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2015-05-26 [長年日記]
_ 付け加えるべきこと。ポール・サイモンの「アメリカの歌」(American Tune)でマタイ受難曲のコラールの部分が使われている。調べると、バッハがオリジナルと言うのではなく、ドイツの讃美歌が元であるらしい。作曲したのは1601年、ハンス・レーオ・ハスラーによるとのことで、もともとは恋愛歌。これが「血潮したたる」という讃美歌の歌として用いられ、マタイ受難曲はその120年ほど後の作品。世俗の曲が讃美歌となるのも面白いことだ。ポール・サイモンはおそらくマタイ受難曲にヒントを得て用いたのだと思う。17世紀頭の世俗歌は一度神に捧げる歌となった後に再び世俗歌となったわけである。
マタイ受難曲に、さらに元ネタがあるのですね。ほー、知りませんでした。 <br>ポールサイモンは、オリジナルだけでなく、他曲のモチーフを昇華させたのも多々あって <br>グレイスランドなんかはパクりと言われることもあるようですが、 <br>これはフリーライドではない…と思いたいなあ。(^^;
グレイスランドは衝撃だったねえ。ああいう音楽に世界を注目させたのは意義あることだったんじゃないかと思います。ジャン・リュック・ポンティの「チョコラ」とかスティーブ・ライヒの「ドラミング」なんかにも同じような意義を感じます。こういうのは充分乗車運賃払って乗ってるということじゃないでしょうかね?