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けいりう堂日記

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2022-04-02 [長年日記]

_ あーあ。またベイズの定理からやり直しだよ。 ⇦ このセリフ死ぬまでにあと何回いわなきゃならないんだろうか。R.A.フィッシャーの『統計的方法と科学的推論』(岩波、1962)が魔窟から出てきたのでパラパラ。はしがきに続いて出てきたのがこのトマス・ベイズな訳で。ちなみにはしがきのところには論敵ピアソン親子の親の方をこき下ろすこと「奇妙に混合した性格」とか「かれの数学、科学論文のみじめな弱点は、かれが自己批判し得なかったこと…」とか(おそらくは自分の性格を棚にあげて)辛辣この上無いのが笑える。さすがはエクストリーム・アイロン発祥の地の学者だ、変な褒め方だけど。

_ 何で知ったか忘れたが、市の図書館で借りた木村朗子(さえこ)『妄想古典教室』読んでました。感想→「あはははは」。神功(”じんぐう”と読むの今知った)皇后の話とかも興味深かった。絵巻とか梁塵秘抄とかが出てきても割とすんなり読み進めたのはまさに放送大学でその手の講義を幾つも受講したおかげだなあ、なんて思う。まあどの程度本意を理解できたかはわからないけど。次の予約が入ってる本なので期限内に期限内に期限内に読了できて良かった。もしかして買わずに借りるようにすれば積読は減るのか? 当たり前か。読まなくても返却期限は来るからな。確かにこの先、どんな本も所有せねばならないという理由は無い。本は減らさなくちゃ。これも死ぬ準備だ。

_ 追記。ベイズの定理と乗法定理を混同してたことに気づいた。気づけてハピネス、だなあ。ハピネスと言うことで、矢野さんの『予測不能の時代』もほぼよみ終わったのだが、この人たちのやってるAIは良くある機械学習、特に強化学習とはアプローチが違うらしく、データのないゼロの状態から勝手に学習して、例えば腰と膝の関節だけを曲げられるロボットがブランコを漕げるようになったり鉄棒でスイングできるようになる。動画見てビビッた。得られたデータからモデルを作ってそれによる予測をするのは一緒なんだけど、予測と違う結果が得られた時が重要なんだとか。数理的な記述はこの本には無いので、別途論文でも読まないと詳細わからないが、動画を見てる感じだと、ロボットはとにかく最初は良くわからないのでランダムに屈伸してるだけなんだけど、あるところから急に(動画が途中を省略してるせいでそう見えるのかもしれないが)スムースな動きをし始める。さらには、人間がブランコ漕ぎする時とは違う屈伸の仕方を始めてしまう。この間10分とかからないのだそうだ。この「突然スムースに動き出す」と言うのが、補助輪を外して自転車を漕ぐ練習をするときの感じにすごく良く似てるなあ、と思った。合点がいくとかコツを掴むとかがどう言うことなのかを教えてくれてるような気がした。

_ と言うところで灯油が切れた。一缶ぐらい買っといた方が安心かもしれないけど、まあ止めとこう。どてらその他で暖を取る。いざとなれば電脳膝掛けもある!違う、電気膝掛け。電脳○○はシロさんのパクリだ。さて、気になってた計算もできたのでもう今日は電脳風呂に入って電脳寿司を食べながら電脳ビールとか電脳ホッピーとか飲みますか!


2022-04-04 [長年日記]

_ 雨降り。今日は夜ヨーガを予約してたのに、打ち合わせが定時刻に終わらず予約料金を無駄にしてしまったので主催者を恨んでいる。コノウラミハラサデオクベキカ!エコエコアザラクエコエコザメラク。アブドル・ダムラル・オムニス・ノムニス・ベル・エス・ホリマク。しーうーのあらまんちゅー。最後のは呪文じゃないと思うがよくわからない。今頃原因不明の頭痛に悩まされていることであろう。代わりと言ってはなんだが銭湯行った。銭湯は良いなあ。恨みごともアウフヘーベンできるよ。でも早く晴れて。。。


2022-04-05 [長年日記]

_ 久しぶりにウォーキング&銭湯。途中佐賀のラーメン出す店に。そうそう、BSよしもとっていうチャネルが開局したんだが、昼間チラ見したら見慣れた鋭利な顎の女子アナが。赤間さんじゃないか。「あっぱれ」卒業してここに来てたのか。でも吉本の番組はあまり見ないかもなあ。あっぱれの次のMC誰かな?


