トップ 最新 追記

けいりう堂日記

   RSSフィード:http://alpha-ralpha.com/diary/index.rdf


2016-05-01 [長年日記]

_ 日がな一日ほとんどDVD・BDの整理。1日に100枚も分類してタイトルメモ書きすればヘトヘトになる。恐ろしいことにそれで終わった、ということにはならないのである。この膨大なライブラリをどの程度活用できると言うのだろうか?だがきっとこの行為は正当化できる。効率良く利用できるライブラリのサイズは、実際にその内容にアクセスする量よりもずっと大きくなければならない。いや、そんな理不尽な。


2016-05-02 [長年日記]

_ ANA

IMG_5333

ANAで帰るの久しぶりかな。53番搭乗口からは海が見える。船と飛行機。豪勢。連休中日で通勤客で混んでたのは計算外。


_ [食べ物・飲み物]茂ラーメン、2杯目。

札幌来る度に右から順にメニューをこなしていくと決めたので、今日は札幌に着いたら親にも会わずにまず食べに行った。正に昼時。前回は塩、今回は正油。正油だけど見た目は白味噌のよう。ラーメン食べつつ餃子を待ってたら、奥からヒョイっと先代のオヤジさんが現れたので思わず「おっ」と声が出てしまった。なんだ、元気なんじゃないか。めでたいことだ。だが、特に声を掛けることなく勘定済まして出てきた。もちろんまた来るつもりだしそのときオヤジさんはまだ元気であると信じるゆえである。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

_ うにゃ [北国は雪かな笑]

_ けい [笑い事じゃなくて、おとといくらいはまじで雪降ったらしいよ。]


2016-05-03 [長年日記]

_ 休日なので、円山公園駅が爺婆と孫と彼等にサービスする父親などでごった返していた。父母宅そばの魚屋で頼んだお造りのセットが思いの外旨かったので、また利用したい。翌日から休みに入るのでと、多めに盛ってくれたそうだ。win-winってことだ。


2016-05-04 [長年日記]

_ 北大附属図書館に来てみた。本館に入るとかつて利用したときの記憶が蘇ってきた。ここは一般者でも手続きすれば1日の利用が可能で、前もって利用証を発行してもらえれば、借り出しもできる 。本館には北方資料閲覧室があり、道産子作家の作品、郷土史家の報告書などが開架に置かれている。有志の古文書研究会のレザック装の報告書が目を引いた。もしかすると、父の人母の人に面会に来る度、時間を工夫するなら、ここでしか探求できないことやここでこそ有利に探求できることがあるのではないか。


_ 続き。本館で蔵書検索して、「北キャンパス」にあるのを見つけ、本館の利用券が使えるかとカウンター嬢に尋ねると、「北図書館ですね。そちらでまた同じ手続きをしていただけば利用できます」と。クラーク会館でカツカレーでも食べてから行くかと思ったが休業。昼食前に北図書館へ。しかし目指す本が見当たらず、こちらのカウンター嬢に尋ねた時点で、北図書館ではなく北キャンパスであり、両者は違うことが判明。本館のカウンター嬢はもしかするとこのことを認識してなかったのかもしれない。件の北キャンパスとは触媒科学の施設のあるところでGW中は休み。まあこちらの調べ物は横浜に戻ってもできる。しばし北図書館内を見て回る。今は名称が変わったようだが、新入生がまず配属される教養部というのが北大にはあって、北図書館はその建屋の隣。それを反映しているのかもしれないが、白戸三平「カムイ伝」が所蔵されていた。全共闘の頃よく読まれた漫画だ。古い時代を反映しているなあ、と思ったら、棚の裏に回ってみると「Master キートン」が考古学の棚に置いてあった。まあこれも時代を反映してるのだろう、違う意味で。戦中を挟んで英語を指導していたハロルド・レーンとうい人の寄贈図書があり興味を持った。


_ 父母の人々に面会し、その後夕食何にしようかとしばし彷徨ってしまい、結局学生時代からやっている「大将」なるラーメン屋で名物「肉味噌ラーメン」食す。カウンターの向こうでは創業の頃からやっているまさにこの店の「大将」が腕を振るっている。ここでもまた密やかな再会があったという訳だ。この大将は、光栄のPC版「三国志」の一番最初のバージョンに出てくる牛金そっくりなのである。たまに行った居酒屋「塩野屋」も、だいぶ寂しげな感じだが営業していた。何だかメランコリックなのは雨で肌寒いばかりではないだろう。入学してすぐに入居したアパートも、私の部屋のあった離れこそなくなったが、母屋はほとんど建て直しもしていなさそうな感じで、相変わらず北大生に限定して部屋を貸していた。必ずしも余裕のあった学生生活ではなかったが、今回母校を回ってみて感じたのは、利用しようとすればできたはずの、潤沢にある図書情報をなぜもっと自由に利用しようとしなかったのか、ということだった。だが今、大学の図書は往時よりも一般に開かれている。だから後悔するには中らない。意志さえあれば。


2016-05-05 [長年日記]

_ ころもさんの日。菖蒲でも買ってみるかな。というわけで、宿で寛いでる…とはちょっと言い難い。今回御子柴先生の「半導体の物理」の一部をコピーして持って来ていて、ブロッホの定理の証明に差し掛かっているのだが、いろいろ私にとっては難解な部分があって引っかかりっぱなし。しかしここをクリアしないと結晶の物性は分かり得ない。仕方ないので、解釈の仕方は多分こう、という仮説、というか一人ツッコミをノートに書き込んでおいて先に進むことにした。その後は、ブロッホの原典(ドイツ語なのでちゃんとは読めそうもないが)眺めつつキッテルで再確認したい。なぜ御子柴先生の本にこだわってるかというと、正孔をどういう仮想的な粒子であると考えたら良いのかを真面目に書いていそうに見えたから。この辺クリアな理解をせずにここまで来てしまっているから、いっそじっくり納得したいと思ってる。こういうやり方が実用的でないことに関してはもうどうしようもない。きっとそういう病気なんだよ、オレ。こういう時は勉強好きだ、というセルフイメージも大いにゆらぐ。


_ [読書] 「とりかへばや物語」ビギナーズクラシックス、角川文庫、2009.

