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2016-09-01 [長年日記]
_ 九月になった。今日はまた暑い日だった。
_ [漫画] 「殺戮姫」みさき速、秋田書店、2008.
『酒は辛口肴は下ネタ』読んで以来、新作読みたいなと思ってるのだが。
殺戮姫・森川流(しんかわるう)は、人間をイヤだと思った時殺人鬼の本性をむき出して殺戮を始める。これをかろうじて止められるのは主人公の石堂王士(おうじ)だけ。流が暴走すると人類が滅びるほどの威力があるらしいことが説明されており、それで王士は「救世主」などとも呼ばれている、という話。ぶっきらぼうなヒーローと天真爛漫かつクセの強いヒロイン、と言う図式は『酒は辛口…』と同じに見える。悪くない。その二人の関係を軸にしながらさまざまな個性を持つ犯罪者、クラスメート、恋敵、などを描きこんでいく。犯罪や殺戮の表現が凄惨なのでまあ有害図書の部類かもしれない。創作の世界でこのような表現がどこまで許されるかと言う問題は『有害都市』(これも最近読んだ)を引くまでもないが、深い問題を孕んでいる。過激な表現を規制しようとする考えには、描かれていることをそのまま受け止めてしまう良く言えば「素朴さ」悪く言うと「想像力の欠如」がやはりあると思う。見えているものが見ているものに強い影響を与えるのは当然のことだが、それが作り事を示しているのか事実を伝えているとみるのかを区別することは、最終的には読み手にゆだねられることになる。これは有害だ、と言うとき、それをなぜ有害と感じるのか、と言う読み手の態度への問いかけが同時になされているのだ。そういう意味で、創作物への関わり方ということにおいて、読み手はただ受け身でいるわけにはいかず、創作活動における主体はむしろ読み手である、という言い方が成り立つだろう。
2016-09-02 [長年日記]
_ 普段人との会話はできる限り避けようとしているのだが、それが許されないときもある。今週はそういう週だったために、週後半から神経が疲弊している。以前はそんな時には禽鹿の道を踏み越えて人のおよそ訪ねない場所で野宿などしたりもした。
_ [テレビ] モーガン・フリーマン時空を超えて
「他人の脳をハッキングできるか」番組の提示する答えはもちろんYesである。いろいろ注目すべき内容が詰まっているが、普通の人をゾーン状態に導いて達人並みに訓練させるクリス・バーカーという神経科学者・技術者・経営者の研究に注目した。脳の活動を検出するセンサー(こういうものはこの手の番組に良く出てくるのだが、私にはこれの具体的な中身が良くわからない)を取り付け、達人が成功する時のパターンに近づいたときにそれを教える。これを使いながら課題をこなしていくと、達人並みに成功率が上がる、というもの。仮にこの発明が完成して、それが特定の権益から解放されて人類全体に普及したとき、その辺の誰しもが完璧な判断をするようになると期待できるのだが、その時の世界が幸福なものになるのかどうかが私にはまるで想像できない。私は基本的には人間はできる限り賢明であるべきだし、そうなる努力をすべきだと思う。だがそれが完全に達成されて均質となった世界は生きるに値するだろうか?そうなるまでの世界は希望に満ちているように見えるかもしれないが。
香りを利用して脳をハックするテクニックが示されている。イスラエルの心理学者イラナ・ヘアーストンはネズミの迷路実験をきっかけに、睡眠中の脳活動を研究し始めた。香りは視床−これは嗅覚以外の感覚を大脳皮質に中継するが、睡眠中にそれが働かなくなるため外からの刺激が大脳脂質に届くのを妨げることになる−を介すことなく直接大脳皮質を刺激する。一度香りがそうやって大脳皮質に侵入すると、それをきっかけにして他の刺激、例えば音のような感覚を大脳皮質に招き入れる、のだそうだ。この現象は香りの機能を実感している私には納得できるものだ。アロマテラピーはこのように大脳生理学と組み合わせて用いることで極めて有効な使い方ができることだろう。
オプシンという光センサを遺伝子操作により脳細胞に組み込み、外科手術で光ファイバを脳に埋め込むと、脳の特定の部位を光で刺激することができるようになり、結果行動を操作することが可能となる、という研究もある。悩まなくともやるべきことを外から与えてやることができ、それが行動するものの幸福にもつながるのだから、これは夢のような技術と言える。もちろんそんなテクノロジーを利用しなくともすでにそういう行動原理に支配されている人も数多くいることではあろう。これらの技術をチートと断ずるのはもはや古い考えであるかもしれない。
追記。先週の日記に「いよいよ『笑い男』が登場するのか」と書いたのだが、まあその通りな内容だった。ここに登場した多くの研究者たちの正義は必ずしも万人の正義に一致している保証が無いことが一つ。これら有能な人々の誰もが笑い男たりえる。もう一つは正義の捉え方・正義観の違いばかりではなく、そのときそのときの正義の捉え方に従いつつ進んだ結果、それが発効した時点における正義の在り方とずれてしまっている、と言う事態もあり得る、ということ。過去の人間にとって未来の人間に対する責任を維持し続けることは難しいことなのだ。少子化の世界にとってはそれは特に顕著なことだろう。かくしてテクノロジーは未来の被害者を無視して暴走し、それを駆使するハッカーもまた誕生する。
2016-09-03 [長年日記]
_ [漫画] 白暮のクロニクル9、ゆうきまさみ、小学館、2016.