2022-04-06 [長年日記]

_ てな訳で水曜ヨーガ。なかなか快適。血圧も適正。銭湯三昧の、特に炭酸浴のおかげだな。ヨーガもだけど。帰宅。この時間のNHKラジオ第一は大竹しのぶの喧しい番組をやってるので第二を聞く訳です。英語の番組ばっかり。でもそっちの方が好きだよ。

先日借りてきた『妄想古典教室』はほぼ読み終わった(先日読了した様なこと書いてたが、実は最後の章をまだ読んでないのだった)。そこに書いてあった堀口蘇山『関東裸形像』は横浜の図書館に所蔵されていたので先週末閲覧に行った。まあ確認しただけのことだが、小さなオチンチン様のモノの付いた北条政子(平政子と書いてある。北条氏は平家なんです)像とかがちゃんと載ってることを確認。こう言うものがそこにある、と言うことを知ってるだけで今はいいや。で、今新たに借りたのは『羞恥の歴史』ってヤツ。そう言えば読みかけの『ヴァギナ』がどこか魔窟の奥に埋もれているのだった。


2022-04-07 [長年日記]

がきい  銭湯帰りに見かけた自販機のポスター。隠れてる文字は多分「ち」だったと思う。

2022-04-08 [長年日記]

_ 未明。昨晩はウォーキングしながら混合問題のことを考えてたのだった。条件付き確率で書かれた式から混合分布のグラフを描くのってどうすれば良いんだ?読んでる参考書に載ってる絵の描き方が分からなかったのだった。しかし流石は現代逍遥学派。思いついた。「条件付き確率なんだから条件文でプログラム書けば良いじゃない」ホントかな。帰宅したらなぜか眠かったので試さずに寝る。それでどうなったかと言うと、枕元から何か黒坊主のようなものが立ち現れてきて私に襲いかかろうとするのだった。私にはわかっていた。その黒坊主は混合ガウス分布に従う乱数の塊だという事。そしてそんなこと現実にはあり得ないことも。あり得ないあり得ないと否定していたらようやく夢から覚めた。ああ恐ろしかった。こんなにくだらない夢ではあっても、夢の中では現実と変わりがない。現実に恐ろしい目にあっている時に、それを否定する事には膨大なエネルギーが要るだろう。しかもそれでその黒坊主が消えてくれるとは限らないのだから、なかなか楽観的に生きるというわけには行かない。この黒坊主は私のシャドウなのだろうか?


幼い頃に夢で見たシャドウは道端で物乞いをする小男で、ほとんど喋らないのだが、私がその前をおっかなびっくり通り過ぎようとするときに限って「うわん」だか「がもう」だかわからない声を一声発して私を恐怖のどん底に叩き込むのであった。それに比べると、今日再会したシャドウは随分貧相になってしまって、ヒトの形ですら無い。ヒトどころか混合分布に従う乱数だよ。乱数の塊に襲われるなんて、統計学が嫌いになってしまうじゃないか。何かのばちが当たったのに違いない。その後また変な夢を見た。さびれたゲーセンのパチンコ台にチンピラが置いていった残り玉でパチンコを始めるのだが、2、3発穴に入ってすぐ終わる、という夢も希望も何にも無い夢。なんでこんな夢見るかなあ。吾妻ひでおさんが『失踪日記』の中で、失踪中の寒い夜に寒さに耐えている夢を見ながら実際の寒さに耐えてた、という話を描いてたのを思い出す。全然夢の役に立ってない夢、というやつ。寝てて疲れたので二度寝します。