ずっと読みたかった。本来は岩波新日本古典文学大系なんかで読むべきところだが、それだと普段の持ち歩きに不適当だし安くない。こうやって古今のTSF作品?を読んでいくのだ。40ページほど読み進んで思うのは、登場人物のパーソナリティが思いの外複雑なようで、男装の姫君は当時の男性として期待される資質を兼ね備えていてそのように振る舞うのを好む反面、内心女性らしくありたいと願ってもいるようだ。これはTSFというよりは、肉体的には第二次性徴を迎えても精神が追いついていないというだけの青春の物語だったりして。あるいは作者のキャラ設定が揺らいでるのかも。まあいろいろ想いつつ読み続けていこう。つうか姫君、結婚して奥さんと同衾しちゃってるんだが、単衣着たまま肌を触れ合うことはない、とか書いてある。ということは、平安時代であっても通常のセックスってやっぱり裸でするんだな。なんか意外。しかしそれでごまかしきれるもんじゃないだろうに。さあこの後どうなるのか。つづく。つづく、で思い出したが、訪札初日千歳空港で見かけた中国人観光客、胸に「つづく」って書いてあるTシャツ着てた。正確に言うと、「く」の字は確認できなかったが、「み」とか「ら」とかじゃないよな。「き」はありかも。違和感ありありだが、振り返って本朝を顧みるなら'To Be Continued...'って胸にプリントしたTシャツなんてありふれてるような気もした。結局のところTシャツの文字とかタトゥーの文字とかDQNの決め台詞とか、すべからく勘違いの産物と言えそうだ。

_ 父の人の引き出しからこんなデバイスが出てきました。

IMG_5371


2016-05-06 [長年日記]

_ GW札幌最終日。だいぶ曇ってる。昨夕は随分とウミネコが鳴いていた。ウミネコが海辺を離れて市街地に棲むようになったのはどういうことなのか。
滞在中はいつものことだが、また少々カロリー多めの食事となってしまった。今回は、街のあちこちにまだ転がっている学生時代の想い出の残滓に多く触れることとなり、当時ほぼ毎日感じていた飢餓感のようなものが蘇ったのかもしれない。私にとってはここはそういう記憶の街であるのだが、今に暮らす人々にとってはまさに変貌し続ける(そしてそうあるべきと信じられている)街でもある。そのことはこれまでに多く歩んできた旧街道を歩く旅で感じ続けた感傷と同様であるのだが、それと決定的に違うことがある。この街に、記憶の保存装置としての金石や建築、そして生活と濃密に絡んで発達した道特有の曲線(地形の上に住民の生活によって刻まれた音溝!)といったものはさほど多くはない。それらは保存する意図がなければ30年もすれば消えてしまうだろうし、その前に、旧式のデータフォーマットや記録媒体のようにデコードすることがまずできなくなる。再生できなくなった記録媒体が保管のコストを削減するために処分されることは生者必滅の習いに似る。史跡が史跡となるためには、それを惜しむ人の想いが必要なのだが、旅人はその地の変貌をただ受容するのみ…ああ、けれども思い出した。旅人にもまた記憶装置の一部、言わば冗長回路のような役割が分担されていたではないか。それはこんな風に拙くはあっても紀行を綴るということだ。かくして夜は明け、街中に暮らすウミネコは再び鳴いたのである。


_ 残念。

父の人の引き出しから富士通のFDアダプターせっかく見つけたけどドライバがなかった。電池買ったのに。早まった。


_ そういうわけで、物だらけの自宅に帰宅。
 届いていたもの:

  • ゆうきまさみ「白暮のクロニクル 第8巻」
  • スレータ・フランク『理論物理学入門上下』1963、岩波書店
     後者は上下巻共に1968年の第五刷なのだが、思いのほか状態が良い。もちろん函は背中が黄ばんだりしてはいる。ぱらぱらとめくってみると、減衰振動や強制振動を二階の微分方程式であらわして解くという学生時代に演習でやったあたりにはじまって光学の回折現象なんかまで書いてある。ラグランジアンもハミルトニアンも当然のように現れる。改めて見るに、すごく良い本だ!なぜこの本をずっと欲しいと思っていなかったのだろう。我ながらすごく不思議。たぶん理論物理と言うものに対して崇高で近づきがたいものを感じていたから、そこに手を出そうとしていることを人に知られたくないとかそういうつまらなく不自由な抑制がかかっていたんだろう、心理的に。まるで中世の暗黒時代にでも生きる人の様に不自由な心を持っているのだな、私は。
     そうだ、購入価格のことを書いておかないと。当然古本で購入したのだが、1968年当時各巻700円だったこれらの本は、今回送料込みで1700円程度で購入できた。おおむね出版当時と同じ値段でこの良書を入手できたのは幸運なことだったと思う。


  • 2016-05-07 [長年日記]

    _ [漫画] 『白暮のクロニクル 第8巻』ゆうきまさみ、小学館、2016.

