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2005-10-28 [長年日記]
_ [交通史] 五街道とは何だ?という問い。
『御伝馬方旧記』という書物に、宝暦8(1758)年の11月に依田和泉守さまに「五街道とは一体どこをさすのじゃ」と尋ねられて答えられずに調べてみました、という"馬込勘解由"さんの記述がある。五街道の公式の呼称はすでに享保元(1716)年に御触書で公示されていたが、その後30年ほど経ってもその知識が定着していたというわけでもない、ということを示すのだろうか。「たしか東海道・中山道・日光街道…それから、北陸道だったかな?もう一つはなんだったっけ。すみません、わかりません」というような答えであったようだ。その後、勘解由さんは道中方御勘定谷金十郎という人に答えを教えてもらった、と書いてある。
伝馬役というのは大伝馬が街道、小伝馬はその地域内の交通を指図する(人馬の手配をする)役人である。が、「馬込勘解由」というのが人名なのか役名なのかわからない。
夜、図書館に出かける。吉岡書店の『日本交通史辞典』で引くと、そのものズバリが載っていた。これは代々の伝馬役で名主の名前であるそうだ。家康の関東入りに従って遠州馬込からやってきたのだそうな。どうやらこれに関する文献が見つかった。また図書館行きだね。