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けいりう堂日記

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2016-10-16 [長年日記]

_ 私のガッキー・アンテナの感度が悪い理由がわかった。録画機のおまかせ自動録画設定にわざわざ「自動録画」という項目があって、これのデフォルトが「しない」なのである。自動録画したい人が使う機能だから”自動録画設定”なのではないのか?これはおかしいだろ。他に松下奈緒とか木村多江とか歴史の道とか神秘の道とかも登録されているのだが、なんだか一向に機能していない気もする。たぶん予約件数がいっぱいいっぱいだからだろうと思う。結局感度向上にはつながらないのだろうか。木村多江の演じた蓮丈那智は見ておきたい。BSフジあたりである日突然やるのではないかと期待してるが。


_ [特撮] 「ウルトラQ」

第五話「ペギラが来た!」 今回の淳ちゃんは特別取材班として南極探検隊に参加している。オープニングに出てくる目元涼しげな美人隊員・久原羊子は田村奈巳という役者。オープニングでは氷壁を前に揺れる船の舳先が映され、例によってこれから異常な世界に飲み込まれていくことを暗示している。淳ちゃんはこの基地で3年前に疾走した野村隊員の謎を追ってここに来た。その野村さんの残したメモには「また聞こえた…ペギラ」と書いてある。突如宙に舞い上がる4トンの雪上車。強風の所為としても風速300m以上、という。その夜、再びフワフワと舞う雪上車の向こうに久原隊員の見たものは…。
 基地を抜け出して野村隊員を探しに出た久原隊員を探す面々は気絶している久原隊員とともに氷漬けの野村隊員、そして3年前に置き去りにされてなお生き続けていた「サブロー」という名の犬を見出す。サブローって、生きていたタロとジロのもじりだ。そしてペギラ再登場。羽ばたくとみんな宙に舞いあげられてしまう。そしてサブロー生存の理由が南極のコケにあると判明。ペギラは−130℃の冷凍光線を吐くと、そこで反重力現象が起こって何でも舞い上がってしまうという隊長の唐突な謎解きに続き、南極のコケはアザラシにとっては猛毒で、そこから抽出したペギミンHがペギラ対策となるだろうという久原隊員。だがそこにヒゲ面の隊員が「そんな飛躍した結論を信じろって言うのか」とツッコむ。うん、同感。だが疑っているよりも行動するほうがこの場合は正しい。ついに基地に接近するペギラ。普段は眠そうな目をしてるのにカッと目を見開く。割と怖い。アップで見ると確かに顔はアザラシに似てる。気象観測用ロケットにペギミンHを積んでペギラに打ち込むとちょうどいい具合に顔の近くで爆発してペギラはまともにペギミンHを浴びる。苦しがって飛び逃げるペギラ。だが死んだわけではなさそうだった。つづくのである。ラストで石坂浩二が、もし怪獣に襲われたら何をさておいてもその怪獣の嫌いなものを探すことだ、と解いている。この言葉はその後の特撮における劇の解決を決定づけているかもしれない。


_ [特撮] 「ウルトラQ」

「第六話 育てよカメ!」 Qの世界にはときどきこんな童話的な話があって、怖い話と良いコントラストを生んでいる。太郎くんの育てているカメは99cmに育つと竜宮城に連れて行ってくれるらしい。なんでそんなこと知ってるんだろ。学校の先生が大泉滉。この人は大泉洋とは関係が無いみたいで、お父様が日露ハーフの大泉黒石というロシア文学者でアナーキストとされる。主著に「人間廃業」というのがある。現在はこの名で検索すると普通はアリスジャパンのAV作品が出てくると思う。古くドイツ映画にも同じ邦題の物があるらしいが、大泉黒石の作が最古のようだ。さて(笑)、劇中突如始まる銀行強盗のギャングと警官の銃撃戦。その末に学校に逃げ込んだギャングにカメを持ち去られて太郎くんはずっと「僕のカメ返してよー」と呼び続ける。こいつはカメカメ五月蠅いな。子供のころに見た時もそう思った。さて、強盗現場近くに現れたのはいつもの三人組(淳ちゃん、由利ちゃん、一平ちゃん)。今回はパイロットの出番はないはずなのになぜ淳ちゃんと一平ちゃんが同行してるのか良くわからない。星川航空は暇なんだろう。一方、弾みでギャングと太郎は行動を共にしており、その間になんかつるみ始めている。良く見るとギャングの一人はイデ隊員だ。地下水道に逃げ込む3人。そこでカメはついに99cmに成長、ギャングは逃げ出す。カメは太郎を乗せて地下水道の壁を抜けてマッハ3で(なんと甲羅がパカッと開いて速度計が出てくる)空を飛び、竜宮(?)へ。竜宮城はさびしい空間で、ブランコに乗ったょぅι゛ょが自分は乙姫だという。彼女が笑うと、明らかに彼女とは違う声の笑い声が聞こえる。ロケットに乗って逃げる乙姫をカメに載って追いかける太郎。そこに龍が現れて太郎を攻撃。この回では怪獣らしい存在と言えばこの龍くらいで、あとはカメがちょっと大きいだけ。帰還した太郎は乙姫にもらった玉手箱を開くと、やっぱりおじいさんになってしまうのだった。その姿をあざ笑う大人たちのゆがんだ顔…おっと夢オチだw しかし後日の教室の中では、太郎以外のすべての生徒がカメを飼っているという異常なラスト。単にノスタルジックな作品でないところが味わい深い。つづく。