    ちょっと前に読み終わったとこ。通常巻末に短い漫画が載ってるんじゃなかったっけ?竹之内のロマンティックな過去、昭和18年の「羊殺し」、雪村魁の兄と名乗る少年風の新キャラ、羊殺し(らしき者)に狙われている(らしい)伏木あかり。冒頭の魁の惨状は前巻の続き…なのだっけ?アー全く覚えて無し。見つかったら読み返してみるんだけど。。。
     Amazonに購入記録はなかったが、プレビュー見て思い出した。確かに前巻読んでる。今回の巻の冒頭が唐突な始まり方だったことも解った。寝る。


    _ おはよ。

    _ [ラジオ]ラジオ文芸館。

    いつもの週末を始めるために、まず朝のゴミ出し、猫のトイレ掃除、旅先で出た洗濯物と自宅の毛布の洗濯。NHKラジオ文芸館では魯迅の「故郷」「小さな出来事」をやっている。「故郷」は中学の頃の国語の教科書に載っていた。授業の時、指名されて読み上げた時に、閏土(ルントー)という登場人物の名前を「もんど」と読んでしまってクラス中が爆笑したことを思いだす。誰かが読み間違いをするたびに爆笑が起こっていたような気がする。「結尾」を「けつお」と読んでしばらくの間「ケツオ」と呼ばれていた同級生がいた。私が「モンド」と呼ばれなかったのには、一つは親しみを持って呼ばれる愛称と、もう一つは「モンド」以上に屈辱的なあだ名とがあったから、新たに「モンド」と呼ぶよりはそれらで呼ぶ方が彼らにも便利だったのだろうと思う。コンパスのような豆腐屋のヤン叔母さんの名前を覚えてた。スイカ畑で閏土の股の間をすり抜ける「猹」(チャー)という幻獣の名前は忘れていた。アナグマのような動物とのこと。昔の記憶を鮮明に抱いて大人になって訪れた魯迅を迎えたものは、自分同様大人となってそのために立場の違いをわきまえてしまったがゆえに関係の壁のできた閏土、老いた母、引き払うべき実家と言ったものたちで、それでも魯迅は次の世代の子供たちがかつての自分たちのように睦みあう姿に希望のようなものを見ている。昨日までの私の訪札の気分に同調している。シンクロニシティということの普遍さ、そして普遍であってなおもって不思議であること。事象は主観とは関わりなく生起するが、事象と精神との間には相互作用が存在する。肉体と精神との間に相互作用が存在しているように。偶然事象に意味づけを行なうことは、石ころのような無機物に対する感情移入と並んで人間の精神活動を特徴づけることであろう。そしてこの相互作用は、物理学のように因果律には支配されていないのである。


    2016-05-08 [長年日記]

    _ 冨田勲さん、ご逝去。ついこないだ「イーハトーブ交響曲」で初音ミクさんとコラボしてたと思ってたがお亡くなりになる直前まで、やはりミクさんとのコラボ作品「ドクター・コッぺリウス」に手を入れていたとのこと。


    _ [特撮] 仮面ライダーゴースト

    先週から登場してたメガネの子が小宮有紗だとは気付かなかった。すごい小顔だなー。


    _ [テレビ] 「海底の君へ」

    Eテレでドラマやってるの珍しいなーと思ってちらっと見てると成海璃子と水崎綾女が出てるので、好きだから見続けた。藤竜もだけど皆たっぷりキャリアを積んでるような印象があったので、この手のドラマに出演するのにはちょっと役不足な感じがあったのだが、それぞれに演技力を要求されてのキャスティングとのことらしかった。役者陣の公表されている年齢から行けばちょうど良い年代だったのだが。いじめをテーマとしたドラマだが、いじめの被害を経験した者はこういうストーリーによって大いに心を揺さぶられることだろうが、加害者側にあった者にとってはどうなのだろう?劇中の藤竜の行動がその後の劇中の社会に何か影響を残したようには思われないように、このドラマが何かを残したのかと言うことには懐疑的にならざるを得なかった。つまり、後味は悪い。それはドラマの作り方のせいではなく、ドラマのテーマのせいだったのである。


    _ [テレビ] 「モーガン・フリーマン時空を超えて」

    テレビばっかり見てるから俺のお尻には尻尾が生えてきてるよ。ここで取り上げられている内容はほぼキワモノと言っていいのかもしれないのだが、今週のテーマは「第6感は存在するか?」というもの。世界中に仕掛けられた乱数発生器の乱数の偏りを30年くらいだったか観測し続けている地球意識プロジェクトというのがあって、(←明治大学石川研究室のサイトに日本語の記述あり)人の思念が、個々の間を遠隔的に作用しあう集合的意識として機能していることを証明しようとしているらしい。わかったように見えててよくわからないグラフが表示されていて、これを見ると一様性からの偏りが起こっていることがわかるらしく、それは乱数発生器とそれを見ている(?実験の条件は詳細に紹介されていないのでどんな実験になっているのか今一つ不明だが)人間の意識とが相互作用すると偏りが統計的に有意になる、ということのようだ。でこの偏りが最も顕在化されたのは2001年9月11日と言うことで、まるで良くできたジョークのようだ。仮に非常に微弱ではあってもそのように精神が物質と相互作用する(ここでは精神と物質を別物のように書いてしまっているがそのこと自体にも問題はたぶんある)ことが正しいとして、それでは個人の思念と物質、あるいは個々の思念の間に相互作用が起こるなら、それはどのようにして起こるのか。番組の中にはそのことに関するヒントとして、地球上に遍在する磁場ではないかということを示唆していたり、あるいはシュレーディンガーの猫を例示してミクロな確率現象をマクロな現象に顕示する思考実験の解釈に関連させてみたりするのだが、どうにも歯切れが悪い。この議論に介入しようとすると自分が愚かであることを自覚させられているような気がして滅入る。だが生理学的には脳の活動と磁場には関連があるようであるし、鳥が磁場を感じながら渡りをおこなうという話もある。磁場を介して精神活動が相互に作用するという考え方は成り立つかもしれないが、それを確認するなら磁気シールドの中に乱数発生器を置いてみれば良い。この分野のガリレイたるべき人が、「それでも乱数は偏る」、と主張するのかどうか。さしあたり私にはノイマン=ウィグナー理論を理解し吟味できるまでの知見を積むくらいしか手は無い。


    2016-05-09 [長年日記]

    _ [物理学][数学]行列式。

    周期的なポテンシャルの中の電子の波動関数計算してるとこ。とりあえずブロッホの定理は何とかクリアしたので、いよいよ具体的なポテンシャルの形を与えて解く。矩形のポテンシャルがながながとつながっているクローニッヒ=ペニーのモデル。これを解ければ次はバンドやろうぜ、ということになるんだが、4×4の行列式を計算せねばならない。正直3×3のも怪しかった。余因子展開なんて真面目に計算した記憶が無い。ちょっと新鮮だけど結局今宵の計算は間違い。なんか記憶力無くて同じ本を何回も楽しめると嘘ぶいてる好々爺みたいになってる。