新刊。この間書いた「ドラゴン急流」は、この巻に付属していたもの。というわけで三蔵山龍の作画を担当したのはゆうきまさみさんだった、という訳。さて本編は、長命者(オキナガ)・雪村魁の兄を名乗る少年(風の姿をしているオキナガ、というのがより正確)の登場によってそろそろ終わるのかなという風情を漂わせ始めている。事実、12月8日頃発売の第10巻が最終章、と巻末に書かれている。最終章=最終回(本の場合は巻)と限らないのが連続ドラマなんかの常道なわけだが、これはどうなのだろうか。「美」=”大”きな”羊”という漢字の成り立ちのことは割と最近別の機会に認識したように覚えている。羊とはもちろん生贄の象徴であり、美とは容姿の美しさばかりでなく美徳と言う意もあるのだろう。生贄が大きいほど神はお喜びになる。もちろんこのように捧げものの大小を意識する神が人類に対して慈悲深いものであるとは思えない。あるいはそれが神の本質であるのかもしれない。いがらしみきおさんが「ガンジョリ」で示したように。
_ [漫画] 有害都市(つづき)
先日「有害都市」のことを書いたので枕もとに転がってたそれをぱらぱら読み返した。明らかに、実在するアメリカの雑誌「MAD」の表紙と見える雑誌が作中あらわれ、その創刊は、過去にアメリカで行われたホラーコミックバッシングへの反発、と描かれていた。ここに違和感を覚えたのでとりあえずウィキペディアでMADを調べてみたのだが、特にそのような動機で創刊されたという記事は無く、むしろ別のサイトで「有害都市」で、劇中起こったバッシング以降アメコミはヒロイックファンタジーばかりの画一的なものに成り果てた、と描かれたことに、アメコミファンが反発し、作者・筒井氏が謝罪した、という事実があったらしいことを知った。MAD(と思しき雑誌)の創刊にまつわるモチーフも、ホラーコミックバッシングも、さらにはここに描かれた有害図書指定の機構や焚書など、劇中で起こることは、『華氏451℃』や『時計仕掛けのオレンジ』といった過去の作品などもヒントとしたファンタジーである、ということを読み手は理解する必要があったのだが、作中多用される現実からのコラージュがかくなる錯誤を生んてしまったのだ。フィクションをフィクションと読み取ることができない読者の読解力にも問題があるのだが、本作を批判した側にはその自覚はおそらくないだろう。結局また同じことを書いてしまうが、読み手は単に受け取り手としてパッシブな立場にとどまることができず、それをどのように受け取るかと言うことに対して責任を負っている。アドレナリンに支配された批判的行動・不寛容な発言は表現活動を狭め、結局はかえって読み手の不幸につながるだろう。
_ [テレビ] タモリ倶楽部
オープニングとエンディングは先日のお尻オーディションを反映してリニューアルされた。今回の方が良いとか前の方が良いとかそういうのあまり感じなかった。消費されるお尻。今回の内容は現代音楽。楽譜見るととても弾けないような曲ばかり。現代作品、最近聴いてないな。というわけでだいぶ前に買ったクセナキスのエオンタ聴きはじめたところ。今日も日中は少々暑いが、ホットでコーヒーでも飲みながら聴くかな、と。
2016-09-04 [長年日記]
_ 朝のうちは雨だったが昼頃から晴れ、今日も暑かった。特撮見てから買い出し。帰ってきてから、ベランダに放置されているBSアンテナ一台を取り外してCSに使いまわそうと試みるがさび取りスプレーが見当たらず、昼過ぎにネジ外すための武器含めて買い出し。帰宅するとさび取りスプレーが出てきて悲しい心に。結局新規導入した武器は今回は活躍せず(バイスグリップのパチモン)。KURE5-56の威力が物凄いと再認識。どうしても取れない奴は力任せに捩じ切った。ネジだけに…。汗だくになって一日に3度も入浴した。
2016-09-06 [長年日記]
_ 朝の電車。7人掛けのシートに6人座っている。そのうちの3人(1人は私)が同時に新聞読んでるとは最近珍しい。向かいのシートにも1人。
_ 今日も暑かった。こう暑いと薄着の悪い子がたくさんいるのでそこは嬉しい。だが最近は男も薄着の悪いデブが多くてそこは頂けない。すね毛と腹を見せてタンクトップ着てるんじゃないよw
2016-09-07 [長年日記]
_ 今朝の電車の3人掛け席は長々、というか3人掛けだから少し窮屈そうに横たわる一人の酔客に占められていた。メガネを席に投げ出し、足をパーティションにかけ、赤い顔で寝入っていた。ふと見ると席の下に彼の物と思しき携帯が投げ出されていた。そこでそれを摘み上げて、彼に渡すつもりで腕や肩のあたりをそれでぽんぽんと叩いてみた。熟睡しているところを起こされると、ヒトは知らないが私は理不尽な怒りを覚える。彼ももしかしたらそうかもしれないが、その時携帯を拾ってくれたのだと見て取ればその怒りも和らぐかもしれないと思ったのだ。だが彼は目覚めない。そして熟柿臭い息を吐き続けていた。こういう時に車掌に直接連絡できる秘密の電話番号があると良いのに。車内にマイク付の非常ボタンのある場合もあるのだろうが、それがあるかを確認するには車内は混み過ぎていた。このボタンを押すと、車掌と会話ができるらしいのだが、やはりそれを押すのには勇気がいる。結局私は何もせずに彼の前で新聞を読み続けるだけだった。もう5年ほど若かったなら、義憤に駆られて彼を強引に起こしていたかもしれないが、今はそういうことをして損害を被ることを怖れる者になった。賢明というべきか根性が無くなったというべきかはどうでもいい。ただ不思議だったのは、このことの間中私はどうも怒りを感じていなかったようなのだ。私はこんなに寛容な人間だったのだろうか?だが、怒りを抑えこんで忸怩たる思いでいた訳でもなかった。私はおかしくなったのだろうか。そのくせ、何かこの状況を密かに楽しんでいたようでもあった。会社の最寄り駅になり、彼は寝続け、私は降りた。
帰り道。自宅そばの自販機の前に、コンビニで買ったお菓子のゴミとビールの空き缶、そしてたばこの吸い殻が落ちていた。ここでつかの間の息抜きをしつつ一服している者がいるのを何度か目撃していた。一度は面と向かって「ここは喫煙場所じゃないですよね?」と咎めたりもしたことがある。だが今日の私はここでもまた怒りを感じるよりもその行為の愚かしさをおかしく思っていただけだった。自宅そばのゴミ集積所に差し掛かると、どうやら回収後に出されたと思しき資源ごみが、当然回収されずにおかれていた。このようなことがあったとき、割を喰うのは集積所のそばの家の方なのだ。だがここでも私は怒りを感じなかったのだった。私は何かおかしい。早く涼しく、いやいっそ寒くなってくれないものか。明日も天気は荒れそうだ。早起きせねばなるまい。
2016-09-09 物騒 [長年日記]
_ 私たちの物騒な隣人が、とうとう恐るべき威力の武器を手に入れたとのことだ。彼がそれを外交カードと考えているうちはまだいいかもしれないが、それが実際には何の切り札にもならないと知った場合、汚れた拳はどこに振り下ろされるのか。ついに日本は滅びることになるかもしれない。物騒な力を持つ隣人が正気ではないと分かった時、それでは、こちらはどこまでも理性的でいられるのだろうか?のど元に匕首を突き付けられてるのも同然の状態だ。この均衡はいつ破られるというのか。
2016-09-10 [長年日記]
_ [漫画] ゴールデンカムイ 8、集英社、2016.
