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2014-02-02 [長年日記]
_ [漫画] 「オズマ隊長」「ロップくん」「タイガーブックス」「マアちゃんの日記帳」「未来人カオス」、手塚治虫。
手塚先生の全集を読み進んでいくのも実はひそかに進行中なのだが、月に10冊ずつのペース。全400巻のうち今130巻あまりまで来ている。
「オズマ隊長」は新聞掲載で、文章6-7割で残りが漫画という形式で、意外に読むのに時間がかかった。人間の成長を促す薬が発明された未来、大人の世界を子供の視点から言わば二重チェックする世界的なシステムができる。その名も「こども連盟」。薬で能力を強化されてはいても所詮は子供だなと笑ってしまう。1961-1964の間にサンケイ新聞で1088回にわたって描かれた。連載開始時の手塚先生のご挨拶には「十年たって、はたしてこんな事件がおこるかどうか、みなさん、十年たってからたしかめてください」とあり、全集のあとがきには「しかし、まだオズマ隊長が活躍する時代にはちょっとはやすぎたようです。…ではみなさん、『二十年たって、はたしてこんな事件がおこるかどうか、二十年たってからたしかめてください』」とあり、全集収録時に、十年を二十年に変えたとある。あとがきが書かれたのは1981年頃になる。上記の「二十年」後はおそらく2001年と言うことだろうが、手塚先生の見積もりはまたもや早すぎたということになると思う。だが、ここにもまた人間の自己言及性を見ることができる。今活躍している科学者たちの一部はもとをたどれば手塚先生の未来予測に支えられながら技術を進歩させていると言えなくもないからだ。手塚先生がそのように技術を前進させることを意識していたかどうかはよくわからないが。ちなみにオズマの相棒はアッペというでしゃばりな女の子。医学関係の人が「急性虫垂炎」をアッペと呼ぶことに無関係ではないだろうと思う。
「タイガーブックス」は全集のために新たに付けた名前で、短編集をこのシリーズに収録している。「ヤジとボク」は良く覚えていて、元ネタが『アルジャーノンに花束を』だということも雑誌掲載時に読んだ時すでに知っていた気がする。アルジャーノンは文章で読んだことは確かまだない。NHKラジオドラマに翻案されていたものをたまたま聞いた機会があったのだ。
「ロップくん」は1965年の作品。何でも作り出すことができるロボットが活躍。ワンダースリーと時期が重なっているようだ。
「マアちゃんの日記帳」1946,毎日小学生新聞が戦時下で小国民新聞と改名されていたころに連載。全集には全作品は収録されていないようだ。手塚先生のデビュー作。全集にはほか8編収録。
「未来人カオス」1978年の作品。友情をテーマとしたスペースオペラ。こういう連載作品が手塚先生の骨頂と思っているので(異論はあろうが)、久しぶりに楽しんだ。巻末に第一部完とあり、描き下ろしを計画されていたのではないかと言うことだ。
_ 英会話の師匠(英国人女性・最近グラマラスなことが判明)が、ヒアリングが苦手でイギリスの文化に興味がある俺のためにBBCのプライア教授のプログラム"Britain BC"を勧めてくれていて、クラスの時にもちょっと解説してくれる。そんなのもあって、ドルイドのことに興味が出てきた。WikipediaやGoogle Scalarで調べてるうちに、中央大学の紀要に「老賢者の日欧比較--メルランとサルタヒコをめぐって」という文献があることがわかって、これは読まねばならんと思った。俺の学校のOPACで検索して、そこから複写依頼のリンクをたどって依頼を申し込もうとした(こういうことができるのが大学生ならでは)のだがエラーが出る。直接八王子の中央大学に行くのも面倒だし、学習センターに紙で複写申し込みを入れるのも面倒だ。国会図書館に直接依頼する手もあるが、論文とはいえ著作物を100%コピーするのってできたんだっけ?良くわからず。手間取ってるうちに論文読む誘因が下がるのが問題だ。プライア教授の本(ペーパーバック)を読む必要もそのうち出てくるかもしれない。
_ 世界一有名なドルイドはおそらくアーサー王伝承にあらわれるマーリン(メルラン)だろう。高校時代に読んでもう内容はほぼ忘れている「アーサー王宮廷のヤンキー」を思い出して、Wikipediaで記事を読んでたら、「ニューディール政策」ということばはこのマーク・トウェインの作品にあらわれた語から来ているとのことだった。マーリンと魔法合戦で勝利する現代(=1889年)の技師ハンク・モーガンは大変優れた人で、5−6世紀ごろの日食のことを知っている。それが彼の身を救う。ここだけ覚えていた。
_ 春節だった。
ちょっと出かけて何となく足が向いた中華街は春節でにぎわっていた。関帝廟にも媽祖廟にもお参りしてきた。春節に中華街に出たのは初めて。肉まんを買い食いしたのも初めて。