    2016-05-10 [長年日記]

    _ 図書館行った。

    今回は本を借りに行ったのじゃなくて、国会図書館のデジタル化送信サービスの閲覧とコピーをお願いするため。17:00ちょっと回ったころ図書館に到着。閲覧は割と簡単にできたのだが、プリントはプリンターの解像力が全く無くてきわめて不鮮明。この文献は、私の生まれるちょっと前に書かれたもので、学生時代に読んだ論文の参考としてこんなのがあるといったことを当時指導をうけた教授に教えてもらったもの。教授が昔の理化学研究所にいたころの同僚の方の書かれたもので、示量変数と示強変数をつなぐ係数が時間に依存する時に弾性率のように緩和とともにだんだん小さくなるのかクリープコンプライアンスのようにだんだん大きくなるのかと言った挙動を、熱力学から説明するものだ。この間の訪札以来、学生時代に齧ったレオロジーへの興味が少し再燃していて、読みたくなった。したがって数式がいっぱい書いてあって添え字もふんだんに使われている。とっても役に立つようなプリントではなかったが、手間賃として1枚10円払ってきた。そういう無念さを抱えているのに、本当は17:00過ぎると受け付けないとかおためごかしなこと言われたりしたのだが、それも飲み込んできた。けいさんは大人だからな!これくらいじゃくじけないのだよ。このフレーズこういう時に使うんだろうか。この論文、もしかしたら我が家のどこかにあるんじゃないかと思うんだが、そうでなくてさらに今の興味が続くようならば、後日学校を通じて取り寄せることになるだろう。図書館はもっといいプリンタ用意しとくように(←三人称の命令形。こういうの、フランス語にはある。その場にいない人に命令するっていまいち理解しがたい)。


    _ [物理学] クローニッヒ・ペニイのモデルの続き。

    行列式の計算やり直し。今日も結論には至らず、でも進捗はあり、教科書に出てるとおり、変形して$sin$とか$sinh$とかが出てきたからもう少し。あちこちで符号を間違えてる。でもこのあと、せっかく矩形のポテンシャルで計算した結果をδ関数に置き換えたりしちゃうみたいなんだよな。それで疑問。行列式は余因子展開で計算していくのだが、5x5になった場合は展開の結果4x4の行列式、さらにそれらは3x3の行列式に展開されてそこから先はサラスのたすき掛けで計算する。これをどうやってコンピューターで計算するんだろうか??どうやら、行列の積の行列式が各行列の行列式の積に一致することと、三角行列の行列式が対角項の積になることなどを使って計算するのだった。ウォルフラムとか使うと数式も処理できるんだろうか。でもまあもう一日もがいてみよう。なんかいいことがあるかも知れない。しかし、コンピューターもインターネットもない頃にこういう計算やった人のことはいくら尊敬しても足りない。
     そういえばクローニッヒって言う名前は線形応答の話でも出てきた。クラマース=クローニッヒの分散関係。周波数応答関数の実部と虚部は独立ではなくて、その間を結ぶ関係式。コーシーの主値積分で計算する。FT-IRの装置を触ったときにこれを実際に使う計算ソフトがあったのを見てちょっとびっくりしたことがあったっけ。


    2016-05-11 [長年日記]

    _ 96時間ほどあった録画をイニシャライズしてしまった。HDD残量しばらく気にしなくていい。何を失ったのかピンときてないところがなんだか老化現象。廊下現象と動脈効果。

    本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

    _ きだ [そ、それは。ご心痛のこととお察し申し上げます。 でも、私の場合ならいっそ消えてしまった方が豊かな人生が送れるかも、..]

    _ けい [最後のギャグ思いついたのは中学生の時なのですけど、なんか使い道無くてね。書いてみただけ。ギャグですらないですね。]


    2016-05-12 [長年日記]

    _ [映画] 「海猫」森田芳光監督、2004.

    主演:伊東美咲。なんだか印象に残らないうちに終わる。舞台函館と言うより南茅部町。12年ほど前の映画と言うことになるが、興業的に成功したとは思えない。蒼井優とかミムラとかも出てる。
     先日の訪札のとき札幌市街地に海猫が巣食っていて、一方で母校の卒業生の中に原作者の谷村志穂(農学部にいたらしい。ドンピシャで同世代だった)がいたことなんかがちょっとしたシンクロニシティを思わせて原作とともに買い求めた。結果的には特段この作品との出会いに思い入れはなかった。原作読むかどうかわからない。内容としては、片田舎には似つかわしくない美貌のヒロインが二人の男に愛されて云々ということで、劇中に起こる事件は割と良くあるラブアフェア以外には特段無いといっていい。受けたのかなあ、発表当時?ヒロインがロシア人とのハーフであったという部分にはちょっと興味を惹かれたのだが、ここには映画のストーリーは深入りしない。北海道は近世よりも以前からウラジオストクのある沿海州などといわゆる山丹交易をおこなっており、物の行き来がある以上は人の交流も当然あった土地と思われるのだが、どういうわけかこの交流に関する情報が私たち道産子3世には多く伝わっているわけではない。アイヌの人々のこともそれと同様に、多く伝わってはいない。そこには情報の統制と言うよりも幾分陰湿な回避行動もあったのではないかという気がする。数多くの情報を入手できる現代にあってこそ、このような正史的な歴史から取り残されつつある記録が復権すべきなのではないだろうか。ちょっと面白いと思うので、日本海を囲む領域をひっくり返した地図を貼っておく。この地図を見るとどういうわけか、日本が孤立した島国ではなく日本海と言う大きな湖に接して大陸と一体であるように見えるのだ。

    画像の説明
    本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

    _ うにゃ [私は原作は読みました。ドロドロな感じがいやだったかな。映画見たんですね。]