_ アニメ『平家物語』最終話やっと見れた。感涙。徳子。。。

_ その後、ドラマ『私の正しいお兄ちゃん』見てるのだが、山谷花純が良すぎて嘘くさいドラマに凄いリアリティを与えてる様に見える。良い役者って脚本を甘やかしてしまうのかも知れないなあ、なんて。


2022-04-09 [長年日記]

PRMLの図 日本語版PRML下巻P148の絵、みたいなヤツ、描いた。正直言うと同ページにある同時分布を使って描いたものじゃないのでこれから修正するところ。ただ、修正したところで絵が変わると言うわけではない。

2022-04-11 [長年日記]

_ すっかり春だなあ。陽気に浮かれて「バラライカ」の替え歌カラオケで歌いたくなる。


2022-04-12 [長年日記]

_ 春暁じゃのう。1時間ほどのウォーキングでめっちゃ汗かく。今日の銭湯は少々遠征。黒湯の露天と高濃度の炭酸浴と水風呂!サイコーだ。サイコーと言えばアンソニー・パーキンスだ。


2022-04-13 [長年日記]

_ 『つばめティップオフ』に出てくるアレクセイ学院のキャプテン・水葉マチがとても好きになってしまってどうしたら良いんだ。あ、そうだ。こんなときこそ!あほすたさんがやってたヤツがあるじゃ無いか。二次元のキャラがすきでどうしょうもなくなった時に、とうとう自分を登場人物にしてそのキャラと恋する漫画を描くって言うヤツ。でもこれバスケット漫画なんだよなあ。自分を登場させたとしても、一緒にプレイとかするとあまりにもリアルの自分とかけ離れてて意味が無い。おお、なかなか難しいじゃ無いか。続く。いや、続かんだろ、これは。


2022-04-14 [長年日記]

_ ワクチン3回目打った夜。どうせ副反応で仕事にならんだろうと思って早めに上がって入浴。『湯を沸かすほどの熱い愛』見た。宮沢りえの末期がん患者の演技がもう。。。なんて、途中まで感涙の作と思ってたら、終劇に向かってどんどん不穏な感じになり、なんと最後は火葬場じゃなくて!いやいかんだろこれwww 邦画ってこんなのばかりかよw 服部昇大『邦キチ映子さん』の世界は至る処に実在していたのであった。前半でカツアゲされた涙、返して下さい。

_ 特に副反応がひどい、と言うほどでもない夜。明日はまあまったりと過ごすかと。広瀬すず主演『一度死んでみた』を見た。感涙と言うには程遠い。つうか、一日の間に遺体を焼く(寸前の)映画2本見るとはw


2022-04-15 [長年日記]

_ 副反応対策で休み取ってる日。朝からずっと寝床で聴いてたラジオにも飽きた。よっしゃ 確認ダイアログにOKの和訳として「よっしゃ」が出てくるアプリがあると聞いたのでダウンロードしてみた。ホントでした。副反応は筋肉痛と胃の痛みとしてジワジワ来てる。運動してないのに筋肉痛だけ出るとなんかすごく損した気分ですよね。よっしゃを確認したからアプリは削除するか。Keepaっていう奴です。

_

副反応が収まってきたのでまた邦画見る。『ネガティブ・ハッピー・チェーンソー・エッヂ』原作は読んでた。主人公・山本陽介に市原隼人、ヒロインはなかなか良い関めぐみ。主人公に強い影響を与えて早逝した能登役に三浦春馬。二人の共通の友達・渡辺に浅利陽介。いけない、また浅利陽介と濱田岳を間違えちゃった。能登役の俳優自身も早逝してしまったと言うことが、この作品を見るものに特別な感情を与えてしまうのは仕方の無いことだと思う。


2022-04-16 [長年日記]

