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2015-11-29 [長年日記]
_ [博物館] 一遍聖絵を見に行った。
一遍聖絵全巻全段展示が開催中。神奈川県立歴史博物館と金沢文庫と藤沢の遊行寺で開催している。スタンプラリーもやってるらしいということだったので、まあどこからでもいいだろうと思い、今日は神奈川県立歴史博物館に行ってみた。最後に行ったのいつだったか。日記見ると2006年の4月に神奈川の神道美術という企画展を見に行っているようだ。たしかミュージアムショップのスタンプカードも作ってる。ついてから持ってくれば良かったと気付いたがafter the festivalだ。せっかく来たからと常設展も一緒の切符を買った。尋ねるとスタンプ台紙は藤沢でしか配布してないそうだ。それに、先に書いた3か所の他に上野の東京国立博物館もポイントになっているらしく、会期最終日の12/13までに全部制覇できる自信は無い。
ともかく特別展見始める。先週見た春画展の時も思ったが、崩し字をもうちょっと読めた方が楽しいな、こういうとき。絵巻の楽しみ方も放送大学で習ったのにかなり忘れてしまっている。一遍上人はアクティブな坊主で、絵巻の中でも明らかに他の登場人物よりも日焼けしたキャラになっている。遊行上人・一遍は鎌倉時代の人(1239-1289)で踊念仏で名高い時宗の開祖。鎌倉の頃の街道のことはあまりよく知らないのだが、北は平泉くらいまでは行ったらしい。それで、奥州路の白河の関で明神にお参りしたと絵巻に書いてあるのだが、学芸員による解説文を見るとこれはいわゆる白河の関、奥州街道から5kmほど東にある松平定信によって比定された白河の関であるとみているようだった。ただ、もしかするとここでいう関の明神というのは奥州街道(現代の国道4号線)に沿った栃木と福島との境の明神のことであるかもしれない。これを考証するのは自分には興味がある。絵巻には上人の訪れた様々な場所が現れる。静岡の三島神社などは町の通りに面した大鳥居から太鼓橋を渡って総門に至るあたりなど、現在とほとんど変わっていないように思えた。ハクチョウが飛来していたらしいこと以外は。一遍聖絵はこのように、各地の名所絵として鑑賞されてもいたようであり、俺にも一遍上人その人に対してよりも、中世の旅の資料として興味深く思われた。
一通り見てミュージアムショップで図録2000円、手ぬぐい1000円、それからこんなのが出てるとは思わなかったが岩波文庫の「一遍聖絵」(詞書部分を収録しているようだ)、あとは特別展とは関係ないのだが「2007年特別展ようこそ神奈川へ」図録(昔の駅弁の掛け紙や切符などが載っている)、ウォーキングマップ「ホントに歩くR246」、さらには以前本屋で見てはいたが買うまいと決めていた「ふしぎの国のバード」第一巻(明治期に日本を旅して『日本奥地紀行』を残したイザベラ・バードのことを漫画化したもの。佐々大河・著)まで買ってしまって6000円以上のお買い物になってしまう。まあそうなるかなと覚悟はしてた。買い物終わって安心して、久しぶりに関内・モハンでカレー食うかと歩き出したら、常設展見るの忘れたことに気付き引き返す。ただ、以前見たときと(半分以上忘れてはいたけど)展示はほぼ変わっていなかったので、余計だったと反省。まあ全部見た。多少気づかされたこともあった。そしてモハンに行ってやはりライスもナンもなしでサグ・ラム(ホウレンソウで色付けした緑のラムカレー)とタンドリーチキンとシークカバブ。なんか味が落ちたんじゃないかな?東神奈川のセララの方が旨く感じる。一度帰宅してヨガに行ってやっぱり今日もなんかあわただしかった。