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2011-05-09 [長年日記]
_ 超離散化。
数学の話。階段関数を合成したようなカクカクした不連続関数があって、それでもその増減を調べなくてはいけない。しかたないので微分では無くて差分を計算するのだが、もしかするとこんな方法が役に立つかもしれない。立たないかもしれない。
_ 驚くべきことに、というか自分は驚いたのだが、有限のεに対して連続な関数が極限において「どちらか大きい方を取る」というmax演算に移行する。しかも、不連続点を除く微分は、少なくともこの場合左辺を微分したものの極限と一致するようだ。ボルツマン関数が極限で階段関数に移行することや、それらの積分が折れ線の良い近似となることなどは経験的に知っていたが、自分の知識をはるかに上回るような豊かな内容が含まれているように思われる。折れ線の幾何学や凸包のアルゴリズム、人工フラクタル、悪魔の階段関数などと組み合わせるとどんな世界が現れるのだろうか。