_ 接種3日目でようやく常態に戻りつつあると言う実感。でも寝たり起きたりでだらだら過ごす。お風呂に入れるのは幸せだなあ。と言うわけで、『Skullduggery』見た。英語の字幕見ながらでも、早口過ぎるし言ってることは良くわからなかったが大筋にはあまり関係なかったかもしれない。そして、やっぱり原作に相当するヴェルコール『人獣裁判』は全くクレジットされていないのだった。物足りなくてオーディオコメンタリをちょっと聴いてみる。話してるのは2人のFilm historiansとパッケージに書いてある。まあおすぎとピーコが話してるようなもんだろう。直接の関係者ではないようだ。冒頭、二人はテレビで昔放映されたのを見たと言う話をしてるようだ。二人は直接は会っていないようで(DVDとして復刻されたのが昨年らしいのでCOVIDの影響で遠隔で話してるようだ)、そのテレビ放映の時の記憶の確認から話が始まってる。きっと、アメリカ本国でもずっとDVD化されなかった幻の作品ということなのだろう。もしかしたらこの後で原作のことに触れるところがあるかもしれないが、まあ確認は後日にしよう。とりあえずバート・レイノルズはトロピ(猿と人類とのミッシングリンクとされる)の女の子(トパージアと呼ばれている)の父親ではなかった。彼には酒好きの相棒がいて、そっちの方が酔った勢いでトパージアを抱いちゃったのだった。パプアニューギニア奥地で発見されたトロピはなぜかこの男に懐いてしまう。トロピは全身に金髪のような薄い色の毛を生やしていて、しかし顔の部分はほぼ人間であり、当然の如く衣類など身につけてない(人間に使役させられるようになってからは半ズボンみたいなの履かされたりしてるけど)。毛に覆われてはいても体のラインがはっきり出てしまうので、酔眼にはそれなりに色っぽく見えてしまったりしても仕方ないなあ、と思う。まあ見ないことには伝わらない。すごくお薦め、というほどの作品でもないのだけど。


2022-04-17 [長年日記]

_ 日曜日。なんとなく「こころの時代」の歎異抄の話とかプリキュアなんか見て始まった。プリキュア、フォーマット変わらんなあと思ったけど、変身する時になんか食べてるー!今日もダラダラ生きるぜ。

_ そういえば映画『テルマエ・ロマエ』も見たんだった。上戸彩、なるほど平たい顔族(の美人)だった。II見るかどうか迷うなあ。

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_ うにゃ [IIも楽しかったよ]

_ けい [うーむ。見るか。]


2022-04-18 [長年日記]

_ という訳で怠惰すぎる3日の休みが明けて雨の中夜ヨーガへ。やはりこれだな。


2022-04-19 [長年日記]

_ 日付変わっチーター。日ペン少しやってもう寝ようとしてたのに、20年以上前に適当に取り付けた棚の木ねじが緩んで置いてた鍋が落下。その間人生を共にした馴染みの土鍋が割れました。合掌。昨日の朝炊いた玄米鶏釜飯がこの方の遺作となってしまった。おそらく緩み切ってたところに千葉の方で起きた最大震度1の地震がきっかけで落ちたようだ。地震の被害は震度だけでは決まらないんだなあ。。。即席で取り付けてさあ今度こそ寝ようと思ったのに、かにぱんお姉さんのことがどうしても気になってネット検索。あわわ。ウィキペディアに記事できてる。この人も「永遠の17歳」を自称してるよ。井上喜久子お姉ちゃんの教徒だったのか。でもプロフィールに生誕1979年ってしっかり書いてあるんだが。静岡朝日放送の番組がどうしても見たくてつべのチャンネル登録しました。メロン風味バージョンのメロングリーン(そんな色名あるか知らんが)の衣装、新鮮で惚れ直した。いやもうほんとに寝ますって。

_ 仕事がらみの論文読んでみた。複雑な計算が発散定理とストークスの定理で簡単な線積分に直せる、みたいなことが書いてあってこのヤローすごくカッコいいなあ、なんて思った。イケメンな論文。僕にはできるだろうか?こんな計算。