    2016-05-13 [長年日記]

    _ やはり喪失感のようなものがあるんだろうか。録画の整理とかまるでせず、と言って行列式の計算などもせず、「ダラケ!」の動画見てたりなんかして。いろんな人生があるなあとは思うけど、その何かに深入りしたい気持ちも今は特にない。


    2016-05-14 [長年日記]

    _ 以前から記憶に残ってて思い出せなかったアーケードゲームがレディマスターだったことが判明。ほぼクソゲー。エロゲーとしてもクソゲー。深夜営業のゲーセンでやった時はもっと淫猥な感じがしてたんだが。


    2016-05-15 [長年日記]

    _ [漫画]「不思議の国のバード 第二巻」佐々大河、エンターブレイン、2016

    日光から会津道を通って新潟に抜けんとするイザベラ一行。日本の奥地に行くにしたがって環境は不衛生となりしかも会津道は1878年当時すでに使われることの少ない道で外国人が踏破した記録はない。イザベラはそれゆえにそこを目指すのだった。実録によればイザベラ・バード47歳の頃と言うことになる。


    2016-05-16 [長年日記]

    _ [読書]「姉と叔母 個人教授」牧村僚、フランス書院文庫、1991.

    最近牧村さんは電子ブックで「抹殺屋」というサスペンス(?読んでないのでわからない)などものされている。単に好みのエロ小説家として以上に敬服せざるを得ないと感じいる。この方のおかげで『青い体験』も見…あ、まだ見て無いや。VTR入手したっきりだ。でまあこの「姉と叔母 個人教授」は書き下ろし。官能小説としてのデビュー作になるのだろうか。それ以前にも音楽ライターなどされていたので文章を書く訓練も、また批評してもらえる人々なども周りにいたのだろうが、本作の完成度はだいぶ高い。姉と弟の最初の性技はちょっと強引だったかもしれないけど、限られた紙面の中では宮崎駿がルパンや千(千尋)に長たらしい建物の屋根を爆走させて話を進めてしまうくらいの演出は必要なのだ。そのあたりはこの種の物語のさじ加減の難しいところのような気がする。AVの脚本をそのまま文章にしても官能小説とはならないのである。まあいいや。元気ない時に読んだのでいろんな意味で少し元気でた。


    2016-05-17 [長年日記]

    _ [漫画]「ホワイトアルバム」安達哲、講談社、1988.

    安達哲は「お天気お姉さん」で著名と思うけど私にとっては「さくらの唄」の衝撃が忘れられない。「バカ姉弟」以降上梓されてる作品は無いのかも、ちょっと淋しい。と思ったらもう少し後に「シュセンドー」って言うの描いてたみたい。ともかくホワイトアルバム続き読む。


    2016-05-18 [長年日記]

    _ いろいろあって魔窟のDVDの整理がとりあえずあと2割と言うところまで来ている。心なしか畳が見えかけているような気もする。何よりも、ランダウの統計学(洋書)とファインマン物理学と高城貞二の解析概論が出てきたのには感動した。そのほかもはや期限の切れたカードの類やらまだまだ使えるインパクトドライバーのビットとかアナログのテスター。あとなんかマニアックなボンデージファッションのムックなんか出てきたみたいだけどすぐまたどこかに消えた。ボンデージの似合う長身スリム美人だったら人生楽しいんじゃないかと思うんだがそんなことないのか?


    2016-05-19 [長年日記]

    _ イニシャライズしてしまった録画に関してだが、今のところ明瞭に損失と計上されるのはGW中の「とと姉ちゃん」、タモリ倶楽部1か月分弱とかそんなもので、実のところ大した損害ではなかった。なぜか。それは現在稼働中のBRレコーダーが3台あってかつそれぞれに外付けHDDが付いているためなのである。あとは今期分の放送大学の授業と言うのがあったが、これもダウンロード配信などしているので実害はない。この教訓を元に考えねばならないのは、もっと録画する番組減らそうよってことだ。さすがに、死ぬまでに見る価値のあるものとそうでないものをちょっとくらい区別した方が良い。少なくとも整理の速度と録画の速度の均衡を考えるべきだ。これもまた経済学の問題。


    _ もう寝るんだけど、「浮世絵ツアー中山道六十七次」と言う番組を見てた。私が歩いたのももう10年以上前になる。今日の番組では京都側から進み奈良井まで。私は江戸から歩いて行って、奈良井に付いたら古い街並みが続いていたので、来てよかったとつくづく思ったものだ。伊勢屋と言うところに泊まったようだ。当時のJPEGはいろいろ劣化してしまっているのが惜しいこと。一度はこの道筋に関してもHPにアップしてたのだが、改めて今、往事を思い出しながら書いていきたいような気も少しある。

    本日のツッコミ(全4件) [ツッコミを入れる]

    _ きだ [整理あきらめてHDDが増え続けてますが、価値判断必要ですね。確かに。 全録レコーダーにして一週間以内に見なかったら..]

    _ けい [いや、もう私は全てを見ること自体をあきらめはじめてます。これはライブラリなのだと。「こんなの見たい」と思った時に、そ..]

    _ きだ [なるほど、私も所有欲とか収集癖とかで満々です。 オンデマンドが充実したら萎えるかもですが、全体最適なんかアテになら..]

    _ けい [きだはスマートな方法考えてくれそうなので期待してます。直接マウントして検索できたらいいのにねw 私はできる限りディス..]


