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2013-09-02 [長年日記]
_ 修理びとは水曜夜に来る予定。作業場確保が急がれる。もっと後にしとくべきだったろうか?まあどうせ一緒のことだ。電話で修理びとと話したところ、症例からは温度センサーの接触不良が疑わしく、いわば"known bug"の類で対応は数分で終わる見込みとのことだ。お盆前から職場の電気ポットだの家のエアコンだの、やけにお客様センターに連絡を取る機会が多い。
_ それとは別に、今日は大変イライラする日となり、電車の中でも新聞など読まずにiPodで音楽聴いていた。自らのダメさ加減を言いつつもそのことを無理に相対化しようとする、俺にとってはたいそういやらしく思われる物言いを、とある人物から何度も何度も聞かされる羽目になって、大いに消耗したせいだった。フリーライダーの罪はその存在によって集団のモラルを低下されることにあり、その罪の原因は、自らフリーライダーであることに自覚的でないということにある。お前の言いたいことはわかる。確かにお前よりもっとひどい存在は何人かいるだろう。だが、そのことでお前のただ乗りが許されるわけではない。大悪の陰で目立たないようにふるまう小悪こそ集団においては癌と言える…。
だがその音楽を聞いてもなんだかイライラする。こういう時は早く寝たり、崇高な思想に触れて、自らを卑下することなく高みを想うべきだと思った。高みを想うことは現世の利益とは関係がない。ただ、自らが単に生きるだけのもの以上のものであることを信じるためのこと、神の存在を仮定しない俺の宗教と言える。
iPodから突然癖のある歌声が流れてきた。これは吉川晃司が仮面ライダーWの映画の中で演じていた鳴海荘吉 (仮面ライダースカル)の歌だった。ある種感動的だった。というのは、かの人の歌い方が「モニカ」の頃とほぼ変わることがなく、ただ多少野太い声に代わっていただけだったからである。この人の風貌や佇まいからくる存在感は、歌唱力や芸の力をはるかに上回っている。それは芸能人としては不幸なことだったかもしれないが、その存在感に見合うだけの年になって今は目に触れる機会が多い。特にファンと言うほどではないが、かつて「うる星やつら」の劇場版を見たときに同時上映された怪作「すかんぴんウォーク」のことは忘れられない。「モニカ」は今も時々カラオケで歌うことがあるが、これを歌った時にあまりにも軽薄な歌詞と俺の"佇まい"のミスマッチを執拗に散々に突っ込んでくれた同郷の同僚のこともまた忘れられない。あれは何というか、痛快だった。