読んだのは先月。味噌(アシリパちゃんはこれを”杉元のオソマ(=大便)”と呼んでおきながらも愛好している)を付けて食べる行者にんにく(昔はアイヌねぎとも呼んでいた)がおいしそう。カワヤツメは子供の頃父の人が知り合いからもらってきたのを食べたことがあるが、あまり上品な食べ物ではないと記憶している。北の大地のグルメ漫画である。ヒンナヒンナ。挙動すこぶる不自然な剥製マニア江戸貝と鶴見中尉(猫好き?)の訳の分からない愛の交流を挟んで”刺青人皮強奪戦”の舞台は夕張炭鉱へ。
_ [漫画] 猫のお寺の知恩さん 1、オジロマコト、小学館、2016.
新刊。これ読んだ直後にこの人の以前の作品「カテキン」読み始めたんだが、あとがきマンガ見て「おや?」と思い、調べたらおお!この人女性だった!女性なのになんであんなに劣情を誘うケツを描けるんだ!童貞をこじらせた経験のある男性と思ってシンパシー感じてたのに裏切られた。いい意味で。「カテキン」描いてたころはあとがきマンガによるとどうやらEカップであったらしい。私の驚きが伝わるだろうか?私にとっては、ケン月影が女性であったと言われるくらいの衝撃なのだ!ああ伝わらんだろうな。「猫のお寺の智恩さん」は、「富士山さん」もそうだったけど、基本のんびりしたヒロインと、わりと冴えない部類に属しつつ特有の可愛らしさとエロさとたまに見せる頼もしい面などを合わせ持つ男子とのほのぼのした交流。こうしたものに寄せる作者のまなざしは、てっきりこじらせ男子の物に違いないと思っていたのに…。ああ、でも結果ヒロインは身持ちが固かったりして、そのあたりにフェミニンな香りが確かに漂ってもいる。面白い作品を作っている人の中で、実はその作品以上にその作り手の人物そのものが面白いというケースはある。フランツ・カフカとか楳図かずおとか赤塚不二夫とか。オジロマコトさんもそういう人なのじゃないのだろうか、などと思う。男でも女でもいいじゃないか、という意見はあるだろう。私も間違いなく同意する。いいんである。だが作り手がどのようなものに関心を持つかと言う作品を味わううえで大きな要素を締める部分を考える際に、作者のプロフィールを考慮することは必要なことと考える。何歳の時にどこで生まれた、ということと、生物学上の女性として誕生した、ということは同等にかんがみられるべきことと思うのだ。そのようなことどもがあるから作品にそれらが反映されるのかもしれないし、あるいは生来の傾向とは関係なく、あるいはそれを上回るほどの衝撃的な事件が彼の人生で起こり、それがその作品の動機となったのかもしれない。それを理解することで作品はよりおいしく味わえる。逆に、そのような理解があったなら、作品において描かれた表層だけを真に受けてそれが有害図書であるなどとナイーブな断定をおかさずに済むというものでもある。さらにはそういう周辺情報を集めたくなることは、知識の交流や購買意欲を活発にするからその結果世界は豊かになっていくかもしれない。何も悪いことはないのだ。興味があるのならあなたの使える情報リテラシーを駆使して周辺情報を可能な限り考慮してみたら良い。世界が単純であると語るためには一度そんな雑多なことにまみれてみることも必要なのではないのか。あなたが、私が思っている以上に世界は複雑で、しかも良くできている。作品との出会いも人との交流も、そのようなことを感じさせられるものであってほしいと思うのだ。
_ まだ少し蒸し暑さを感じる土曜の午前。コーヒーを淹れようと思って用意していたが、なんとなくためらっているうちに可否茶館からフレンチローストが豆のままで届いた。これだけでこの時間は幸せだ。
2016-09-11 [長年日記]
_ 朝食。野菜ジュース(減塩)、ブランパン2個(ローソン)、オニオンコンソメスープ、ハムエッグ、珈琲(可否茶館)。久しぶりのbreakfast。
_ [特撮] 海賊戦隊ゴーカイジャー
タイトル間違えた。動物戦隊ジュウオウジャー。中の人全員登場。ゴーカイジャーから5年経っててそれなりの年季を感じさせる。シルバーどんな奴だったか覚えてなかった。小池唯は女優やめたっぽい。
_ [特撮] 仮面ライダーゴースト
最終回目前にしてもたついてかつ甘ったるいラストになってる。目前にしていると言いつつこれまでのライダーの傾向からは早くとも再来週が最終回であるようだ。アデルも殺しちゃって(『お前を救う!』とか言いながらタケルが殺しちゃったのだ。言い方を替えようとそのことは曲げられない。結局この番組はシリーズ中最も命を粗末にしてしているように見える)、あとはもうレームダック。ドライブの目覚ましさを最後にライダーは再び低迷の時代を迎えようとしているのか?ドッペルゲンガーが味方になるのは目新しい考えのように思われた。そこだけは良かった。最後に出てきたガンマイザーの女の子は誰だっけ。つづく。文句言いながら見続ける。
_ というわけで富澤商店行ってふすまパンミックス買ってきたのだが、1次発酵で大失敗。オーブンレンジに「レンジ発酵」と表記されてるメニューがあったのでろくに調べもせずに使ったら生地がめちゃくちゃ熱くなって表面が固くなった。それでも8つほどに分割して内側の柔らかいところを無理やり表側に拡げて固くなった側を内側に押し込んで今二次発酵中。でもドライイースト死んでるんじゃないかと思う。だがこのまま焼く。膨らまないパンって食べることで来たんだっけ…。
_ ふすまパンミックス。
富澤商店、1kgで1200円ほど。
_ 他の材料。
バターはあると思ってたが念のために買ってきた。帰宅したら無かったので助かった。
_ こねた。
もうちょっと綺麗にできたらいいんだがなあ。見た感じ”杉元のオソマ”って感じだ。
_ あ!発酵じゃなかった!
今の気温なら室温で30−40分ほど置いておけばいいのだが、たまたま「らくらくベーカリー」というメニューがあったのでこれで大丈夫だろうと思って選択。実際、「レンジ発酵」という表示があらわれたのでほっといたら、何とこれはそのままオーブンまで進んでしまうメニューだった。そりゃそうだよなあ。何で間違ったのか。
_ というわけで、生焼け。
取り出したら、包んでたラップが解けてておかしいなあと思った。表面もちょっと硬くなってて、ずいぶん熱くなるもんだななんて思っちゃってた。思い込みって恐ろしい。
_ それでも焼いてみた。
ともかく無理矢理分割してまだ生の内側を外側に伸ばして、固いところは内側に包み込み、もう駄目だろうなと思いつつ200℃で20分焼いてみた結果。酷いのもあるけどまあまあ食えるものもできた。ちょっと塩が多かったがバターが良く効いててまあそれなりの味。次はもっとうまくできる。だから今回の結果には満足している、と言い切るのはあまりにも負け惜しみが過ぎる。
もう一つの低糖質対策として、枝豆ご飯も炊いた。こっちは問題なくできた。明日の朝飯はどっちにしようかな!