2022-04-20 [長年日記]

_ 日付変わっちゃちゃ壺茶壷。もう寝ようとしてたのだが枕元に久住昌之さんの『面(ジャケ)食い』があって少し読んでたらニンマリしてしばらく読み進んでしまうわけです。なんでこんなに久住さんの食に対するツボが自分にとってもツボなのだろう。いや!そうじゃない。1981年のガロに載った『夜行』を本屋で立ち読みしてて笑いが堪えきれなかったあの時。あれ以来ずっと僕は久住さんの食の嗜好の影響を受け続けてきた。僕の今の好みは久住さんにたっぷりと刷り込まれて出来上がってしまったのだ。だから久住さんの手がけたどんな作品にも涎が出るようになってしまったのだ。なんてことをしてくれたのだ。いや、もう寝ますけど。昨日もこんな感じだったなあ。。。

_ 夜ヨーガへ。股関節の調子が良い。左右開脚もなかなか。しかし!替えのパンツ忘れたので久しぶりのノーパン帰宅になったしまった。それで思いついたけど、今度ノーパンでしゃぶしゃぶ食べようかな。これぞノーパンしゃぶしゃぶ。誰の得か。


2022-04-21 [長年日記]

_ 雨降り。久しぶりの実出社。久しぶりの立ち食いそば朝食、久しぶりの社食昼食、帰りがけに金カム最新刊買って電車と家で読む。五稜郭の戦いがすごくワクワクする。そして久しぶりのデリーレトルトカレー夕食。久しぶりが多すぎたせいか、久しぶりに聴く「東京03の好きにさせるか」、聴きながらうとうと。内容なんもわからなかった。もう寝ますけど、ソーカル事件の本が枕元にあるので気が向いたらまた夜更かしになるかも。ソーカル事件のどこが面白いかがわかるならなかなかのもんだと思うけど、残念、あまりわからない。ただ、単に語感が似ているというだけではアナロジーではなくダジャレであり、現代を代表する哲学者であってもそのダジャレをついつい吐いてしまいたくなる誘惑には抗いがたいものなのだろう、と考えた。まあ確かに、その真意がわからなくっても「不完全性定理によれば」みたいなことを言ってみたい、という気持ちはわからんでも無い。言葉を操ることを生業とするものが、その語意の厳格性からはむしろ大いに自由であり、過剰に自由であればあるほど言葉の使い手としては上等であるように見えてしまうという傾向は興味深いことで、言葉のルールを司る神-そんな存在があるとしてだが-とズブズブに馴れ合っているような印象さえ受ける。


2022-04-22 [長年日記]

_ 昨晩の大雨から一転、晴れた。ソーカルの本、Amazonの品書きを見ていると「訳が稚拙なために低評価」というレビューが目につく。翻訳本のレビューで良く見るやつなのだが、どうしてかこのようなレビューに苛立ちを覚えるのだった。おそらく、ならばどういう訳がより適切なのかを示すこと無く批判だけをする事に、言いっぱなしの無責任さを感じたのだと思う。Amazonのレビュー記事は、その情報としての対称性や、記事の正当性に対する検証といった、普通の発言の場においては当然要求されるべきルールがないにも関わらず、発言の与える影響は大きい、という実に特殊な場なのだ。この特殊性ゆえに、「秀逸な記事」(あるいはそれこそ『稚拙な』記事も)集めて並べてみたら面白いだろうと思う。

