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2022-04-30 [長年日記]
_ 連休2日目。もう明日は5月。日中は心地よい快晴。夜は肌寒いくらい。昨晩はWowwowドラマ『闇の伴走者』を第3話まで視聴。劇中手塚治虫を思わせる死去した漫画家の絵を描いたのは田中圭一。やっぱりかw ドラマで言及される手塚の 『ペーター・キュルテンの記録』は『鉄の旋律』『時計仕掛けのりんご』と共に、高校時代に漫画文庫で読んだ思い出深い話。そこに描かれた異常性欲者という存在や、劇画を取り入れた手塚治虫という事実は、同時期に意識的に読んでいた夏目漱石や森鴎外やエドガー・アラン・ポオや創元推理文庫のエーリヒ・ケストナー作品と多くのSF作品ーとりわけフレドリック・ブラウン、バローズの火星シリーズ、ロバート・シルヴァーバーグ、山田正紀などと並んで、現在の自分の興味に少なからず影響を与えている。ドラマの方には久松文雄『冒険ガボテン島』『スーパージェッター』など物心ついた頃の作品のことなんかも出てきて興味深かった。というか主演の松下奈緒、好きなんよ。
_ 今日は歯医者⇨図書館⇨床屋⇨放送大学学習センター⇨買い物という流れをこなして帰宅後はテレビの録画をあれこれ見る。しばらく見てなかった「かながわ旬菜ナビ」ははるるんから新たな旬菜キャッチャーに交代してたのに驚いた。土曜スタジオパークの黒島結菜に見惚れてた。「アシガール」のコミカルな役のイメージが強いのだけど、この人は正統的な美人女優だったんだなあ、なんて。朝ドラ久しぶりにちゃんと見るかな。大河も毎週見るようになったことだし。ここまでの話と全然関係ないけど、明日はちゃんとした麻婆豆腐作って食べたい。
_ 今日図書館で借りた本の中には、アラン・ソーカルが槍玉に上げていたジャック・ラカンの本が含まれている。『エクリ』というやつで、これは講演の内容の聞書のようだ。。ラカン自身による著書はあまりないらしい。借りた日本語版の序文には日本語版に寄せるラカンの言葉が書かれている。それによると、彼の望みはこの序文を読んで日本の読者が即座にこの本を閉じることにある、とのこと。なかなか面倒臭い人物のようだ。この序文を読むと、どうもラカンが科学の概念を用いて語ることは鼻からその科学的厳密性などどうでも良いように書かれている、というように読めた。だとすればソーカルの批判はネタにマジレスするようなだいぶ的外れな行為なのかもしれない。ソーカルのラカン批判は実はラカンその人に対してではなく、そこに書かれた科学的にはたわごととも見える言及を、科学的真実であると読み取ってしまう迂闊な読者に対するもの、と考えた方が良いのかもしれない。