2016-09-12 [長年日記]
_ 昨日のパン作りの件。オーブンレンジで発酵させるには、オーブンのメニューで通常右回りに回して温度を上げるダイヤルを左に回す。30°C程度にセットできて、「発酵」と表示された。こっちだったか!
_ ヒラリーおばあちゃんが肺炎。これが原因で、「まだまし」な選択ができなくなり、アメリカにナショナリズムが台頭することは、大いにありうる。来年の今頃、どんな日記を私は書いているだろうか。日本はまだ存続しているのだろうか。
2016-09-13 [長年日記]
_ 会社の仕事に関連して、情報エントロピーのことを調べ始めたところ。昨今シャノンの論文は誰でも読めるようになっていて、それを望むならいくらでもそれと戯れることができるのだ。こうなると当然、ボルツマンの公式にも触れねばならない。そして最尤法、ラグランジュの未定乗数法、場合によってはベイズ統計なども関連してくるのだろうと思う。涼しくなったから地獄のように熱く苦いコーヒーを飲みながら手を動かして頭を働かせるのには良い。こういうことにも喜びが見出せるようになるというのは高等教育のおかげとしか言いようがない。成果につながるかどうかはどうでもいい。学ぶことは喜び、と私の学校のイメージソングにもある。この際だからAICとかBICとかとの関係もクリアにしとくとのちの人生が明るくなるかもしれない。
_ と、論文読んでると、ギブスの書いた「統計力学の原理」が参考文献に上がってる。これは読めまい、アマゾンでも入手できないって書いてある。でももしかして…と思ってタイトルで検索すると、ばっちりpdfファイルが出て来てしまうのである。私が学生の頃にはこんな恵まれてはいなかった。とにかく良い教科書で勉強できる機会が少なかった。その恨みが会社に入りたての頃は結構爆発して、神保町明倫館に足しげく通ってみたりしたんだった。表紙がボロボロのトールマンの統計力学の教科書はレザックの表紙を自分で付けて、今もここにあったりする。しかし一方で社会に出たことの喜びをはき違えてそれらを味わうべき時間は享楽をむさぼる時間に大半振り分けられた。しかし「もう遅い」などということはありえないことなのだ。
_ ギブスにせよト−ルマンにせよシャノンにせよ、興が乗りかけると邪魔が入る。BSで寅さんが流れ始める。渥美清見てると、「ああ、カズレーザーに似てるなあ…ブパパブパパブパパー」なんて思う。やっぱり二人は似てるんだ。
2016-09-14 [長年日記]
_ 今日は仕事の関係でとある装置の見学をさせてもらった。磁場を利用して荷電粒子の軌道を曲げる仕組みを使ってる装置のところで、粒子の軌道の含まれる平面に対して磁場は垂直だよねと言いつつつい右手の親指と人差し指と中指を直交させる私。でも右だっけ左だっけ?
「そこで右手を出しちゃダメだナ」と、一緒にいた女性に突っ込まれた。私は彼のことを尊敬してる。この人は指を使って2進法の計算ができるヒトなのだ。彼が別の会話をしてる間にこっそりスマホで確認する私。右は誘導起電力、左がローレンツ力に関連する。考案者のフレミング自身は、ウィキペディアによると、左についてはFirst finger=Field(磁場)、seCond finger(人差し指)=Current、Thumb=THrust(推力)と覚えよと言ったそうな。右手の方はFirst finger=Field, seCond finger=Current、thuMb=Motion of the conductorとのこと。だがこれだと私は覚えられないのである。そこでやはり、ローレンツ力についてはFBI、すなわちF(orce)・B(磁場)・I(current)と覚えて親指人差し指中指を順に割り当てる。問題はこれが右か左かなのだが、Lorentz力だからL(eft)と覚えることにしたのである。
普段やれスミルノフだそれランダウだと言ってるくせにこんなことも覚えてない。たぶん昔も高校で覚えて大学で忘れたんだと思う。きっと、ベクトルで覚えたんだろうが、それだと$\vec{F}=\vec{I}\times\vec{B}$でないと向きが逆になってしまう。やっぱり結局ちゃんと覚えてなかったのではないだろうか。ただ、問題は記憶の事じゃなくて、どうして”左手”になるんだ、と言うことなのかもしれない。このことだけですでに自然が対称ではないことを示しているように思える。ただ、ちゃんと空間反転を行なうと法則は同じになるので実はこれはこれで対称なのだということだ。物理ってやはり難しいね…。
2016-09-15 [長年日記]
_ 何かと気ぜわしい。こないだ焼いた失敗パンがかびた。その2日前ローソンで買ったブランパンは健在。パンは健在でも防腐剤が入ってるってことなのか。食った当人も健在でいられるかと言うと、そこはわからない。
2016-09-16 [長年日記]
_ FF15が京浜東北線をジャックしてる。起死回生といった感じ。中吊りも壁も、ディスプレイもFF15。それはともかく、隣に座ってるトッポいwあんちゃんが腰をグッと寝かせて長いと自覚しているであろう足の膝を席の前に突き出してエッチなM字開脚して寝ているのが気になる。通るのに邪魔だしそんな姿勢続けてると腰痛になるのを彼はまだ知らない。彼においては若さは愚かさである。FF15やりたいな。その前にFF8やり直したい。オメガウェポンに勝てない。今更だけど。
_ というわけで今、新千歳。着いて空港のトイレに入ると暗い。水も出ない。遅い便だからと言って早仕舞いは無いだろう、とイラっとしたが、実は一部停電とのこと。工事やっててその影響か、という。JRホームに来ると今度は折り返し列車が恵庭で急病人発生のため大幅に遅れるとのこと。最終列車だ。今日の宿は実は札幌駅から少し遠い。地下鉄無くなるかも。ぐぬぬ。
_ 15分強遅れて列車発車。地下鉄最終にもなんとか間に合いそう。持ってきた古新聞読んでると、新千歳の工事のことが載ってた。ちょっと前に、保安検査場のゲートを通らずに脇を強行突破して何便も止めた恥知らずのクソババアが現れたことを受け、その対策のための工事だ。こういう事件に、同じ人類として私は傷つく。このクソババアがどんなに重要人物だろうと、所詮身勝手な考えで多くの損失を生んだのだ。大悪と言える。だがそれにも増して怒りを覚えることがある。日々目撃してヒトであることに嫌気がさす。それは駅構内で走る大人達だ。その電車に乗り遅れることで彼は彼の会社に大きな損害を与えるかもしれない。損害を与えて懲戒にでも免職にでもなったら良いのだ。彼の代わりなどすぐに見つかることだろうし、かかる御仁に支えられてある会社がどんな会社であるのかを想像してみたら良いだろう。これらの怒りは私に向かって正反射する。私もまた愚かな行為を止められない愚かな人類の一部なのか。如何に倫理的であろうと努めてもいざとなったら醜い行為を退けることはできないのだろうか?それを避けることは不可能なのか?そういう訳だから、改めて言うまでもなく、私こそ正真正銘の悪人ということになるのである。
2016-09-17 [長年日記]
_ 今朝の食事には失望した。
ローソンのブランパン、クッカーで加熱したハム、モンカフェとメグミルクのカフェオレ、ワカメスープ。ここまでは幸福な朝食だった。だが、砂糖入りでプレーンヨーグルトとは一体どういうことなのか。いや、砂糖だけではない。わたしの憎悪する果糖ぶどう糖液糖がバッチリ入ってるではないか!些細な幸福が裏切られたときこそ、人がこの世が慈愛に満ちていることを信じられなくなる時である。だが、私は君を許すことにする。果糖ぶどう糖液糖を排除せんとするこのルーズな戦いの苛烈さを教えてくれたことに感謝しつつ、謹んでトイレに流す。あーもう楽しみにしてたのに!