それはともかく、その批判的記事の中に「噴飯もの」という表現があって、この言葉の起源が気になった。この言葉を初めて使った者はどんなつもりで使ったのだろう。噴飯とは文字通り、食べてた飯を思わず吹き出すほどおかしい、ということだが、単に滑稽なだけの時には使われない。「天津・木村のエロ詩吟は噴飯物だ」と書いたら、それは「飯を吐き出すほどの面白さ」というよりも、「くだらなくて笑っちゃう」とか「エロすぎてむしろ腹が立つ」と言ったニュアンスになるだろう。だが問題は、「噴飯するためにはまずそのための飯を頬張らねばならない」ということなのだ。想像してみて欲しい。目の前で批判されるだけ、というのも嫌なことだが、そうする代わりに目の前でわざわざほかほかご飯をかっこんでから「ぶほほほ」とその口の飯を吐き出す奴がいるのだ。こちらを侮辱したり天津・木村のエロ詩吟を侮辱するのにわざわざそこまでやるのかお前は、と言いたくもなるだろう。せめてもう少し語感が優しくならんのか。「もし今私の口の中にご飯が入っていたら吐き出してるところだよ」とか。念のために書いとくけど天津・木村には何の罪も無い。エロ詩吟大好きです。一番好きなやつは「して して またする」っていうシンプルなやつ。

_ 晴れたと思ったら暑い。ちょっと気分悪くなった感じ。あかぬ。


2022-04-23 [長年日記]

イノダコーヒー昨日一昨日あたり信じられないくらい体がだるくて今朝はゴミ出しもせずに昼まで猫と寝てた。今や我が家の猫も二匹。猫のじじいと人間のじじいが寝汚くしている様は傍目には哀れに見えることだろう。誰も見てないけど。午後やっと起き出して県立図書館の本を借りに横浜駅へ。その前にポルタの一風堂で今日初めての食事。替え玉ももらったので満腹。借りた本パラパラ見ながら帰宅。会社の先輩さんがこの本を引用してて色々引っ掛かりを感じた挙句やはり前後の文脈を読まないと意図がわからなくて借りた。文脈は大体理解できたのだが、また読まなくても良い本を読まされてしまったような気分にもなる。とは言えもう少し調べは続くのだった。これは統計学の本。この分野の本って、統計学自体が体系化されてないということもあって、用語の定義には揺らぎがあるのが鬱陶しいところだ。ソーカルが槍玉に上げそうな恣意的にミスリードを誘うようなものに巡り合っていないだけ幸運なのかもしれないが、機械学習やデータサイエンスの隆盛に乗って粗製濫造気味と見える。読者はとりあえずpythonやRのコードを写経して計算ができればわかったつもりになれるから、そういうニーズに応えてくれる本が売れてしまうのは仕方ないことだとも思う。受験参考書が売れるのと理由は一緒なのだ。自分にもそういうところはある。しかしもうそれらを追い続けても満足できない体になってしまったし、そういう投資に対する効果も期待できなくなりつつある。さらには、今やその気になれば原典を直接紐解くことは簡単な時代だ。お釈迦様が本当はなんと唱えたかはわからないけど、ボルツマンが何と書いていたかを正確に知ることは可能なのだ。

_ 普段飲んでるUCC炭焼珈琲が切れた。定期便が届くのには間があったので代わりになるものを探してみる。札幌の森彦とか色々並んでるがどれも口に合わなそう。京都のイノダコーヒーというのを見つけた。味の特徴を声に出して読んでみる。酸味:よっわ!苦味:つっよ! コク:ふっか! これに決めた。家で飲んでみる、酸味、つっよ!苦味:よっわ!コク:あっさ! やっぱり口に合わないのであった。まあわかってたさ。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

_ きだ [けいさんも酸味よりも苦味とコク派ですか。自家焙煎しましょう。w]

_ けい [うーん。ホウロクは持ってるんだけどねえ。まあ、とっておきの北海道・可否茶館のフレンチというのもあるからツナギだと思っ..]


