RSSフィード:http://alpha-ralpha.com/diary/index.rdf
2017-05-10 [長年日記]
_ 若干は仕事に絡めて、しかし大半は趣味に合いそうな興味から、多重解像度解析とか尺度空間とかいった解析手法のことを調べてみたら、なんだかすごく面白い。尺度と解像度はここではだいたい同じような意味になっているらしく、扱っているデータの次元に対して新たな次元を追加したらその軸に分解能とか信号のボケの広さといった解像度を表わすパラメータを割り当てる。そうやって空間を構成してその新たな軸に沿って見ていくと、図形のとんがっている場所や凹んでる場所がジワジワと位置をずらしていきつつあるものは消失していく。最も顕著な特徴が、最大に分解能を下げても残る、というわけだ。ボケを与える簡単な操作はガウシアンカーネルで畳み込むことであり、良く用いられる方法なのだが、もちろんぼかし方はこれには限らないし、コース・グレイニングなどという繰り込み操作のようなものを使うことだってできるわけだ。顕著な特徴量があるということは、解像度あるいは尺度に対する並進操作にたいして不動点が存在するということなのだと思うので、このような空間に対して仮想的なエネルギーを考えてみることにも意義があるのではないだろうか、などと思った。全くのたわごとであるか、あるいはすでに誰かがやっているかのどちらかに違いあるまい。