_ バーンスタイン・プレイス。
「中の島ブルース」にも歌われた著名な公園にそれはあった。パッと見つかんなくて結構探した。実はこの公園散策するのは初めて。ボート乗り場とかあってレトロ。ラブホなんかも点在してる。
_ 茂はお休み。
恒例のラーメン茂詣でに北24条にでたが、水道工事中とのことで休み。已む無く、と言っては失礼だろうが、本日のセカンドチョイスである大将にて肉味噌ラーメンとチャーハン食する。本当は半チャーハンにしたかったが、無いのでは仕方ない。必殺の思いで完食させていただいた。昼は父母の人たちの食べきれなかった寿司(しかもあろうことか父の人は『俺ラーメン食いたいから』と言ってカップの味噌ラーメン食し、かつ1/3ほど残したのでそれも引き受けさせていただいたわけである。まあそれをわがままと呼ぶに及ばない理由があるのはこちらも承知の進である)を計1.7人前ほど引き受けたりもしてたので、今朝のブランパンとの収支は完全に黒字化、めでたくデブ活成就と成り果てぬ。すすきの駅で降りたら、皆一様に冬装束。薄手のシャツの袖を捲って太い腹を摩る私は北都の豚である。
2016-09-20 [長年日記]
_ 甥の者についていけずに少々カッチときたのでデュエルマスターズを調べてみる。タカラトミーの商品で、お父さんがこれを覚えると子供とのコミュニケーションが云々とか書いてあって最初はつまんないなあ、と思ってたのだが、眺めてるうちに何と無く懐かしい感情を思い出し始めた。それは、「火吹き山の魔法使い」とか、ムアコックの剣と魔法のファンタジーだったり、あるいはDQやFFに初めて出会った時の衝撃だったり、弟の人の遊んでいたタイガーマスクやサイボーグ1号なんかで遊ばせてもらった時の記憶に似ていた。この感じはちょっと危険だ。
_ 職場で。このご時世ゆえあちこちにセキュリティドアがあるのだが、その中の一つの操作を間違えて出るべきドアを出られなくなった。開錠権限を持ってると思しき女性(以下、鍵子さんと呼ぶ)にこれこれと事情話すと開けてくれることになったのだが、くだんのドアの前に来てその鍵子さんは言ったのだ:
「ちょっと向こうを向いていてくれませんか?」
私はこのようなセリフを過去にも聞いたことがある。そしてちょっとエロスな気分になったのだが、鍵子さんとの約束なのでチラ見もせずに後ろを向いて、そして五感を最大限に働かせていた。私は集中すると透視ができるのである。間違えた。まるで見たように鮮明な妄想が浮かぶのである。鍵子さんは何かをカチカチといじっている。それはブラのホックよりはもう少し硬く重い金属のようである。これはもしや、レトロSFに良く出てきたビキニアーマーを装備していたのか!悶々としているうちに「もういいですよ」との声が。つづく。
2016-09-21 [長年日記]
_ 一句。「良い風を 汚すおやじの汗体臭」。だいぶ涼しくなってまいりましたが、感動ポルノは要りません。
_ 涼しい。かつ料理したくない。なのでしゃぶしゃぶ肉とホウレンソウ(使い切り)だけの常夜鍋にした。ひとり用の鍋をアウトドア用のバーナーであっためて(この岩谷のバーナーは日常的にコーヒー入れるときなどに使ってる。以前はカセットコンロを使っていたがそれなりに場所を取るのでもっと小さいカセットコンロにしたのだがボンベが専用なのでコストがかさむ。同じ理由でアウトドア用のバーナーのいくつかもコストがかかる。ポットはお湯の切れが悪いのでどうしようもない時-会社のオフィスとかホテル-以外では使いたくないし、これで鍋をやろうと思ったら相当不自由なことになるだろう。というわけで、通常のカセットボンベの使える今の形に落ち着いた。コーヒーを淹れる場合はこれを使って細口のケトルで沸かす。このケトルもずいぶん年季が入って、5年くらい前に取っ手が熱で劣化したため東急ハンズでわざわざ取っ手だけ取り寄せてもらったものだ。付記が長くなった)「掟上今日子の備忘録」の見てなかった回を見る。第6話第7話あたりがジンとくる。ガッキーは何故こんなに可愛いんだ。可愛すぎてむしろ理不尽な怒りにも似た感情を覚える。大汗かかずに鍋が食えるとはよい季節になったもんだ。
疲れたみたい、口の端や口の中が荒れてる。
2016-09-22 [長年日記]
_ 職場で、の続き。
<前回のあらすじ>セキュリティドアの操作を間違えて出るべきドアを出られなくなった俺。開錠権限を持つ”鍵子さん”に相談すると彼女はそのドアの前で俺に言った:
「ちょっと向こうを向いていてくれませんか?」
この言葉を聞くや鍵子さんのビキニアーマー姿を激しく妄想する俺。そして鍵子さんが言う:
「もういいですよ」
振り向いた俺が見たものは…!
