそうで焦る。でも一応の結果を得ることができて、会議も有意義なものになったように思う。技術系の会議はデータに基づくもので無いと結論が出ないか、さもなくば声の大きいヤツの言うなりになってしまうんだよな。わたしは声が大きくないからデータを示すようにしたいわけで。まあ良かった。

_ 同僚から山の遭難に関する本を3冊借りた。『生還』『ドキュメント道迷い遭難』『ドキュメント気象遭難』。いずれも羽根田治というフリーライターの書いたもので山と渓谷社から出ている。帰りの電車で少し読む。

_ <言うまでも無く「おかしい」と思った時点で引き返すというのは山での鉄則であるが、君島は、「おかしい、おかしい」と思いながらも下り続けてしまうのである。(『生還』)>

_ 平地で旧街道を歩いているときにはこんな風にして道を失っても、宿に着く時間にが遅くなるくらいのものだが、山のようなところではそれが命取りになる。ごまかしも冗談も言い訳も一切通じない。自分が持っている知恵や気づき、それに体力と装備だけが試される純粋な世界。恐ろしくもあり憧れでもある。…

_ 帰宅すると、PC机の上に

_ 「あきらめるな 時間ある」

_ と書き付けたメモが置いてあって一瞬はっとする。

_ 実は試験勉強のさなかやプレゼンの直前なんかに良くこんなメモを書くことがある。夕べ仕事をしていたときに自分を落ち着かせて仕事に向き合うために書いたものだった。そしてそのメモに従ってやりおおせたときは、結果的にもうまく行くことが多い。どんなにベテランになっても、こんな風にやっていけたらいいと思う。

_ 水曜は休暇。来週の学会の準備を仕上げるために時間をとった。


2007-11-21 結局休養日。 [長年日記]

 みんなが仕事にいそしんでる間に学会準備を仕上げるつもりだったのだが、寝たり食べたり本読んだりして過ぎてしまう。昨日借りてきた遭難本のうち1冊と半分読んだ。ベテランの人でも凍傷で指を失ってしまったりいろいろ悲惨な話が多い。ふとしたときに道迷いを起こしてしまったり滑落してしまうというのが恐ろしいなと思う。 3連休も多分ほとんど学会準備だろうけど、天気と仕事の進捗に恵まれたら、ちょっと行って来たい所がある。まあそんなに危険なところじゃないと思うけど。


2007-11-22 なおみちゃんは雪の中で卓球をしてました。 [長年日記]

_ 「NHK街道てくてく旅。」も、残り1日。なおみちゃんは仙台長町の広瀬川の河原で雪の中卓球なんてやっている。いいよなあ、おまえは。どこに行っても歓迎されて。おれなんて、どこにいっても犬に吼えられるし、地元の人に変態だと思われたくなくてエアロビの人みたいなわざとらしい笑顔で「こんにちは〜」とか言ってるんだぜ。

しかし、なんかやはり人の歩いてるのを眺めてるのもいい。私は名取川をはるか東の太平洋岸まで歩いたりしたっけ、とかいろいろ思い出す。明日は5分延長してフィナーレだ。

_ 今朝方も遭難本を読んでた。3冊あっというまに読み終わる。不謹慎な言い方ではあるが、なかなか面白いのだ。本を読みながら、デジタル地図で遭難地点付近を俯瞰してみるとまた恐ろしさがひとしお。恐怖に質のよしあしがあるとしたら、こういうのを読んでいて感じる恐怖はホラーを楽しむより質がいいのではないか。現場を想像できないと感じることのできない恐怖だし、その想像がたぶん危険予知に少しは役立つと思うからだ。そういう意味で、これらの本は思いもよらないある種の娯楽になっていることは否めない。全く不謹慎な言い方かもしれないのだが、面白半分にそう思うわけじゃない。想像力は人間と他を区別するほとんど唯一のものだと信じている。それを良く刺激してくれるというのは素晴らしい娯楽、という意味では無いだろうか。もっとも、当事者やその近親者の思いまでは想像し切れてはいないかもしれない。だからこそ娯楽などという気楽な言い方をしているのだろう。

_ 今日は気分がいいからもうひとつ書き込んじゃうよ。

今年は沢山の新人が入ってきたので、職場もなんか若返っているような気がして結構会社が楽しい。もちろんわたしも若い人々の仲間のつもりでいる。結構昔の事をうじうじ覚えている性質なので、折に触れ古い記憶〜といってもたかが16・7年くらい昔のことだ〜を引っ張り出して(ああ、書いてみると確かに昔のことだな)、若い人々が入社した手の頃に自分が悩んでいたのと同じことで悩み始めているのに気づく。結局は自分で乗り越えるしかないのだけど、こうしたらどうか、くらいのアドバイスをちょっとは与えてあげられるような年になった。けどそれ以上に、話を聞いてあげられる余裕のある自分でいられることに深い満足を覚える。うまくいっていないときにはそんなゆとりはないから、これは自分にとっても良い状態なんだと思う。

