RSSフィード:http://alpha-ralpha.com/diary/index.rdf
2016-04-22 [長年日記]
_ [映画] 「ベルリン・天使の詩」
夜になって始まった。白黒の天使の世界からフルカラーの人間の世界へ。自分には珍しく封切りの時に見た映画。独りではなかったのも自分には珍しいことだった。映画のラストに小津安二郎も天使だったことがわかってなんだかそれで、この映画で何を「天使」と呼んでいたのかがわかったような気がする。故・赤瀬川源平さんは、この映画を見て、天使はまるでわれわれ路上観察舎のように奇妙なものに興味を抱いてそっと寄り添って、そして不審者のように振る舞う、と言ったようなことを何かに書いていた記憶がある。それもまたこの映画の「天使」を理解するヒントとなった。明日は寝不足だろうか。あるいは遅く起きてゴミ出しに間に合わないのだろうか。
献辞は以下の通り:Dedicated to all the former angels, but especially to Yasujiro, François and Andrej.小津、トリュフォー、タルコフスキーなのだろう。
_ ある日のラジオで高橋源一郎がおすすめの児童文学としてケストナーの「飛ぶ教室」を勧めていた。ケストナーは好きな作家なのだが、児童文学をほとんど読んでいなかったことを思いだした。読まずに死ぬわけにはいかない作品がいくつもあったのだ。三島も、谷崎もそうだ。私はいまだそういう快楽を尽くしていない。