_ [特撮] 「ウルトラQ」

「第七話 SOS富士山」 富士山が噴火するという不気味な噂が立っている。この回で、由利ちゃんの正体が、毎日新報の勘の鋭い女記者・江戸川由利子であることがわかる。この回には晴野チック・タックが出演。彼らは「どったの〜?」「いじゃな〜い」というギャグともつかないギャグで当時売れまくっていた。おお、wikipediaで調べると、記憶通りタックさんの方は後年高松しげおと名乗った芸人さんだ。さて(笑)、富士の樹海にはタケルという人呼んで「樹海のターザン」と呼ばれる人物が棲んでいる。15年ほど前に4歳で行方不明となってその後は樹海でキングと呼ばれていた熊を友達として生存していたらしい。その姉が市川和子という役者で、これがなかなかの上玉だ。外野の子供が「タケルとアベベと競争したらどっちが勝つかな?」とか呑気なことを言っている。そうこうしているうちに富士山が活動をはじめちゃう。見てて感心するが、淳ちゃん(佐原健二)まるで本当にヘリを操縦してるみたいに見える。カメラワークのトリックだろう。樹海のターザン・タケルは野生児の割には身ぎれいで、恰好は杉ちゃんそっくりでワイルドだ。”吉野の御池”から飛び出した岩石が合体して怪獣ゴルゴスとなるのを目撃、身一つで戦おうとするも空しく倒木に挟まれてしまう。地元の巡査・横山の助けで辛くも逃げだす。ややあって姉弟再会もつかの間、タケルは怪獣に単身挑む。由利ちゃんが「タケルは樹海の王者よ、きっと勝つわ」なんてあまり根拠のないことを言う。怪獣に取り付いたタケルは弱点と思しきドッジボール状の部位を探し当ててつかみ出すと、怪獣は沈黙。床屋で整髪したタケルは単なるおっさんとなって人間社会に帰還したのであった。つづく。


_ [特撮] 「ウルトラQ」

「第八話 甘い蜜の恐怖」冒頭、一平ちゃんにセスナの操縦を指南する淳ちゃん。ローヤルゼリーの何百倍と言う効力を持つハニーゼリオンは、副作用として摂取した動物を巨大化させてしまう(この手の設定がQには多いように思う)。これを研究するのは木村さん(黒部進)で、のちのハヤタ隊員である。ハニーゼリオンはジバチを使って作っているというから、遺伝子組み換え技術が使われている可能性が高い。早々と巨大化したモグラ=モングラー登場。モグラにハニーゼリオンを与えたのは木村のライバル・伊丹だった。さあ、例によって巨大ヒーローのいないこの世界でモングラーはどのように退治されるのか。伊丹は悪事がばれてダイナマイトでモグラともども自決を試みるが失敗。自衛隊が戦車とミサイルで攻撃。モングラーは地中深くもぐり、火山地層に衝突して絶命したと推測された。アンバランス・ゾーンはあなたの心の中に存在するのです…。つづく。