2022-04-24 [長年日記]

_ 鎌倉殿の13人見た。義経の戦の天才ぶりたるや!。梶原景時との確執もなかなか複雑な描き方で、今回も感服した。鵯越を敢行して颯爽と戦う姿もこれが実写なのかと目を疑うような美しさで、単にルール無用のゲームチェンジャーとは描かないのだなあと感じ入る。先週の上総介の最期の衝撃が冷めないうちにこの展開は凄い。この後もガンガン行ってしまうのだろうか。秋元才加の巴はすごく良かったな。「義経」の時の小池栄子も良かったけど。何が良いって、眉毛の間が繋がってるとこが良い。なんかこの後ちょっと変な展開になりそうなんだけど。八重のその後にしろ巴のその後にしろ、史実的にはよくわからない辺りを作家というのは実に上手く利用するのだな。という訳で小次郎は今回ほとんど狂言回し。


2022-04-25 [長年日記]

_ 気づけばもう4月は最終週なのであった。GWは行脚に行きたいんだけど計画立ってないし。夜ヨーガで脚が程良く刺激された。明日筋肉痛出たら嬉しいなw

本日のツッコミ(全4件) [ツッコミを入れる]

_ うにゃ [私も予定特にないのでけいさん探しでも行こうかな]

_ けい [うふふ。けいはここよー。早く見つけてー。]

_ うにゃ [( *´艸`)うふふ]

_ けい [おほほほつかまえてごらんなさーい]


2022-04-26 [長年日記]

_ 雨。なんか集中できない日。夜になって最寄りコンビニへ。雨は上がってたがムシっとしてた。お風呂入りゅー。

水葉マチちゃん  少し前に描いた『つばめティップオフ』のアレクセイ学院キャプテン水葉マチちゃんです。実はこの絵の横に自分の似顔絵も描いて共演してるんだがちょっと恥ずかしくてカットしましたわはは。漫画ちゃんと描けるようになりたいなー。

2022-04-27 [長年日記]

_ ああ、いかん。こっちもネタ切れだ。も?

ここ数日、嵐圭史さんの朗読する『平家物語』聞きながら寝てるので眠りが浅い。時々わかる、というぐらいの理解力なためにうつらうつらしてて時々目覚めるという感じで、心地良い様な悪いような。文章で読むと根を詰めちゃうしなあ。高校の古典の時間はほぼ寝てたの思い出す。古文の先生の声がとても寝やすかったんだけど、たまに怪談をするのが生徒には人気だった。休み時間に目覚めるとクラスメイトが「今日の怪談、すげえ怖かった」と言ってたことしか記憶に無い。そこは損したと思う。なんだ、ネタあったじゃん、超古いネタだけど。寝るか。今宵は第何句聞くかな。うん、第88句「鵯越」にするか。できれば重衡東下りあたりまで聞きたいもんだ。もちろん寝ちゃったって良い。おやす!


2022-04-28 [長年日記]

_ あー連休前の仕事納め。なーんも計画してないさ。なんもなんも。計画立てるの面倒だから連休に立てよう。ん。。。


2022-04-29 [長年日記]

_ マイ中世ブーム。昨晩『新・平家物語 静と義経』見始めたのだが、主演の淡島千景含め役者全員セリフが棒。その時代の平均的な演出ということかも知れないが、なかなか大河ドラマのようには楽しめないのであった。1956年大映、監督・島耕二、義経に菅原謙二。義経の正室とされる百合野役に香川京子。香川さん綺麗だよなあ。義経を扱うドラマで、正室が登場するのって珍しいのでは無いかと思っていたのだが、以前の大河「義経」では尾野真知子が演じてたらしいし、調べてみると大抵の義経のドラマには登場しているようだ。全然認識してない。吾妻鏡も機会あれば読みたいものだ。

_ 昭和の日とて朝から美輪明宏さんの濃いラジオ番組聴いてまして。昭和10年生まれのこの方は先の戦争を長崎で経験している。その重みも凄いものだが、二村定一とか二葉あき子のことをリアルで知ってる人という方が歴史の重みを感じさせられたりもする。渡邊はま子「とんがらがっちゃ駄目よ」が流れ、美輪さん歌う「悪魔」が流れる。冒頭の悪魔の叫笑は一度聴いとく価値があるw 美輪さん苦手だけど語りには説得力があって、そこがまた怪しいところでもある。今日何すっかなー。