    2016-05-20 [長年日記]

    _ [ヨガ] 久しぶりに行った。

    以前はちょっと合わないかなと思ってたクラスだが、ヨガ自体が久しぶりだったせいか、だいぶ良かった。


    _ で、「不機嫌な果実」初めてチラ見した。なんかつまんなそう。栗山千明エラ削ったという評判なのだが、もしかして頬がこけただけかも。横顔見ると骨格あまり変わってるように見えない。まあでも一頃あんなに好きだった栗山千明への熱もさすがに冷めてしまった感がある。もっと銀幕を飾る存在になると思ってたんだけどな。オタクキャラはともかくオヤジ呑みするアピールは親しみよりも安っぽさを印象付けたのではないんだろうか。エバのフィギュアを開封するのしないのって語ってた頃の栗山千明は良かった。「六番目の小夜子」のときの存在感もすごかった。「神話少女」が素晴らしかった。ゴーゴー夕張も「ホルモー」の凡ちゃんも良かった。蜷川さんの舞台に出たのはどう影響したんだろ?まあともかく今残念ながら注目できない。人妻役は全く板についてない。

    本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

    _ うにゃ [いいね! ]

    _ けい [どゆこと?]


    2016-05-21 [長年日記]

    _ 英会話も久しぶり。札幌にウミネコが居ついてたことや、ジンギスカンの焼き方にはおおむね2通りあることなど。
     追記しとくと、野菜を鍋にじかに乗せた上に肉を置いて肉を蒸らして焼く方法と、鍋の周辺に野菜をぐるっと並べておいて山型の鍋のてっぺんにじかに肉を置く方法。昔の松ジンは前者を奨励してた気がするが最近は後者だ。


    _ [テレビ] トットてれび

    素晴らしく良い番組。満島ひかりも好きなんだけどミムラ姉さんの向田邦子が凄く雰囲気でてる。ちょっと感動して見終わった直後に小金井でアイドル”活動”してた女性が刺されて心肺停止状態とか。最近若い子が刺される事件が続いてたりして穏やかならず。

    本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

    _ けい [心肺停止、ではなく意識不明、が正しいようだ。]


    2016-05-22 [長年日記]

    _ GWの帰省期間も含めて結局一か月くらい利用してなかったジムに久々に出かける。自己流のヨガやって筋トレと思ったらだいぶ体力落ちてたのでメニューの1/4だけやって帰宅。NHKスペシャルでは「人生の終い方」というシリアスな番組。そういえばこないだの「モーガン・フリーマン時空を超えて」では死後の世界の存在の是非が今もって不明であるとあった。私はエピクロス流の唯物論を信じていて、いかに心の働きが複雑であろうと死によって心は無くなってしまうと”信じている”。同様に考えている科学者がいる一方、臨死体験をきっかけに唯物論を信じられなくなった科学者がいる。量子もつれを引き合いに出して、人の意識は遍在すると考えている科学者もいる。こんなに科学者がいて全く矛盾する議論が乱立している以上、これはもうどのように”信じるか”と言うレベル以上の議論ができないのではないかと思われる。たとえば唯物論が正しいとしても、意識が消失するその”瞬間”は主観的には無限の長さと感じられないとも限らない。もしそうならば、それは人は死なないということと同義なのか。それとも永劫に死の直前の苦しみが続くという地獄の存在証明なのか。この話題は議論にならない。だが、たったひとつだけ、永遠の命を得る方法を提案していた科学者がいたことに同調した。それは、たとえわずかであれ、人の記憶の片隅にしみとおる何かを残すこと。そのささやかな記憶を、その人全体を詳細に表現する情報の縮約であると考えることができて、かつもしもその人を表現する完全な情報の再構成が、実質的にその人を再生することと同義であると捉えるならば、人の心のほんの片隅にであれ記憶されることは、部分的に生き続けるということであることになる。「詩曲」の作曲家、敬愛するエルネスト・ショーソンのささやかかつ野心的な望みがそれであった。であれば、完全に忘れられることは完全な死と同義ということになる。「それはどんな気がする?」ボブ・ディランのそんな問いに答えることは苦しい。ショーソンの野心もディランの問いも遥か昔に発せられたものなのである。この分野に関する思索は驚くほど歩みが遅いのだ。


    2016-05-23 [長年日記]

    _ 朝から晩までおなかの調子が悪かったので、夕刻のヨガクラスへの参加はためらいがち。だが、参加して良かった!ローランジでしっかり立つことができない。この姿勢で腸腰筋なのか大腿四頭筋の付け根なのか、そのあたりをしっかり使ったことは生まれてからほとんどなかったことに気付いた。プルプルしながらなんとか立ってると今度は脊椎のS字型を保ちつつ腰椎を伸ばす。この格好でそこが伸ばせるなんて発想はなかった。ウォーキングの効果で下半身の筋力には自信があったのだが、実はてんで無い。きっと筋力を使わないで済むエコノミカルな歩き方が身についてしまっているのだろう。ピークを過ぎたと思われる肉体においてすら、まだ自分の知らない可能性が秘められている。まるで改めて生まれなおしたような気分だ。ついでにおなかの調子も直った。

    本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

    _ うにゃ [ヨガ効果が嬉しいですね。 ]

    _ けい [たまには公園とかでやってみたいです]


    2016-05-24 [長年日記]

    _ 昨日のヨガでプルプルしてた筋肉は単純に大腿四頭筋と大臀筋だった模様。筋肉痛が出たのでわかった。この痛み、心地良い痛みと言うべきか。要するにレッグプレスでもウォーキングでもここらは鍛えられなかったのだった。


    _ もうすぐ放送大学の通信課題を出さねばならんのに聴講が進んでいない。暗くなって帰ってきたがまだ余裕あった。あと、今はインターネットでも送信できるんだ。もう深夜の郵便局で速達で出したりしなくていいんだなあ。


    2016-05-25 [長年日記]

    _ [新聞を読んで] 日経、経済教室、16/5/25.

    熾烈な競争を繰り広げる血の海から手つかずの大海に漕ぎ出す戦略を、と良く言われるが、そんな豊饒の海もいつまでも手つかずでありえようか。強いブランド力や特許などで囲おうとしても「航行の自由」もありいずれは赤く染まる。そこで第三の道、「日向と日陰」戦略がある、と楠木・一ツ橋大教授は言う。ゴールドラッシュの際大勢が金を掘るその「陰」で作業者のジーンズを売り成功した例が典型である。「日陰」とは本来忌避されるべきもの、そこに価値を見出す発想の転換が重要なのであり、無思慮な「逆張り」とは異なる。さて、機械学習とIoTたけなわの今日の「日向」の反対側にはどんな「日陰」があるか。隠花植物の醸し出す妖しい芳香をしばし想ってみたい。


    _ [漫画] 「アオイホノオ」15巻、島本和彦、小学館、2016.

