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2011-09-19 [長年日記]
_ [特撮] 「悪魔くん(実写版)」#16
「モルゴンの復讐」。モルゴンとは実験用モルモットがガンマエックス線(ガンマ線とエックス線を合わせたようなもんか。どっちも短波長の電磁波で原子核内のエネルギー遷移で出るのが前者で電子のエネルギー遷移で出るのが後者(Wikipedia参考)。まあ要するに高エネルギーで透過性の高い電磁波てんこもりということだと思うんだが)の作用で怪物化したものである。研究所で犠牲になったモルモットたちの復讐のために科学者の助手というか小間使いのようであるサンペイさんが研究の成果を悪用したのである。場面変わりいつもの井戸の中。たまにはお互いの苦労を知っといた方がいいみたいな話になって悪魔くんとメフィストはまさかの役割交換。まったくの余談だが、筆者は最近男女逆転というコンセプトがかなり気になりだしている。「とりかえばや物語」という古典もあるのだし、ここは日本人研究者が網羅的に研究すべき事柄ではないかなどと思っているんだが。30数年前の女性誌の手記のなかに、我が家ではときどき夫と妻の役割を入れ替えたシチュエーション・セクス(←何気なく書いたけどこんな言葉あるのかな?)を楽しんでいるといったような記事があり、未踏のセクスの世界にそんなヴァリエーションがあることを知ってちょっとトラウマになっているようなところがある。最近読んだ『すでにもう善人』の最終話を読んでそんな記憶が鮮明に蘇ったのだ。余談終わり。悪魔くんとメフィストの場合は単にソロモンの笛と帽子・マント・ステッキを交換しようという話になっていたのがいきなり「魔力・交換!」によってコスチュームが入れ替わってしまうというサービスの良さである。悪魔くんの着ているダサい三角マークの服と、パツンパツンのスパッツみたいになった半ズボンを履いた潮健児さん(←メフィストと言えメフィストと)の姿はなんかもうここまでやるのかというくらい過激である。悪魔くんがひげ面の悪魔姿であるのがすっかりまともに見えてしまう。調子に乗ったメフィストは自分の痛みを思い知れとばかりにソロモンの笛を吹くのだが、案の定痛みは自分に跳ね返るのである。ソロモンの笛の音は角を持っているものに反応するという機構であるとここで知れる。さすが一万年に一人の天才児、抜け目のない悪魔くんだが、反対にメフィストの道具を使うことができない。きっとこっちも角がないと使えないということなんだろうと思われる。
捜索に来た悪魔くんとメフィストを迎え撃つサンペイさんとモルモット7号。モルゴンの大きさはガンマエックス線を発信する装置のボリュームでコントロールできるようだが、人間大にしてメフィスト(サンペイさんに"少し足りない顔"と呼ばれてくしゃみしてるし)を襲わせる。メフィストの反撃を感じて大きくする方にボリュームを回すと抱きついたメフィストごと巨大化する。そこで逆に回して鳥かごにメフィストを閉じ込め、池にドボン。そこに杖を持って馳せ参じる悪魔くんのおかげでメフィストは助かる。再度のモルゴン登場に戦うメフィスト。だが気をつけろ、奴の炎は放射能を含んでいるのだ!
ピンチを切り抜けて、サンペイに狙われている東宮博士のもとについた悪魔くん一行。そこに警察になり済ましたサンペイさんが現れる。東宮博士はモルゴンを操れるというコントローラーを用意して対抗しようとする。夜となり、インスタントコーヒーに一服盛るサンペイ。しかしそれを悪魔くんが見ていた。みんなが飲もうとするのをなぜかもじもじして言い出さない悪魔くん。と、コーヒーを勧めるサンペイの指に先ほど格闘した時に悪魔くんがかみついた傷を見つけ、飲むふりをしてかわす悪魔くん。みんなが寝たすきにコントローラーを壊すサンペイさん。再三のモルゴン登場。やりたい放題の大暴れでサンペイさんも破壊の犠牲に。メフィストは魔力・消火液で対抗。「真悟、もっとほかにい手は無いか」。どうやら魔力のネタを求めているらしい。そこで出たのが「魔力・ロケット」。このロケットは「魔力・点火」で火をつける。メフィストがモルゴンの注意をひきつけ、そのすきにモルゴンにロケットを打ち込む悪魔くん。今回は巨大怪獣の特撮と悪魔くん・メフィストの連携の巧みな空中戦という見ごたえのある話であり、子供心をかなりわくわくさせるものであった。次回悪魔くん、黒猫館にご期待ください!!!
<今回の魔力>魔力・交換/魔力・復元(悪魔くんが使おうとして不発)/魔力・軽気球/魔力・ロケット/魔力・点火 ちょっと回りくどいな、今回。