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2015-11-02 [長年日記]
_ 札幌資料館の裏。
_ 飯など喰いつつ父母と昔語りする。母の弟が子供の頃、友達の家に行って豆ごはんの豆を全部食べてしまって、生の豆を代わりに入れておいてその家の母親が怒ったという話。母はこれを俺の弟のエピソードだと勘違いしていたようだった。当時の子供は−今の子供もちょっと質の違う飢餓感にさいなまれているのかもしれないが−いつも空腹で、里山は遊び場でありおやつを提供する場でもあった。コクワ、ヤマブドウ、クルミ、それからたまにマタタビなど。俺も良く近くの山に遊びに行って時に口にしたものだった。ゴードーの焼酎を使ってそれらで果実酒を作っていた家庭も多かったようだ。イチゴ水とワインを間違えて友達を酔わせてしまった赤毛のアンのエピソードは、だから俺にとっても身近なエピソードに感じたものだ。父の子供の頃の印象的なイメージ。雪の積もった中で黄色い皮から顔を覗かせていた真っ赤なツルウメモドキの実を下から見上げていた。空は澄み切った青空。きっと俺もそんな風景を見たことはあるのだろうと思う。こういう話題を共有できるのは家族以外にはなかなか無いものだろう。
ところで、札幌の東急ハンズで買い物をしたとき、ふと調理器具のコーナーでコーヒーを淹れるパーコレーターを見つけた。それで思い出したが、俺が物心ついてから高校くらいまで、電気で加熱するパーコレーターが実家にあった。俺はこれでコーヒーを淹れたことはあまりなく、もっぱら湯沸しとして使っていて重宝した。おそらく、父母の新婚の食卓を彩る器具だったのだろう。その記憶が懐かしくてアマゾンでコンロで加熱するタイプのパーコレーターを注文した。
紅葉してるね。