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そこで私が見たのは、重たい鉄の扉を開けて立っている鍵子さんの姿であった。私が後ろを見ていた間中、セキュリティ・カードを使う電子音は聞こえず、代わりに何かそれなりに重たい金属が触れ合う音が聞こえたような気がした。何か機械的な操作によって開錠できるしくみだったのだろうか。彼女はそれを見られたくなかったのだった。もちろん彼女の服装にも乱れたところはなかった(チッ)。ひとしきり手間をかけて無事外に出られたのだが、オフィスへの帰り道、さて彼女は一体どんな操作をして開錠したのかと少し考えてみたが、現場のドア付近の記憶はほとんどない。「夕鶴」の予ひょうとは違い、彼女の願いに対して私は誠実だったのである。なのでいくら考えても答えは出まい。考えるのを止めようとした際に、ふと一つの考えが思い浮かんだ。
鍵子さんがドアの前で何か奇妙な踊りを踊ると鍵が開く。
そうに違いない。カードも使わず呪文も唱えずに開けるとしたらきっとそういう方法だ。金属音は単に開いたときの音に過ぎなかったのだ。どんな踊りだったんだろうか。パペットマンみたいなやつだろうか。どのみち見られたくないレベルのちょっと恥ずかしい振り付けのやつだ。間違っているかもしれないが、もし違う方法で開錠したのだとしても、ピッキングすることに目下興味の無い私にはどんな方法であっても結果は同じなので、ここはやはり奇妙な踊りで開けた、ということで行きたい。その方が良いじゃないか。納得できたので私はその後普通に仕事を続けることができたのだった。
日記の内容を続きモノにするともたついてだめだな。前半は通勤中に書いてたので途中でやめざるを得なかったのだ。
_ ふすまパン、再び。
こうでなくては!!やった、これで明日の飯はまたヘルシーなベーコンエッグだ。6つ焼いて3つは冷凍した。カビ対策もバッチリだな。調子に乗って今度はトルティーヤ生地作ってみるかな!!さすがに涼しいといろいろ捗る。
2016-09-23 [長年日記]
_ 会社帰りがいつもより少し遅くなったので夜ヨガサボり。とはいえあちこちのお店は十分開いてる時間だったので、セキュリティグッズ見たり”なめ”たネジを外すビットを買ったり本屋の漫画コーナー眺めたり…お、ビリーバットの最終巻が出てる。これ読めばしばらく浦沢直樹は読まなくてよくなるなあ。購入。
夜ご飯家で食べるのが普通だがまだあまりお腹空いてない。でも今のうちに食べとこうと思って時々行く地元の、辛くてにんにくたっぷりのラーメンを出す店へ。入るとどうも様子がおかしい。どうも店主が代替わりしたようだ。最近店を休みがちだったし、ついにリタイアしたか。そういえばこの店のそばにはかつて住んでいた寮があった。入社間もない頃だ。日曜は寮の飯が出ないのでうっかりここで食べて翌日まで息がニンニク臭かったことが良くあった。その頃は先代のの店主もだいぶ元気だったし、私も必ずそこでビールを飲んだ。そんな思い出がある。
麺を半分にしてもらって大辛、それと餃子を注文。先に麺が来たのでずるずる食べる。餃子が来る前に食べ終わってしまってちょっとタイミングが悪かったなあなんて思いながら読みかけの新聞を読む。しかし餃子がいつできるかが気になってかなり斜め読みになる。来ない。もしや入ってないのか。しかし単に遅いだけのようにも思われる。ここで「俺の餃子入ってる?」とか気さくに声かけたり偉そうに主張できる男では私はない。それにやはり単に遅いだけと言う可能性も払拭できないでいた。そのうちあとから客が入ってきて餃子を注文した。その頃にはさすがの私も、おそらく私の餃子は入っていないだろうな、と思い始めていた。もう今更食べる気はなくなっている。ただ、伝票には餃子一つと書かれているのだから、勘定する時にそれをどう扱うかでまた少し悩んだ。「声をかけてくれればよかったのに」と店の人が言うかもしれない。世間的にも当然の権利として主張しないのはおかしいと思うだろう。わたしもそう思うこともある。だが今日の私は何故か店のホスピタリティを信じたいようにも思っていた。食べたいものには食べ時と言うものがある。あとから念押ししてやっとでてきてもそれは食べたいタイミングからはすでにずれている。大げさに言うと、注文が入っていないという時点で、食事の店としては取り返しのつかないことをしでかしてしまったのである。いややはりちょっと大袈裟か。結局、後から注文した客の餃子が出てきても私の方のは掟上今日子状態だった。それを確認して、私は伝票を持ってレジに向かう。そう広くも無い店内にいる店主含め3人の店員のうちの一人がレジをうち伝票を読み上げる:「餃子一枚…」そこで私はやっという「それ来てません」。ハッとしたその店員は「大変申し訳ございません」とすまなそうな表情になったわけだが、この件はそれでおしまいなのである。その店員がその場で店長にその旨伝えるのでもない、店を出た私を店長が追ってくるわけでもない。こうして、彼が私に謝罪できる機会はひょっとすると永遠に失われたかも知れなかった。危機管理としてはまずい対処の部類だろうな、と思いつつそばのスーパーで、切れかけている醤油を買う。そのあともなんだか用の無いコーナーをうろついてしまった私は、やはり少々動揺していたのだ。あるいはやはり怒りを覚えていたのだ。だが、そのおかげでずっと探していた三幸製菓の新潟仕込みのり塩味を見つけたので、これは良かった、と思った。餃子の仇を煎餅でとる、ということでもないが、短い時間の間に何度も感情が動いた。書いてるうちにBSプレミアムでエヴァンゲリオンが始まる。♪ざんこーくな天使になーれ!〽だいぶ端折った。怒るべき時にはちゃんと怒るべきなのだろうか?だが私は怒り方が上手でない。桂子さまと同様私も導火線は短い方だが、そのくせ下手な怒りを表わしたときに傷つくのは誰よりも自分なのだ。やっと近ごろそのことに気付いたのだ。たとえ怒りを抑え込んだストレスで胃に穴が開こうと、怒りを抑えこむ方がきっと私には健康的なことなのだ。ビーストやオーク、あるいはキンダーガーデンに生きる”いい大人”の仲間ではない、と思えるだけで私には十分慰めだ。エヴァ終わった。そういえば最初に見たエヴァはテレビじゃなくて、ビデオだったなあ。隔世の感がある。
2016-09-24 [長年日記]
_ パンの後ろ。
いや、なんかひっくり返しても普通に売ってるパンみたいにできてるなあなんて思ったもので。スクランブルエッグ作ってる時、「そうだ、自分はオムレツも作れたんだ」と思い出した。しかしそこからの軌道修正はできなかった。明日の朝にでも作るかな、久しぶりだからカタツムリみたいな形になる予感。