    新刊。例によって前の巻の最後の方が思い出せないが、炎尾燃が小学館コミック大賞に入選。いよいよデビューとなる。P96に出てくる大ゴマの新谷かおるが凶悪で電車の中で読みながら笑った。久しぶりにカレー食したあとジム行こうと思ったがなんか疲れを感じて中止。


    2016-05-26 [長年日記]

    _ 昨日日陰と日向ということを書いたら、今日の日経の電子版には「AIというゴールドラッシュ」との言葉が出ていた。しかし、AIを提供する企業は、その実AIがどんなことに役立ってどんなふうに利益を作るのかを良くわかっていない。だからさまざまなケースを試してみたいのだ。顧客となりそうなパートナーに次々と話を持ちかけて、どこに儲けどころがあるのかを探している。そしてパートナーと目した会社からはきわめて多くの情報データを得ようとするのだ。その中にはきっと、情報のオーナーでさえ思いもよらないような金鉱が眠っている、と信じているのだ。この黄金狂時代を体験することは良い機会なのかもしれないが、食いはぐれて茹でた靴くらいしか味わうものが残っていない、そんな状況を誰かが映画にしていたような気がする。そういえばその映画人は、たしか機械に働かされる人間の姿も描いていたし、不景気によって台頭したナショナリズムの犠牲となることに激しい怒りを表わしてもいた。あれは遠い昔のことではない。今その数々の作品をもし再び味わってみるなら、ただ一つの違和感を除いてそれらが皆現代の問題をテーマとしていると知れるのではないだろうか。その違和感:「なぜそれらの映画には今どき色が付いていないのか?」。


    _ 久し振りにNHK第2ラジオを聴きながら夕食。「教養としてのドン・キホーテ」。そういえば岩波版の文庫を持っていながら第二巻のはじめくらいまでしか読んでないので、私のこの作品へのイメージはいまだに「ラ・マンチャの男」の勇ましくポジティブなものとなっている。だがこの作は実は当時大量に読まれていた騎士道物語への批判だったのだ。そうそう、「ドルアーガの塔」に出てくるミラー・ナイトもこの作品にちなんでるんだったっけ。そういうわけでもう全然基本の教養が無い。


    2016-05-27 [長年日記]

    _ [テレビ] 「不機嫌な果実」#4

    はじめに、こないだちら見して「つまんなそう」と早急な結論を出してしまったことを深く謝罪します。第4話最初から見てるんだが、すげえ面白いw この変なキャラたちは何なの?林真理子が天才なの?萬田久子はわざと下手な芝居してるの?「セックスレス!?」って言った途端にレンジがチンってなる演出はわざと外してるの?六角さんがもう少しで橋本マナミのパンティぺろぺろしそうになってたのがリアルすぎるし。今夜も第5話あるし。人妻役が似合ってなくても全然問題なかった。夜ドラマってみんなこんな面白かったのか?やばい変なドア開けちゃったかもしれぬ。放送大学の通信課題も面接授業もあるのに。
     ああ、わかったぞ。このドラマ、「え?」とかのつぶやきとか独白の入り方とかSEの入れ方とか、ことごとく間が変なんだ。これはあれだ。「エクステ」がホラー映画であるのと同じ理屈だ。まずい、はまったかもしれぬ。
     追記。こないだちらっと見て「つまんないな」と思ったところは、ほんとに第4話の一番つまんないとこだったみたいだった。


    _ [テレビ] 不機嫌な果実#5

    はじまっちまった。タイトル、「裏切りのバーベキュー」。なんなのさw ホラーだなあ、稲垣吾郎。六角さんもだけど。高梨臨見てて思い出したが、ネオウルトラQいつ見れるんだろうな、俺。高梨臨もホラーだ。栗山千明のエラ疑惑は、どうやらやはり頬がこけてエラが目立たなくなっちゃったんだと思うぞ。市原隼人は露出狂。にしてもコマーシャル多いなあ。やはり録画で見るに限る。笑えるポイントはさておいて、このストーリーは一見不倫というアダルトなテーマを扱っていながら、恋愛観は40年ほど前の少女マンガのように幼い。裸とセックス描写の頻出する学芸会。月見ながらドビュッシーの「月の光」が流れる安易な演出。橋本マナミのブラを番町皿屋敷のお菊さんみたいに数える六角さんw ステーキの大きさに嫉妬する市原隼人もホラー。この辺のニュアンスってきっと林真理子の原作にある通りなんだろうな。うーん、そういうことを確認するためにちゃんと原作読むべきなのだろうか。やばい、スリップから透けて見える栗山千明のパンツがダサい。登場人物皆どうかしてる。ひどいなあこれw 次回も楽しみだ。って結局全部見ちまったよ。

    本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

    _ うにゃ [わたしも見ちゃったw]

    _ けい [橋本マナミがハンガーにつかまりながら立ちバックでセックスしてましたよね。]


    2016-05-28 [長年日記]

    _ 外出から帰ったら「映像の世紀プレミアム」がNHK BSプレミアムで始まっていた。まさにドイツにおいて始まったアーリア人のナショナリズム、そして、チャップリンの「独裁者」。最初この映画のラストは兵士たちの踊るハッピーエンドだったとのこと。のちにチャーリーはそんなハッピーエンドなどあり得ないとして切り捨て、かの有名な演説のシーンに変わったのである。「まあでも僕はチャップリンよりもメル・ブルックスの方が好きだけどね」と、英会話の時間にはそんな話もした。


    2016-05-29 [長年日記]

    _ [特撮] 仮面ライダーゴースト

    今回は見てて飛び切り居心地悪かった。朝からキツイよ。


    _ [漫画] 「極黒のブリュンヒルデ」17,18(完結)、岡本倫、集英社、2016.

