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2014-10-07 [長年日記]
_ 一年前の古新聞を電車の中で読んでた。豚や羊を使った”臓器工場”の実用化を五年後、とか書いている。たとえば膵臓の無い豚を遺伝子操作で作ってから、クローン技術でその胚を作る。そこにヒトのiPS細胞を入れてやってとある母豚の子宮に入れて育てると、その子はヒトの膵臓を持った豚になる、ということらしい。たぶん長生きできないその子は、ただヒトに膵臓を移植するために生まれるのである。では膵臓で無く脳でやったらどうなるか。ヒトの脳を持った豚はヒト扱いすべきかどうか。ヴェルコールの「人獣裁判」はもうすぐSFでなくなってしまう。
_ そういうわけで青色ダイオードがノーベル物理学賞受賞。
_ ふたたび去年の新聞。読書欄、「インテルの製品開発を支えるSFプロトタイピング」。SFを書くことを通じてその技術の将来のインパクトを占う、フューチャリストの仕事。俺が注目するのは、「書くことで」であって「読むことで」ではないこと。しかし、既に数多くのSF作品が書かれているのだから、「読むこと」によってそこから未来を占うということも今なら可能なのではないか、と思う。既に書かれた作品群が、充分な大きさの母集団とみなせるのだから、そこからのサンプリングもまた十分に説得力を持つはずなのである。ただ、これから書かれるものによって未来を推論する場合は、書き手によってある程度技術の指向性が決まっている。読むことによる場合は、まんべんなく偏りなく多くを読むことが必要だ。次いで、その読んだものを小説として理解するのでなくテクノロジーとして理解する実力が必要だ。この意味で読むことによるフューチャリングは手間がかかるけれど価値あることではないかと思うのである。
_ 自他ともに認めるアンチ・エクセル派だ。今日はこんなことにむかついた。表計算ソフトのくせにオブジェクトをシートの上に配置できるなんてどうかしてるが、しかもそれらを複数選択するのに昔あった選択ツールが見当たらない。ふざけんなとプリプリしながら探したら、「クイックアクセスツールバー⇒インクツール・ペンタブ⇒オブジェクトの選択」というところに隠れてた。オメーウジャケンナヨ(ボビー・オロゴン)。また一つエクセルが嫌いになった。