_ 9/26(日本時間9/28 AM3:00)にNASAがエウロパに関する驚くべき発表をするとのこと。なんか前にもそんな感じのがあった気がする。
_ [漫画] 「水木しげる漫画大全集 072」
読んだのはだいぶ前なのだが、「楽園慕情」というエッセイには南方の夜の虫の合唱のすばらしさを書いている。鬼太郎をたたえる虫たちの声は意外ににぎやかなものなのかもしれない。「ベーレンホイターの女」いかつい風貌の男がサイボーグ手術を受けて宇宙で孤独に生きる話なのだが、なぜこんな話を思いつくんだろうかとひたすら不思議。タイトルが先にできてから作られた話のような気もするのは、この男がベーレンホイターの”女”となったのは、作中に宇宙で暮らすには女であることが有利だから、と書いてあるが、その理由は良くわからないのだ。作品は貸本漫画「サイボーグ」のリメーク、ということだ。
_ [食べ物・飲み物]ふすまパンのバリエーション。
トルティーヤ生地の糖質も気になっていたので、ふすまパンで代替できないか検討したので報告する。200gのふすまパンミックスを計り、生地の配合と、1次発酵20分のち空気抜いて等分して2次発酵まではいつもと(←とか言ってまだ1度しか成功してないんだが)同じ。今回は生地を12等分した。
2016-09-25 [長年日記]
_ [食べ物・飲み物] ラップできた。
映ってはならない物を避けるように撮影してる関係で全くおいしそうに見えないが、冷蔵庫で保存したラップ生地は今朝もやわらかいまま。それに香ばしい。食み心地も良い。ただ、大きくできなかったので一口食べるとばらけるが、これは改良は容易だ。この生地が1週間ほどもつなら、もはや市販のトルティーヤ生地(オールドエルパソ)は必要ない…と言いたいところだが、実は生地を丸く広く伸ばすのはそれなりにホネなので量産が効かない。安い店で買った場合オールドエルパソは1枚50円強するのだが、そのくらいならかけても良いかもしれないと思うくらいの手間。ただ私の生地づくりスキルはまだ学習曲線の立ち上がり期なので、効率はもう少し上がる可能性がある。もう一回作ってみよう。オムレツは忘却期に入ったようで形が悪い。そうだ、人間の学習曲線はメンテナンスしないと右下がることがあったんだっけ。
_ [特撮] 動物戦隊ジュウオウジャー
伝説の巨獣キューブホエールが味方になる。ナリア様が一生懸命戦ってるのになんかエロスを感じる。変態だからw これでやられたときに「キャー」とか女の子っぽい声あげたりしたらもう一生モノのおかずになるのだがな! キューブホエールが単独で変形するドデカイオーはカイオースピアという巨大な銛をふるって戦うわけだが、本来は自分がそれによって狩られるべき銛を自ら使うというのが違和感バリバリ。己の肉を切り売りする肉屋の看板の上で楽しそうにしてる牛や豚や鶏を見るときに感じる何とも言えない違和感、もっと大げさに言うなら、狩りの獲物をヒトへの贈り物や恵みとして感謝し受け取る、という狩猟民の信仰に出会うときに感じるあの複雑な感情に通じるものを感じた。こんな見方する奴いないよなあ。
_ [特撮] 仮面ライダーゴースト
ててんてん天使のはね!マジスカー。(DAIGO)。最終回だが、次のシリーズ仮面ライダーエグゼイドへのつなぎの回。仮面ライダー(ネクロム)がたこ焼き器持ってるという稀有な回。未来から来たらしいアユム君を、なんか心地の悪い宗教で洗脳するタケル。ライダー史上最悪のヒーローと言っていい。ついでに書いとくと仮面ライダーグミのCMもムカつく。
_ [食べ物・飲み物]ピザ焼いてみた。
買い物に行く途中に唐突に思いついたのは、昨日のラップ生地をもっと大きくすると、実はピザになるのではないか、ということだった。というわけで、ふすまパン200g、塩一つまみ、水200g、卵一個、無塩バター5gかそのくらい(←適当)、ドライイースト5gという配合(これはふすまパンの袋に書いてあるとおり)で、20分40℃の一次発酵のみで取出し、3つに分ける。ピザ生地としてはこれ1つ分で十分だが、ドライイーストが半端になるので3枚分こねて、残りは昨日同様ラップ生地にした。冷凍して次の機会にピザにしても良かったんじゃないかと思う。そしてモッツァレラチーズ、サラミ、玉ねぎスライス、冷凍庫の肥やしになってた冷凍ブロッコリー、しなびたトマトのスライスなどを載せてピザソースをぶちまけて250℃で20分強焼いたら、見かけは確かにピザ。おそるおそるかぶりつくと、これはもうクリスピータイプのピザ以外の何物でもなかった。大成功だ。なにげにしなびたトマトも活用できた。脂肪分はともかく糖質は限りなく少ないピザ。もうピザデブにはならない。俺はピザマッチョになるのだ。
_ 断面。
生地はクリスピーよりはちょっと厚め。つまり、腹持ちは良い。ピザ半分で、パン一個分に相当する。自分で作るとトッピングを工夫できるからいいよね。
_ というわけでもうちょっとバリエーションを考えてみようと思う。糖質オフを旨とするのなら油で揚げることには問題が無い。これはつまりあげパンやカレーパンなどを作って食べることができるということを意味している。それから、まだ作っていないが食パンの形にすればもちろんサンドウイッチも作れる。こんなこともあろうかと思って我が家には角パン用の型があるのだ!ああ、それにいろいろ混ぜ物しても良いな。胡桃とか豆とか。豆は一般に糖質の量は多いと思うが、小豆とか青大豆なんかは比較的低い。ふすまパンの中に枝豆の豆が入ってたらどんな食感なのだろうか。うふふ、なんか生きることがちょっと楽しくなってきたぞ…。
2016-09-26 [長年日記]
_ [食べ物・飲み物] ふすまパンミックス、その可能性。
ただでさえ積ん読に埋もれる昨今、図書館はよく利用する。あれから思いついて、まずは一種類の生地を使ってざつと30種ほどのパンを作るという本を借り、さらにこれなら、と思ってキッシュの本も借りる。電車で読んでるうちにさらなる可能性に思い至ってニヤニヤが止まらん。成功したら自分を褒めてやりたい。
_ 久し振りに暑い。2週ぶりくらいのヨガ。例によってきつかったけど気持ち良かった。真性マゾだから。
2016-09-27 [長年日記]
_ 9月もそろそろ終わろうというのに、首都圏は未だ蒸し暑く、結果ノースリーブの悪い子たち(男女問わず)で一杯だ。もう嬉しくも面白くもなんともない。飽きた、疲れた。車中はエグザイルの歌の詞にジャックされている。歌詞が全く突き刺さらないのは感受性が枯渇したせいだと思わせておいてやるさ。思うがいいさ。早く帰ってしょんないTVのしょんなくない広瀬麻知子と、クリントン対トランプの史上最低の嫌われもの対決の録画を見たいのさ。大人の悩みに子供の涙を流すのさ。嘘じゃないさそんなもんさ。あんたがたどこさ。かねさ。やまさ。
_ [食べ物・飲み物] ふすまトンカツ!
