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2021-03-25 [長年日記]
_ 仮定を明らかにしておけば正しい解に至る、というのは、現実世界には必ずしも多いわけじゃ無い。だけど稀に、そういう素性の良い問題に行きあたることがある。ただ、そんな正解に辿り着くための道が短いとは限らない。でも、それは正解は一つじゃ無い、みたいなこととは全く違うのだ。素性の良い問題に出会ったら、自分を偽るわけにはいかないし、計算機の補助を借りることはできても計算機だけの力では解けないかも知れない。それでも、必ず一通りの正解があるのだと気づいたら、やはりそれを目指すしか無いのだ。難問では無い、答えがあることは分かっているのだ。その答えに辿り着けないのは自らの無知無能の証拠であり改善していくより無い。そのためにはまず、その問題が正解は一つじゃ無いという真の難問なのかそうで無いのかを峻別する必要がある。
そうは言っても、計算機で検算のできる今の時代は良い。自分のようにノートを見直すたびに自分の計算ミスを見つける人間にとってはそれなしに進むことはできない。本当に紙と鉛筆だけで仕事を完結させた先人の仕事には驚きと感謝しかない。