一方で、年嵩らしからぬ発言も自分にはままあるわけで。そのうち若者を煽動するソクラテスと同様の罪によって投獄された挙句毒杯を仰ぐことになるかもしれない。

仕事で絡むことになった新人さんから、一緒にやろうとしている仕事には興味がある、アプローチの仕方が自分には新鮮だ、という類のことを(メールで)言われた。突然下級生から「先輩…これ読んでください!」なんて感じでラブレター渡されたみたいにうれしい気持ちになる。新人さんは男の子です。そしてこの話はオヤジ×新人のBLではありませんから妄想は禁止です。


2007-11-23 連休1日目。 [長年日記]

_ 今日は来週の出張の準備で買い物。手ごろな冬のコートを物色してたけど、安価でそれなりに機能性と見た目が良さそうなものはなかなかないないもんだなあ。とあるお店でジャスト1万のコートを見つけて「あ、これはいいな」と思って触った瞬間に他の客に売られてしまったという。。。

あと会議英語のCDつきのテキストを買ってきた。こうやって不安をあるレベル以下に下げていこうというのは、悪あがきとか浪費とか言うのとは絶対的に違う。それは明日への歩みなのだ。ううう。。。(なぜ泣く?) 今年初めて灯油を買う。あったかい部屋には危機感が無いです。でも、ずっと使ってなかったファンヒーターが順調に動き始めるまでにちょっと掛かりました。白煙が立って、うぉって思いました。そろそろメンテか買い替えがいるのですかね。今は順調に稼動中です。 ♪


2007-11-24 四元さんはすげえな。 [長年日記]

_ 街道てくてく旅。の特番見た。四元さんは来年四国巡礼の旅に出るらしい。札所から札所までの間、ものすごく長いところもあるみたいだ。いいなあ。年の数だけ逆打ちすると死者のよみがえる旅。あ、これは「死国」ですね。私もいつか行きたいが、リタイアしてからかな。


2007-11-25 原稿書く。 [長年日記]

_ 3連休かけて出張準備はまだ整ってない。押し迫ってきたプレッシャーでだいぶ能率が落ちてきているみたいだ。英語の台本を作成。あまりにもボキャブラリがなくて、すべての単語で引っかかる。英語でディスカッションなんて、まともにはできないな。この点に関してはレベルがものすごく低いことを認めるほかは無い。しかし学会とか論文とか、これが初めてじゃないのに、なんかやりにくい。今までよりも少しレベルを上げたいなんて思ってしまってるんだろうか。

放送大学の通信課題をやる余地も捻出しなくてはいけない。まあこんなことで悩むのはしょっちゅうだ。そして、あきらめないことが大事なんだとわかってはいるのだが。

_ 自分を励まして、撤退しないようにするだけのこと。たぶんもがき続けてるうちに何とかなるでしょう。


2007-11-26 図を作る。 [長年日記]

_ 昨日原稿ができたから今日は図。この作業は工夫すればするほど面白いしプレゼントしても完成度が上がる。でもあまり時間が無い。タイトルをでっかく印刷するのが結構面倒くさかったりして。ワードのワードアートはデザインが狂ってダメだな。ホームページビルダーのウェブアートの方が良い。

_


2007-11-28 熊本1夜目。 [長年日記]

_ とりあえずホテル。もう少々個人リハーサルが続くが、お決まりのように今宵は同僚と馬刺しアンド熊本ラーメン。とりあえず寝る。暖かい。


2007-11-29 熊本2夜目。 [長年日記]

_

午前中はポスターのための切り張り工作をやって、午後から開催のシンポジウムに参加。お客は結構いる。人の発表を聞いているうちに、自分の発表はこのシンポジウムにはあわないのじゃないかという気になる。ストーリーもなんか難しいし。仕方ないので一枚、漫画みたいな絵を加えてあるんだけど、どうなることやら。

夜はレセプションで飲み食い。同僚が知っているというロシア人女性が参加していたので、少し話をした。自分の仕事を愛しているようで、なかなか思うところある。やはりもう少しコミュニケーションの能力を伸ばしたいな、という気になってきた。

_ 明日が発表本番。もう少し準備しておこう。


2007-11-30 熊本3夜目。 [長年日記]

_

3日もいるとここに住んでいるような気分になりますね。

_ さて、本番でした。

_ 夕べもだいぶ遅くまで準備してたのだが、論旨を整理して台本を手直ししていると、論旨の甘い点に(こんなときになって!)気がついてしまい、若干の説明の修正を行った。正直私の話はこの学会でもかなり異質。

でも、たぶん好評だったと言って良い。一時は10人以上の聴衆が私のポスターの前に集まってくれた。私の抱えているのと同じ問題意識を持っている人もいたし、昔読んだテキストに描いてあった一本の単純で面白味のなさそうな曲線に実は深い意味があったということに思い至ってくれたらしい人もいた。何よりうれしかったのは、今回の学会でキーノート・スピーチをした著名な(と思うが寡聞にして知らない)先生が、私の説明を丁寧に聞いてくれて、「いいねっ!」というようなことを英語で言って握手してくれたことだった。やはりぎりぎりまで粘るというのは良い結果を生んでくれるのだろうか。ただし精神が混乱しないならば。英語はもう少しましに話せるようにしたい。聞き取りもできるようになりたい。

 さあ、落ち着いて熊本の夜をしんみり味わおうか。♪


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