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2018-05-15 [長年日記]
_ 昨日の帰りのバスの運転手の人のアナウンス。「車窓から見える新緑が綺麗です。終点です。1日お仕事お疲れ様でした。」
おまへのことを「DJドライバー」と呼んであげやう。
_ 報告書を書いたりするときの私は極めて筆が遅いのである。何とか克服したいと思いつつも、参考資料など当たっていると数々の捨てがたい事柄に出会って感じ入ってしまい、筆が止まる。丁度、喧嘩の天才なのに夕焼けを見ると戦えなくなってしまう「夕焼け番長」のように、である。例えが古くて拾えなくても構わない、続きを書く。それで今日は、質量分析という地味なようだけど重要な話を調べてたのだ。電子の発見に大きな貢献のあったJ.J.トムソン卿は、質量分析と同位体の発見を同時に成し遂げたという実験物理の巨人であるが、同じような実験を電磁波を実証したヘルツも行なっていた。彼はクルックス管の中に陰極線に対して垂直方向の電場がかかかるような電極を設けたのだが、この電場は陰極線に何ら作用を及ぼさなかった。そこで彼は陰極線は荷電粒子のビームではない、と結論した。よく知られているように、陰極線は電子ビームであるというのが事実だ。実は彼の実験は真空度が足りず、不純物粒子が電極についてそれが電場を遮蔽してしまったということだ。それでもヘルツの偉大さには変わりがないだろう。そんなことを思った。
ステキなバスの運転手さんですね! <br>
まあ気分によってはイラッとしそうではあるけどね。