    マンガを連載で読まなくなって何年もたっており、すべて単行本が刊行されてから読むようになっているのだが、その方法で困ったことが起こるのは、刊行の間隔が空いているために前作とのつながりがわからなくなることだ。そしてそれがまた本作のラストのように、以前現れたキャラクタが再登場することでオチをつけるような場合には、それがオチであると知るためには過去を振り返らなくてはならない。コミックスは絶版のリスクに備えて新刊は直ちに購入して完結するまで読み始めない、というのが正しい読み方なのかもしれない。
     このハーレム漫画はハーレムが終焉するところまで描いている。まあ他にあまりそういうの読んだことないし、私はこの漫画そのものについて何かを語ることはほぼできないのだ。「ナエナロのヘニムヘーロ」が面白いというだけで興味を引っ張り続けることはできない。でも最後まで読んだ。そういう事実を記しているだけのこの文章は感想文でもなんでもない。人に勧められるかと問われてもわからないとしか言えない。私の漫画脳は退化しようとしているのか。


    _ [テレビ] 「真田丸」

    今日は夕方少し前に食料を買いに近所のコンビニに出ただけ。気分障害と言うのではないが何となく物悲しげな気分が朝から続いている。真田丸は毎週楽しみにしているのだが、見て気分がスッキリ晴れた、とはなかなか行かないにせよ楽しめている。登場人物が全部個性的に過ぎる感じがあって、それがむしろリアリティを感じさせる。ことに奇妙なのは大泉洋演じる真田信幸の元妻おこう(長野里美)で、登場の時から病弱ぶりが爆笑ものだった。NHKのサイトのインタビューで、その演技は志村けんのコント「もしも元気の無い芸者がいたら」を参考にしたら、というアドバイスを三谷幸喜氏からもらった、ということである。吉田羊(ずっと”よしだひつじ”だと思ってた。この人の芸名、本名から来てるらしいが、吉田戦車とか吉田メタルとか吉田カバン、あ、これは芸名じゃ無いが、なにかそんな唐突さを感じる)の稲(小松姫)はのちに女丈夫と称される行動をとるようで、本田忠勝の娘にふさわしい故事。
     番組ラストで紹介された群馬県沼田。河岸段丘の城下町の眺めに興味を持った。行って眺めてみたい土地だ。


    _ というわけでDVDの山はほぼ整理が終了。しかしそれで期待したほどには魔窟が片付いていない。それが今日のメランコリーの理由の一つかもしれない。自覚される理由はほかにもいくつか。やれることをやれる程度にやって明日に顔を向けるより無いのだろう。理想と現実の間にはいつもギャップがあるが、理想を捨て去れば現実は腐っていくだけだ。


    _ ふと見た「ダーウィンが来た!」で、オーストラリアに住むクジャクグモのセックスのことが紹介されていた。オスの腹部の背側にクジャクの羽根を思わせるきれいな模様があり、クジャクと同様求愛行動に使われる。だがそこにリスクがあり、元気な子孫を作る能力があることをアピールするための激しい踊りをメスが気に入らなかった場合、メスはオスをセックスパートナーとしてではなく、食料とみなして捕食する。一方オスは求愛行動の最中におりおりメスの頭を撫でる。そのことがメスの攻撃性を和らげるのである。そして、多くの昆虫のセックス同様、行為が終わったならオスはさっさと逃げ出す。さもなければ再びメスにより捕食されるリスクがあるためだ。人間のセックスはこのようなシステムを少しルーズに、あるいはソフトにしたものと見ることもできるだろう。セックスが時に男女間の戦闘のように見なされることは、あながち陳腐な比喩ではないのである。男性が、ときにその結果に見合う程度をはるかに超えて求愛行動にコストをかけている理由の一つはここにある。最も危険でかつ甘美なゲームであり、遺伝子によって誘起された強迫観念であり、比喩でなく食うか食われるかの真剣勝負。


    2016-05-30 [長年日記]

    _ 今ひとつ元気出ずヨガ休み。食事も買い物で済ます。パックの焼きそば、久しぶりに食べた。たまにはカウチポテトも良いか。


    2016-05-31 [長年日記]

    _ まだ少し元気出ず。夕飯外で食べた。ササミカツ丼ご飯1/4。ヘルシーなのかこってりなのか良くわからじ。早寝。


    トップ 最新 追記

    Categories | Python | 8801 | あんちゃんの自作ゲーム発見した | かながわのハイキングコースベスト50から | かながわの景勝50選 | アニメ | カムバック!マイ中二時代 | コンピュータ | ゴミレポ | テレビ | テレビ・ラジオ | トレーニング | ドラマ | パズル | プログラミング | ヨガ | ラジオ | 映画 | 英会話 | 奥州街道 | 音楽 | 下田街道 | 科学 | | 街道 | 関東ふれあいの道 | 紀行 | 京街道 | 郷土史 | 金沢道 | 熊野街道 | 栗山千明 | 経済学 | 現代湯治考 | 古新聞を読んで | 語学 | 交通史 | 口グセ | 甲州街道 | 綱島街道 | 香り | 殺害された言葉 | 自転車に乗って | 七十二候 | 食べ物・飲み物 | 食事 | 食品物理学 | 新聞を読んで | 森高千里 | 身延道 | 数学 | 生きもの | 千国街道 | 川越街道 | 銭湯 | 善光寺西街道 | 中原街道 | 超歩行者キュウカイダー | 怒りの日記 | 東海道 | 統計学 | 特撮 | 読書 | 二十四節気・七十二候 | 日光街道 | 猫の額 | | 博物館 | 姫街道 | 物理学 | 文具 | 米沢街道 | 抱腹絶倒オヤジギャグ | 放送大学 | 豊後街道 | 漫画 | 漫画・アニメ | | 夜へ急ぐ人 | 矢倉沢往還 | 愉快なジム仲間 | 料理 | 歴史 |