_ [テレビ] 日曜討論

寝て起きた。日曜討論で日本のノーベル賞受賞に関する近年の快挙は過去の蓄積によるものであって、この先それが続くとは限らないといった論調の討論をしている。ただ最初から議論の方向がおおむねそろっているようなので、討論にはなっていない。朝風呂に浸かりながらラジオで聞いていて、江崎玲於奈さんの論調がどうにも締まりがないと批判的になっていたのだが、風呂から上がってコーヒーとリンゴ・柿など食べつつwikipediaで調べてみたら御年なんと91歳だ。91歳の老人に鋭い舌鋒を期待することは間違っており、1時間席に座っていられるというだけで驚異であり称賛に値することであろう。この人のノーベル物理学賞受賞理由は半導体におけるトンネル現象の実験的発見、である。そうであるなら、電磁ポテンシャルの位相成分が物理現象に影響することを実証した外村彰さんの業績も、水準としては十分ノーベル物理学賞に値するのだろうが、残念ながら逝去された70歳までには受賞がかなわなかった。
 書きながら番組見続けていると、後半江崎先生の語りは滑らかで熱のこもったものになっていった。番組開始当初は緊張してただけだったのかもしれない。まあしかし、その心あまりて冗長度の高い発言はやはりちょっと聞き苦しい物ではあった。今回はともかく、この番組は討論番組なのだろうから、日本人が概して不得手な、”ディベート”とはこうあるべき、という教育的な内容であってもらいたいと思う。エンディング、司会者があろうことか江崎さんに一言で締めてもらおうとしてやっぱりお尻が切れた。


_ [特撮] 動物戦隊ジュウオウジャー

そういうわけで録画を見始めた。ここのところフルタのCMには古田織部の肖像を登場させてさんざんにおちょくっている。フルタのCM好きw 今回は、他人の記憶を実体化するバングレーの能力が最強なことを示す、戦隊最大のピンチの巻。実体化された自分を含むメンバーと闘うヤマトはかくしてバングレーに敗れて連れ去られる。巨獣ハンター・バングレーの狙いはくびれクイーンのプレイメイトのお姉さんだ!全然違う。キューブホエール。


_ [特撮] 仮面ライダーエグゼイド

ゲームの世界というのが自由すぎてとりとめない感じ。ついていけるか知ら。


_ 昼過ぎ買い物に行って帰宅後、食事摂りつつうつらうつら。そのまま夕食の時間になって遅い昼食か早い夕食か知れないものをもぐもぐしながら「真田丸」見た。予告編で見た異形の老人はてっきりミッキー・カーチスだと思ってた。ルイス・フロイス役ででも出てくるのかと思ったら、何のことはない幸村の変装だった。

_ [特撮] 「ウルトラQ」

「第九話 クモ男爵」 若林映子の出演する今回はいきなり灯台に出現する大グモからスタート。ドライブに来ていて遅くなった淳ちゃん他一行は道に迷い、途中底なし沼にはまったりしつつ古い洋館に避難。ろうそくに火をつけ、そこらに張っているクモの巣を焼いて「クモの館は火事ですぞ」なんて冗談を言っているのはすごくよく覚えている。淳ちゃんはここで空気を読まずに、クモマニアの男爵の物語を始めて女性陣に総スカンを喰らう。子供のころ見ていた淳ちゃんはもっと頼れる大人と感じていたのだが、彼の当時の年齢をだいぶ超えた現在となっては、オタクな青年であるということがとてもよくわかってしまう。ベッドに横たわる淳ちゃんが天井を見ると、まさに物語に出てくる大グモがいる。この回ではモンスターたるクモがおりおり姿を現していて、いつか被害者が出るはずなのになかなかそのような事件が起こらないので、子供の眼にはたいへんじれったいものと映った記憶がある。そして酒蔵で第一の被害者発生。たまたま見つけたオカリナで一平ちゃんが、これまたどういう訳か雰囲気にぴったりな曲を巧く吹いてるのも不思議なことだ。次に襲われるのは底なし沼で溺れた男と若林映子。この二人はほぼ同時に襲われており、大グモが二匹いることがわかるのである。これが、淳ちゃんの物語に出てくる男爵とその娘、ということなのだろう。どっちがどっちかはわからないが、うち一匹は淳ちゃんがナイフで殺す。館を逃げ出す道の途中は沼にかかる一本橋で、一行は危なげに渡っていく。自動車にたどり着いて逃げる一行。しかし淳ちゃんの車のエンジンがなかなかかからないのも気を揉むところ。辛くも逃走する一行。クモ男爵の館は炎に包まれてアッシャー家のように崩壊するのであった。冒頭の灯台とクモ男爵の館の位置関係がわからずに悶々としたまま終劇。最後に石坂浩二曰く、「悪魔の使いとして怖れられている夜のクモにも人間が変身したという悲しい物語があります。ヒトを襲うのは人間にかえりたい一心だったのかもしれません。あなたの庭先で夜クモに出会っても、どうぞそっとしておいてください。」なんだよ、大グモが退治されて良かったって思ったこっちは悪者なのかよ。子供心にもそう思ってみていた。クモに襲われた人々も、襲われて怪我をしたでも血を吸われたでもなさそうだったのも子供心には不審で、なかなかスッキリしない回だった。しかし同時に、クモを殺すことは極力しないようになったのもこの番組の影響だったと思う。つづく。提供は武田薬品でした。


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