そう。昨日電車の中でパンの本を読みながら思いついたナイスアイディアとは、ふすまパンでパン粉を作って小麦粉の替わりにふすまパンミックスを使えば低糖質のトンカツが作れるということだ。世の中には高野豆腐をおろしたりおからを使ったりしてトンカツ風を作る人々がいるが、やはりここはパン粉を使わなくてはなw というわけでお料理ブログの始まり。カビないようにと冷凍して置いたパンがここで役に立った。固いままおろし金ですりおろしてパン粉作成。ただ誤算だったのは、これに思いのほか力が必要だったこと。次回はフードプロセッサ使ってみる。というわけでかろうじてカツ1枚分おろした。
2016-09-28 [長年日記]
_ 今日も鬼のように蒸し暑かった。もういや〜ん。ハイ、ブパパブパパ。ちょっと寝不足で仕事も少々辛かった。先日札幌にいたときに深夜見た山田孝之くん主演の「闇金ウシジマくん」が面白かったので漫画の第1巻を古本で取り寄せてみたら、面白かった。ゆるゆる読んでいくかな。もう一冊、デュエルマスターズの漫画もゲームの入門のつもりでやはり古本で取り寄せてぱらっと読んでみたが、もういきなりわからない。これは駄目かな。あと、高野文子さんの「絶対安全剃刀」は先日高橋源一郎さんかな、ラジオで勧めてたので。
_ 日中、突然「それが良い、それが良いと言いました、マル」という古いフレーズを思い出してネットで調べたら出典はどうやら「ひょっこりひょうたん島」。井上ひさしさんの発明か。あの頃、誰もが口にしたフレーズ。
_ 今年のイグノーベル賞も楽しいようだが、なかでも目を惹いたのはまたのぞきすると遠くのものが近くに見えるという日本人研究者のやつで、原論文が無料で読めるようだ。昔から、天橋立はまたぐらから覗くとより美しいと言われているが、その謎が解けた…のかもしれない。ちょっと読んでみるかと。
2016-09-29 [長年日記]
_ スカパーが水曜から録画できなくなってた。理由に首をひねってたが、レグザリンク(ああそうだよ、うちの録画機はレグザさ)を切っているとダメだったのだ。しまった。というわけでアニマックスの聖戦士ダンバイン2回ほど録画できなかった。1回かな。
_ [食べ物・飲み物] 真・ふすまトンカツ、そしてふすまトンカツのカツ煮
ウー、カツ!(ヘイ)ウー、カツ!(ヘイ)。どうもシブがき隊です。という訳で、今日はふすまパンのパン粉で作るカツでカツ煮を作り、さらにパン粉の自作が面倒だということに対する近似的解法を見出したのでここに報告する。
_ 食べた感想。まずふすま粉だけで作ったカツをソースと醤油でいただく。何の問題も無い。見かけはカツと言うよりは唐揚げに近いが食感はカツに近い。大丈夫だ。もうパンをおろし金でおろしてパン粉作るのは省略しても良い。
カツ煮は、適当に作っただしがまさかの大成功!ふすま粉のカツには出しがしみこみにくいと分かった。次はもっと分厚く何回もまぶしてみようと思う。というわけで、今日は良い日だった!
_ [テレビ] フランケンシュタインの誘惑
「握りつぶされたブラックホール」どちらかと言えば、握りつぶしたエディントンより握りつぶされたチャンドラセカールの方が名前はなじみ深いのだが。この番組は好きな方だが、武内陶子の反応が芝居がかりすぎててここだけ好きになれない…と思っていたのだが、今日見てるとなんかそれも個性で面白いかな、なんて感じてる。
思い出したくないこと(と思っていたこと)を思い出した。私が修士課程にいたとき、私の出したデータを巡って当時の元教授(こちらが実質的に私を指導していたのだが、おかしな話で実はすでに退官して名誉教授だった。名誉とはいえ俺は教授だ、というつもりだったろうか。自分の弟子である助手と共に研究を続けていたのだ)と当時の現教授との意見が対立したのである。実はそれ以前から、一つの材料の物性を巡って、両者の意見は対立していたのだったが、そのくすぶりが私の出したデータによって露わになってしまったのである。当時の私はその争いに対してどちらが正しいと判断することはできなかった。そしてあろうことか、後日その紛糾のもとになっていたデータには解析の仕方に誤りがあったのだと知れた。そのときにはすでに私は博士課程に進み、異なるテーマに没頭しはじめていたため、過ちを訂正する機会は無かった。正す気になれなかったともいえる。普通のドクターは修士課程の仕事で論文の数を稼ぐものだが、こういう次第で私の初の正式な論文は博士課程になってからとなったのだった。このことも今では冷静に振り返ることができる。そして、自らに捏造の意思はなくとも誤った解析によって、本来支持すべきでない説を支持してしまうことはあり得るという怖さを知った。データを解析することの持っている深刻さや怖さに若いうちに触れることができたのは幸運なことだったに違いない。技術者や学者は、常に「フランケンシュタインの誘惑」にさらされていて、それと戦い続けるのが使命と言っても良い。そして、両者の対立点(それは学問全体の中ではわりと取るに足らぬことかもしれないが)に再び立ち、私自身の介在を仮定せずに、両者のどちらに、あるいはそれ以外の誰かに軍配が上がるのかを検証してみる、ということは可能だ。よっぽど暇になったらそんなことをしてみるのも面白かろう。
_ 追記。そう言えば肉の日だった。groongaもバージョンアップされたことだろう。
2016-09-30 [長年日記]
_ またしてもふすまパンミックスの新たな使い道を思いついた。しかしこれはかなり失敗する可能性を含んでいる。うまくいったらまたアップするさ。夜、ヨガ。シャヴァーサナでいびきかいてしまった。
_ うにゃ [早起きさん達だね!]
_ けい [あんたもね。]