_ 長年日記読んでたら、去年の今日も美輪さんのラジオ聴いてたんだと判明。昭和の日はこれからいつもこの番組聴くか、美輪さん亡くなるまで。

_ お昼。Amazonで注文してた乾電池届く。単三が欲しかったのに単四が届いてしまう。注文履歴を見ると確かに単四を頼んでたことになってるが、解せぬ。ついこないだも同じことになっていて買い直したつもりだったのだが。なんか覚めない悪夢を見てるようで落ち着かない。こないだは、夜に目が覚めて電灯のスイッチ(長い紐をぶら下げてて寝たまま引っ張れるようにしてる)を入れるのだが何度引いても付かない、という夢を見た。それでああ、これ夢だ。起きなきゃ、と思って頑張ってみるのだけど一体何をどう頑張れば目が覚めるかわからなくてただただ体に力を入れるだけだった。ここまで夢。今思うと、夢の中で夢と気づいた時になぜ「じゃあ寝とくか」とは思わない理由が分からない。ただ、起きられて良かった、とは思った。


2022-04-30 [長年日記]

_ 連休2日目。もう明日は5月。日中は心地よい快晴。夜は肌寒いくらい。昨晩はWowwowドラマ『闇の伴走者』を第3話まで視聴。劇中手塚治虫を思わせる死去した漫画家の絵を描いたのは田中圭一。やっぱりかw  ドラマで言及される手塚の 『ペーター・キュルテンの記録』は『鉄の旋律』『時計仕掛けのりんご』と共に、高校時代に漫画文庫で読んだ思い出深い話。そこに描かれた異常性欲者という存在や、劇画を取り入れた手塚治虫という事実は、同時期に意識的に読んでいた夏目漱石や森鴎外やエドガー・アラン・ポオや創元推理文庫のエーリヒ・ケストナー作品と多くのSF作品ーとりわけフレドリック・ブラウン、バローズの火星シリーズ、ロバート・シルヴァーバーグ、山田正紀などと並んで、現在の自分の興味に少なからず影響を与えている。ドラマの方には久松文雄『冒険ガボテン島』『スーパージェッター』など物心ついた頃の作品のことなんかも出てきて興味深かった。というか主演の松下奈緒、好きなんよ。

_ 今日は歯医者⇨図書館⇨床屋⇨放送大学学習センター⇨買い物という流れをこなして帰宅後はテレビの録画をあれこれ見る。しばらく見てなかった「かながわ旬菜ナビ」ははるるんから新たな旬菜キャッチャーに交代してたのに驚いた。土曜スタジオパークの黒島結菜に見惚れてた。「アシガール」のコミカルな役のイメージが強いのだけど、この人は正統的な美人女優だったんだなあ、なんて。朝ドラ久しぶりにちゃんと見るかな。大河も毎週見るようになったことだし。ここまでの話と全然関係ないけど、明日はちゃんとした麻婆豆腐作って食べたい。

_ 今日図書館で借りた本の中には、アラン・ソーカルが槍玉に上げていたジャック・ラカンの本が含まれている。『エクリ』というやつで、これは講演の内容の聞書のようだ。。ラカン自身による著書はあまりないらしい。借りた日本語版の序文には日本語版に寄せるラカンの言葉が書かれている。それによると、彼の望みはこの序文を読んで日本の読者が即座にこの本を閉じることにある、とのこと。なかなか面倒臭い人物のようだ。この序文を読むと、どうもラカンが科学の概念を用いて語ることは鼻からその科学的厳密性などどうでも良いように書かれている、というように読めた。だとすればソーカルの批判はネタにマジレスするようなだいぶ的外れな行為なのかもしれない。ソーカルのラカン批判は実はラカンその人に対してではなく、そこに書かれた科学的にはたわごととも見える言及を、科学的真実であると読み取ってしまう迂闊な読者に対するもの、と考えた方が良いのかもしれない。


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