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2006-07-26 [長年日記]
_ [読書][統計学] サルツブルグ『統計学を拓いた異才たち』
試験勉強をせねばならないのに面白そうな本を買ってしまった。著者は統計学でドクターを取ったアメリカ人のようだ。ピアソンとフィッシャーの仲を取り持つ「親愛なるゴセット氏」(スチューデント)の話、ポアソン分布がポアソンの発見でなくガウス分布がガウスの発見でないといったことは名称由来の法則と呼ばれること、バイオメトリカという雑誌はピアソンやゴルトンによって作られ、ダーウィンの法則を平均値・標準偏差・スキューネス・カートシスという4つの母数の変化によって示そうとした動きと関連していたこと、のちに平均値と標準偏差の比が多くの場合一つの形の分布に従うこと、その一般性を示したのはブートストラップ法で著名なエフロンであること、フィッシャーは幼少の頃から目が悪く、そのためにかえって幾何学的センスを磨き、さまざまな証明に多次元幾何学を用いたこと、などなど。