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2015-11-26 [長年日記]
_ [映画] 節ちゃんを偲んで。
そういうわけで、週末から喪に服すようなつもりで、節ちゃんの出た映画をとりあえず5本くらい見ておこうかと思う。「東京物語」は本来絶対にはずせないはずのものではあるが、何度も見ているのでとりあえずちゃんと見たことのない、そして主に小津安二郎監督作品以外からセレクトした:_ 先日の「春画展」感想続き。
当日(11/23)、人気だというので混むと思い、午前中から出かけて10時過ぎに永青文庫に。やはり混んでいた。思いついていく途中の池袋駅のチケットショップで券を買っておいたので会場で待たずに済んだ。順路に沿っていくといきなり「稚児之草紙」。というわけでのっけからBLというのが良い感じ。
客は男女同数位と見えた。俺より少々年上の男性3人、仲間で来ており、おしゃべりをしながら進まない行列を耐えている風情。「おーおー、でっけえなあ」とか「負けた」とか「三所攻め」とか「結構女が来てる」など、即物的に過ぎる感想を吐いている。そういうものばかり描かれたものがこのあとどんどん出てくるのだから飽きてしまうのでは…などと余計な心配をしつつ、手帳にメモを取り始めたら係りの人が鉛筆を渡してくれた。そうだった、博物館や美術館ではメモは鉛筆に限定されるのをすっかり忘れていた。しばらく来なかったから、こういうところに。
さて作品は続く。「袋法師絵図」女のたくさんいるところに忍び入った坊さんが、人目をはばかるとて袋をかぶせられて局部だけ出してことに及ぶ。その袋に入ったままで女を抱く姿がオバQを思わせる。オバQに抱かれる女…。長谷川等仙「花園春画絵巻」。口唇愛撫の様が克明に描かれ、実におおらか。
先へ行って、鳥文斎栄之「四季競艶図」着物だの床の間の品物だの「四季」と銘打つ故となる花木だのの精緻な描き込みと鮮やかな色彩。こうなると作者が本当に描きたかったものはどう考えても画面中央にあけすけも無く描かれた男女の結合部分「ではない」のじゃないかと思われる。実際その部分や男女の脚部などはどうでもいいようにシンプルな描線で描かれている。一応これ春画だから描いとくけど、みたいな感じに思えてしまう。だが笑えるほどに一見無表情な男女を見ているうち、伏し目がちの女の表情が次第に恥じらいと期待とそれらを打ち消そうと努める冷静さの間を揺れ動いているかのように見え始める。そこに付け入ろうとする男のスニーカー行為。たとえば江戸の頃の遊郭での一戦はこんな感じだったのだろうか…高度に様式的に装った遊女のそこだけ生身であるような吐息が微かに香るような気がする。
ここに集められた春画は武家の中でも上流の家に伝えられたものが多い。古い中国の皇室では後宮を12人控えさせる習慣があったらしく、そんなゴージャスな閨事を想起させるのか、12枚で一組となっている物が多いとのこと。続く、気が向けば。
_ 誰でもそうなんだろうが、俺は季節で大きく体調が変わる。それぞれの季節の俺はまるで別の体を持っているかのようにさえ思える。体細胞がすべて入れ替わるのに2年かかるとするなら、季節ごとに1/8くらいずつ違う体になっている計算だ。今、その体は冬向きに変わろうとしている。空気の乾燥に馴れ、寒さからくる血管の収縮に馴れ、鼻腔には鼻汁が増え…。腸内フローラの事はまだよく知らないのだが、それが体調を大きく左右していると聞く。だとするなら、腸内フローラにもその「四季」と言うべきものがあるのではないか。つい先日まで紅葉が見ごろだったのではないか。なんてね、ちょっと思ってみただけ。
_ で、春画に続いて、なんて言っていいのかな。今、「一遍上人聖絵」の全巻全段(12巻48段)が公開中なのである。遊行寺宝物館、神奈川県立歴史博物館、金沢文庫の3会場に分けて展示中。一日に2か所以上梯子するのはちょっと辛い気がするのだが、12/13か14で展示が終わってしまう。うん、どうしようか。
今日13時半からNHK BSで「東京物語」やるそうで、やはりこれが代表作なのですね。 <br>往年の美人な女優さん、という知識しかなかったのですが、見てみようかしらん。
話は退屈かもしらんですが、いろいろツッコミながら見ると楽しいかもです。最後の方で節ちゃんが笠智衆と「あたし、ずるいんです」「いやいや、あんたはええ人じゃ」とか掛け合いするとこが俺は好き。
見ました。人が亡くなる話だったとは。(;_;) <br>泣き崩れる紀子さん、ええ人だと私も思います。ずるくないです。 <br>出演された当時の女優さんの中でも、とても目立つ方ですね。 <br>12/9「秋日和」放送するそうで。
あんたもええ人じゃの。本当じゃよー。byリュウ(智衆)